アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

現存する日本人でただ一人…かも

2020年05月02日 | Weblog
 「桜肉は馬肉」「牡丹は猪肉」「紅葉は鹿肉」「柏は鶏肉」…植物か花の名前を当てています。前回は、以上までを書きました。
 で、今回続きなんですがね。これから自慢させていただきます。なぬ?いつも自慢ばかりだって?そう思っていただくと、大変嬉しいです。「自慢出来ることがある人生」これが、素晴らしいわけで。
 私は、昭和42年(1967年)大昔ですがね。「動物心理学研究室」で、日夜研究に没頭しておりました。
 なぬ?「ろくな研究をしていなかっただろう!」って?ど、どうして分かったのかなあ?「動物心理学研究室」に入った理由は、研究室がキャンパス内の、「独立した建物」を、占有していたからです。研究室の部屋に私物を置けるし、講義をサボッた時ぃ…じゃなくて、講義がないときの休憩にも使える。ミニキッチン、トイレもあるので、場合によっては宿泊も出来る。バスタブはないけど、シャワー室はある。素晴らしいでしょ。大学のキャンパス内に住んでいるような気分。
 なぜ、そんなに優遇されているか?ラット、マウス、ウサギ、モルモットなどの実験動物を飼育しておりまして、臭いが凄いのです。ですから、独立した建物でなければなりません。だったら、動物棟ではない部屋も臭いだろうって?換気扇を回していますから、臭いは気になりませんでした。
 ある日、物品庫の奥で、「缶詰」を発見。色あせた紙のラベルは、全て英語で書かれ、動物のイラストが。輸出用の肉の缶詰の一部が、研究室の倉庫で、30年以上も保管されていた。
 イラストから、何の肉かはすぐに分かりました。肉の名前は、「STAR」。
 「食べてみませんか?」と、私が提案。缶切りで缶詰を開けたのも私。缶の中には、「ウインナーソーセージ状のもの」が入っておりました。
 「さあ、どうぞ!」…みんなに勧めたが、だ、だぁれも食べない。尻込みしていました。お坊ちゃま育ちの学生ばかり。30年前の缶詰を食べるはずがない。ならば、私が!でも、チョッピリ恐る恐るでしたがね。…食べました。
 なぜ恐る恐るか?…食べても死ぬ事はないでしょうけど、第二次世界大戦の前に作られたもの。30年以上も常温で保管されていた。「ある動物の肉」の缶詰。
 臭いは…少なくても腐ったような臭いはありませんでした。味は…缶詰って、どれも似たような味ですが、STARも味の特徴は感じられませんでした。
 さて、STARは、何の肉でしょうか?現存している日本人でSTARを食べたことがある人は…「壱人からせいぜい壱拾人(1人からせいぜい10人…古さを表現するために、数字を漢字にしました)」ってとこでしょう。
 STAR肉は、「ネズミの肉」でした。ネーミングの由来ですか?外国向け商品ですから「ネズミ肉」と表示したのでは、読めないだろう。「RATS(ラッツ:ネズミ)」と表示すると、気味悪がられて売れそうもない。そこでRATSを逆にして、「STAR」とした。「ネズミ」が「星」になっちゃった。「RATSの逆がSTAR」このことに気づいた人って、すばらしいですよねぇ。
 その昔、「ラッツ&スター」という歌を歌うグループがおりました。麻薬が好きなグループかって?そ、それは、メンバーの1人だけでしょ。
 「ラッツ&スター」の命名は、ネズミ肉の缶詰ラベルからヒントを得たんじゃないでしょうか?メンバーに、「動物心理学研究室」におられた方はいなかったですけどぉ…ね。