ホームに降り立ち開聞岳に向かって走り去る列車をビデオに収めようとするが人が多くてうまく撮れない。ほとんどの人が車で来て、列車、開聞岳、菜の花の三点セットを写真や動画に収めようとひしめき合っていて中国語も耳に飛び込んでくる。そして列車が去るとホーム上の端に建っている日本最南端駅の碑の横でお約束の記念撮影だ。人が少なくなったところを見計らって自分も近くにいた夫婦連れにシャッターを押してもらい、お返しにツーショットを撮ってあげる。
駅前には菜の花にちなんだ黄色いポストがある駐車場と道路を挟んで「かいもん市場久太郎」という店がありいろんなお土産を取り揃えて賑わっている。どうも指宿の漬物製造会社がやってる店の様で製造元久太郎と書かれた漬物もたくさん置いてある。ちょうど昼飯時で食べ物を物色したが腹を満たすようなものはなさそうなので持っていたコロッケパンとどら焼きで凌ぐ。カップラーメンとお湯でもあればと思いつつ一応記念に400円の小さな水彩画の額とミニ漬物パックを買った。これから枕崎へ行く予定だが、まだ時間があるのでグーグルマップに載ってた2010年夏の青春18きっぷポスターの撮影地となった踏切まで行ってみることにした。この辺りは豆の生産が盛んなようで、一面に広がる畑には青々としたソラマメやスナップエンドウがたわわに実を付けていた。空からはひばりのさえずりが聞こえるが時折吹く風は結構冷たい。15分ほど歩いて目的の踏切に到着。さすがにここまで来る人は誰もいない。開聞岳に向かって真っすぐに伸びる線路の風景はここまで来た価値十分ありだ。列車が走るところを見れればさらに良いのだが何しろ本数が少ないので帰りが夜中になってしまう。
駅に戻って13時47分の枕崎行きの到着時間が迫るとホームでスマホを構える人が次第に増えてくる。停車した列車から十数人ほどが降りてきて自分を含め数人が乗り込んだ。
続く
学生時代の夜行列車をねぐらにした貧乏旅行の後は、ほとんど飛行機で福岡、長崎、鹿児島入りでしたので。
今はもうありませんが、長崎から大村線佐世保平戸唐津経由の急行でのんびり福岡へ戻ったのが印象的でした。すごく時間もかかりましたが海辺をごとごと走ってね。もしかしたら準急だった?懐かしい響きの言葉です。
続き、期待してます。