アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「献金」と「禁酒」がネック

2020年05月14日 | Weblog
 今年初めてモルモン教の2人を見かけました。
 モルモンの布教の人たち…20歳代~50歳代、白人。まれに女性も見るが、ほとんど男性の2人連れ。ダークスーツ着用で、ネクタイもきちんと締めている。リュックサックを背負い、自転車に乗っている。ヘルメットを着用している。
 「モルモン教」、はじめてその名を耳にしたとき、「ブードゥー教」の「分派かなにか」なのかな?近づかない方がいいな、と思いましたよ。モルモン教が、「悶々(もんもん)教」と、聞こえたもんで…。
 ブードゥー教は、聖職者「ボコ」が出てくるんですよね。私など、後頭部がハゲ
ているという理由で、「ゾンビ・パウダー」を塗られ、ゾンビに変えらてしまうかもしれません。おおー、怖っ!モルモン教ってのもかなり怪しく怖い宗教だろう…。
 デンバーで車を借りて、ララミー→ソルトレークシティ→イエローストーン国立公園という2週間の旅行をしたことがありました。
 ソルトレークシティーへ入ると、「な、何だあれはっ!」と、大声を出して驚きましたよ。「モルモン教の大聖堂」でした。・・・大聖堂は、スリムで超巨大。しょうしゃ(瀟洒)という言葉がピッタリで仰天しました。ソルトレークシティそのものがモルモン教徒が作った都市、…悶々する宗教ではなかった…。目から、「7グラム(500円玉)」ほどのウロコが落ちました。
 ケント・ギルバートやケント・デリカットも、かってはモルモンルック(ヘルメット、自転車、スーツ、リュックサック…)で、布教していたのだそう。わかる気がします。
  モルモンの皆さんは…
 1 廃止(1980年)されたけど、一夫多妻制・・・過去のことを書くなってか?
 2 概ね白人中心主義っぽい・・・道理で、宣教師の皆さんに有色人種が少ない。
 3 収入の1割を献金するっぽい・・・だから、あのような大聖堂が建ったんだ!
 4 コーヒー、紅茶、煙草、酒はダメ・・・飲食物に関する規則が厳しい。お酒ぐらい、いいと思いますがね。
 5 努力・清潔・保守・・・いい宗教です。保守に、「信者を増やすために媚びることはしませんよ」という意気が感じられます。
 「戒律もどき」みたいなものは、まだまだあります。ただ、どれも、「絶対の掟」ではなく、「努力目標っぽい」ところが、好感が持てます。性に関する禁止事項も他項目にわたりあります。…私の苦手分野ですので、列挙は割愛させていただきます。
 こうしてみますと、すばらしい宗教ですよ。カトリック、プロテスタント、正教会から異端視されているようですが、全然異端ではないですね。
 「ニューズウィーク」は次のように書いています。
 「モルモンはどこに住んでいようと、互いに関心を示し合うというネットワークの中に自分を置いている。モルモンは皆、一種の聖職者であり、何がしかの方法でほかの人々に良いことを行い、自分に何か良いことをしてもらうようにする力が与えられていると信じている。それは21世紀版の思いやりの誓約である」。
 こ、こ、これって、8050問題の解決法ですし、「『誰か』のことじゃない」そのものですね(前回、前々回のアンティークマンのブログ)。
 信者は1,000万人。「保守」を入れているあたり、CIAやFBIの高官にモルモン教徒が多いという話も頷けます。「古き良きアメリカを体現している」…共和党が全国大会をソルトレークシティーで開いたことも納得。
 「古き良きアメリカ」は、「大草原の小さな家」ですね。ええっ!知らない?無理もないですが…。
 大草原に住む家族の物語。勤勉な父と母、ブロンドで青い目のかわいい子どもたち。煙草も酒もなし。一家そろって「お祈り」して、「質素だが、しっかりした内容」の夕食をいただく。そして幸福な「団らん」。日曜日には、正装して教会へ。
 このような情景は、アメリカ社会から失われつつあります。そのことに危機感をもつアメリカ人が、モルモン教にそれを見い出す。
 なぬ?「アンティークマンにぴったりの宗教だから、モルモン教に宗旨替えしたらいいんじゃないか」って?
 う~ん、「献金」「酒はダメ」のあたりを削除していただけると、入信させていただくんですがねぇ…。