車両火災

2012-12-06 20:22:16 | タナカ君的日常
 年末にはいろんな事情で精神的に追い詰められる人が出てくるようです。 郵便局に出かけての帰り道、サイレンを鳴らした消防車が家の近所の路地に入って停止した所に出くわした。 その付近で火災発生か?と思ったら、 間もなく転進して行ってしまった。 「何だったんだろう?」と思いつつ家に向かって自転車を走らせると先ほど消防車が停止した場所から西の方向、金網や生垣で区切られた農地の向こう側、 通称「砂利道」の辺りに赤色回転灯を点けた消防車と警察車両が何台も並んでいるのが目に飛び込んだ。 そして一画には空気ボンベを装着した消防隊員の集団が乗用車を取り囲んで居るのも見えた。 その現場を見通せる農地境界の金網付近には野次馬もたかっていた。 当然僕もその野次馬集団の一人となりました。

もう現場には火災の煙も臭いも全くありません。 本当に火事が有ったのか? 判らない状態でしたが、 運転席の窓ガラスが開いたままの消防車からは本署との無線連絡の音声が流れていて「・・・車両火災・・・」の言葉がハッキリ聞き取れたから間違いないのでしょう。

 そして、野次馬連中の口にする言葉を拾うと、

「車の中が燃えた」
「焼身自殺らしい」
「この近所の人の車で、その親御さんが今、現場に向かって行った。」
「そのお母さんも駆けつけて行った。」
「ほら、一番奥でダウン着ている人が見えるでしょ!」
「今しゃがみこんじゃった人ですよ。」

そんな野次馬会話を小耳に挟んでしばし眺め、
「カメラを持ってこなくちゃ」と大急ぎで家に戻りました。

 車の停まったいる現場の砂利道へは警察に依って黄色いテープで道路封鎖されていて近づけません。 そこで、野次馬がたむろしていた現場に近い農地境界の金網塀を乗り越えて農地の中を進み、近づいてみました。
 
 車の中は前面のガラスもスモークガラス状態に変身していて内部を良く見ることは出来なかったのだけれども、 開け放たれた運転席側ドアガラス開口部からは天井から焼けてぶら下がった内装の断熱・防音材が見えてました。 そして、放火に使った燃料の残りの物なのか? 液体が半分ほど入った20リッターの赤いプラスチック容器を消防隊員が運び去っていたり、 車の前面に群がっていた消防士さん達は何か工具を使って車のボンネットを開ける作業に熱中しているのをチラッと眺めて、カメラのシャッターを1回切ったところで、現場にいた警官に直ぐに追い払われてしまいました。

 多分死んじまった本人には一体どんな事情が有ったのやら?

 最後は「火災調査」と表示された赤い腕章を付けた消防と、「捜査」と書かれた茶色い腕章した警察が現場の写真撮影して、 火災起こしたホンダの車はブルーシートを掛けられて車両運搬トラックに載せられて消えて行きました。
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