極たま~にだが、 タタミ職人だった父親の事を想い出すことがある。 仕事には藁で作られた床やその上を覆う畳表を切る作業が必要で、 そのための包丁は幅の広いのや家庭用の菜切包丁程度の幅の物まで、何丁も持っていた。 そして極たまにしか仕事が無かった(年間を通して仕事の注文は無かった)けれど、 作業を終えた後では包丁の切れ味を維持するために砥石で包丁を丹念に研いでいた。
そんなだから、 小さかった僕にもナイフを待たせてくれたり、 砥石を使っての刃物の研ぎ方を教えてくれた。
また夏の盆の時期には仏壇の盆飾り作りを手伝わせてくれた。 その盆飾りは細縄に紅く色付いたホオヅキの軸を小さな提灯の様に適当な間隔で細縄の隙間に挟み込んでぶら下げる物だった。 その細縄ですが買って来るのでは無くて、自分たちで作るのです。
河原に生えている丈の高い草(多分茅の葉: 縁は鋭い刃物の様で、葉の縁を指に触れさせた状態で引っ張ると細い傷が出来て血が滲む、 そんな物でした)を刈り取って来て、 3本程の葉を腰を下ろして伸ばした足先の指で押さえて、 両手で撚りを掛けながら縄に綯う(ナウ)のです。 最終的に必要な長さは3m程ですが、 葉っぱの長さは60cm程度だから、 途中の適当な所で新たな葉を追加しつつ、 長い縄に仕上げるのです。 小さな子どもなんて、 大人のやっている事を真似るのが面白くて、指が少々傷ついたって気にもせずに縄を綯い、ホオヅキを挟み込む飾り作りを手伝いました。
そんな風な想い出を自分の子供に僕は与えて来たか? ちょいと心許ないですね。 そもそも今の我が家には仏壇が無い。 自分の母親や父親の命日に故郷に戻って墓参りもしていない。 そんな親をみていたら、 俺に育てられた子供は 「祖先を敬う、 そんな気持ちはほとんど無いだろうな・・・」 と想うのです 。
そんなだから、 小さかった僕にもナイフを待たせてくれたり、 砥石を使っての刃物の研ぎ方を教えてくれた。
また夏の盆の時期には仏壇の盆飾り作りを手伝わせてくれた。 その盆飾りは細縄に紅く色付いたホオヅキの軸を小さな提灯の様に適当な間隔で細縄の隙間に挟み込んでぶら下げる物だった。 その細縄ですが買って来るのでは無くて、自分たちで作るのです。
河原に生えている丈の高い草(多分茅の葉: 縁は鋭い刃物の様で、葉の縁を指に触れさせた状態で引っ張ると細い傷が出来て血が滲む、 そんな物でした)を刈り取って来て、 3本程の葉を腰を下ろして伸ばした足先の指で押さえて、 両手で撚りを掛けながら縄に綯う(ナウ)のです。 最終的に必要な長さは3m程ですが、 葉っぱの長さは60cm程度だから、 途中の適当な所で新たな葉を追加しつつ、 長い縄に仕上げるのです。 小さな子どもなんて、 大人のやっている事を真似るのが面白くて、指が少々傷ついたって気にもせずに縄を綯い、ホオヅキを挟み込む飾り作りを手伝いました。
そんな風な想い出を自分の子供に僕は与えて来たか? ちょいと心許ないですね。 そもそも今の我が家には仏壇が無い。 自分の母親や父親の命日に故郷に戻って墓参りもしていない。 そんな親をみていたら、 俺に育てられた子供は 「祖先を敬う、 そんな気持ちはほとんど無いだろうな・・・」 と想うのです 。