一大イベント 伐採作業

2012-08-30 07:50:51 | ヤナバ生活
 樹上の一枝を伐るのが一大イベントになっちゃいました。

      まずはお神酒と盛り塩供えて安全祈願、

 ショージ君や名古屋の隠居も手伝いかたがた見物にやって来てくれました。


休憩中の一コマです。

「樹上でのチェーンソー操作は危険だから止めて下さい」 そう言われて、電動ドリルで樹の周りに沢山穴を開けて、その開けた穴を結んで鋸で切り進もうかと準備を整えていたのだけれど、


 ショージ君が自宅から電動のチェーンソーを持って来て「ガソリンエンジンの方は危なくて絶対ダメだけど、これでやってみて下さい」と使わせてくれた。 これには大助かりしましたよ。


 ハシゴの届かない樹上の足場の様子はこんなです。
 5cm程の太さの樹の枝をロープで幹に縛り付けました。 いってみればふらつきの少ない「縄梯子」状態です。


   その足場の上に立った状態がこれ。



   足場の上から山荘を眺めると屋根が下に見えました。



  *** いよいよ、 伐採作業です ***

 切り離す枝は切断点から見ると最初やや山荘側に向かって立ち上がり、1mほど立ち上がった所からはほぼ垂直に姿勢を変え、次いで山荘とは逆の側にゆるく傾きを変えて居るのです。 切り進んで行った時にどっちに倒れこむのか判断が難しい状態と云えます。

 とにかく切り込みを入れていった場合に山荘側に倒れこむのは絶対に避けたいのでザイル2本を切断点から1~2.5m上方に取り付けて、山荘とは反対側にテンションを掛けておきながら作業を進めました。

 まずは枝を倒したい方向への∨字型の切り込みです。 切り込みの深さは枝の中心より3cmほど手前まで入ったと思います。
 ついでV字切り込みを入れたのとは反対側(山荘側)の数cm上方から中心に向かって切り込みを入れて行きました。 山荘側に倒れこむ動きが生じれば、チェンソーの刃が挟まれる力が加わって来るはずです。 そこらへんに神経を集中しながら、切り込みの深さを増して行きました。 

 ついに最初の「ミシッ」と響く断裂音が聞こえました。 地上のショージ君にもハッキリ聞こえた様です、下から「タナカさん、一度降りて!」の命令が発せられました。 それで、下に降りて部屋に上がって3人で草餅食べながらのお茶休憩です。 

 ここまでの作業の間に隠居は、僕が装備していた登山用の安全ベルトが頼りなく見えたからと言って、一旦佐野坂の別荘に取って返し、 「この安全ベルトもダブルで使うと良い、腰への負担が軽くなるで」と幅の広い工事用の安全ベルトを持って来てくれていました。 そんなに気を使ってもらって感激します。 そんな訳で休憩後はダブル安全ベルト装備で作業開始です。 

 すでに一度断裂音が響きましたから、そこから先の切断作業は手挽きの鋸に切り替えました。 斬り進むと再度断裂音が発生しました。 「降りて!!」の声に応じて僕も慌てて地上に降りましたよ。 そして2本のザイルを3人で力を合わせて引くと、 枝先はロープで引いている側に倒れ始めてきました。 こうなれば山荘へのダメージ発生の危険性は遠のきましたので、まずは一安心というものです。

 しかし倒れこんだ方向の上の方の枝が他の枝に持たれかかってしまい、 そのままではロープを引いても落ちそうもありません。 もう傾いた枝はかなり安定しています。 そこでまた樹上に登り、 樹の股に通して置いたザイルを別の方向から引けるように変更したり、樹上に残してあったチェーンソー、鈎掛け、その他不要と思われる工具類を地上に下ろしました。 そして最後の切り込みを鋸で加えました。

  そして最終、 ザイルを今までとは90°別の異なる方向から3人掛かりで「せーのっ! せーのっ!」と声掛けながら何度か引いていると、「ズザザザー!!」と大きな音を響かせながら枝は見事に地上に落ちてくれました。

 チェーンソーが使えると判った今朝は「今日中に太い枝を3本伐ってしまえるのじゃないか?」と思いながら作業を開始しましたが、 1本だけで大満足、そして疲れました。 

 とにかく無事に伐採作業が終えられた事に感謝、 そして去年の年明け早々、スキーの接触転倒で右上腕部を骨折して以来、こんな樹上作業をやる気になるほど回復が進んだことにもまた感謝です。 最後に「山荘に遊びに来たタナカさんが怪我でもしたら困るぞ・・・」そんな不安を抑えて協力してくれたショージ君にも感謝です。 そして明後日には山荘を後にして、自宅に戻ります。 想い出深い夏になりました。

 樹上のロープやカラビナ、 そしてザイルを回収、 ハシゴも撤収、全て片付けてから徳利の中のお神酒の残りを全部樹の根元に撒いて、今年の一大イベントは、これにて終了!!



  ***  記録  ***


切断点~枝の先端長さ ≒ 9m
切断点の太さ    ≒ 17cm


枝の上に置いた皿の直径はおよそ20cmです。


葉先には未だ小さいドングリの実が付いていた。



10:00 安全祈願、
11:00 隠居来訪、12:00 お茶休憩
14:00 後片付けを含めた作業終了
コメント