バッタモンのポタリング日乗

松本在住の自転車散歩・鉄道・旅など雑多な日記
  

九州紀行その4:鰹を逃がす

2025-02-15 08:47:19 | 

 指宿枕崎線はとにかく揺れることで有名だ。そのうえ沿線の所々にジャングル状の茂みがあり車両が揺れると草木が車体にビシバシ当たることがある。営業係数が2023年度1,544つまり100円稼ぐのに1,544円かかる赤字路線で、JR九州としてはあまり金をかけたくない路線なのだろう。将来的には山川~枕崎間は廃線になるかも知れない。線路に並走する道路を車が列車を追い抜いて走っていくのが車窓から見えた。

 開聞岳は地図を見るとイボのようにそこだけポッコリ海に突き出している珍しい地形だ。しかも列車が走っている位置に関わらずどこからでもあの甘食状の整った形を見せている。日本中の何とか富士の中でも1,2を争う美形だろう。そんな開聞岳を眺めつつ枕崎までは約1時間、途中駅で乗り降りする乗客はほとんどいない。

 枕崎に到着すると空は明るいのに突然雨が降り出してきたので近くの観光案内所に退避。置いてあるパンフレットなど見ていると程なく止んだので写真を撮りながら街中を散策、知らない街を歩くのは面白いが鰹節の看板と歩道の所々に設置されたアート作品が目につく以外あまり興味をそそられる所はない。港の方へ行けば鰹節工場なんかがあって面白そうだが帰りの列車が1時間後なので行ってる時間がない。で、意外と面白いのが地元のスーパーマーケット。ということで駅近くのタイヨーという店に入って鮮魚コーナーを覗いてみると、さすがに信州の山国とは違って魚の種類が豊富でなおかつ新鮮そうだ。やはり地元の鰹の刺身やたたきが旨そうだったけれど買って帰るわけにもいかないので目で味わうだけ。でも、あとで考えたら刺身と缶ビールでも買ってどこかその辺で食べることができたなぁ、と鰹を逃したことを後悔。駅前のトイレが鰹船を模したものだと気が付いたのは帰りのホームから見たときだった。

 15時54分の鹿児島中央駅行に乗り込んで今夜の宿泊地の鹿児島市内に戻る途中、陽が落ちてきてちょうど開聞岳の頂上がダイヤモンド富士のように輝いた

                                                       続く

 

 

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