米ゼロックスを買収=株式過半6710億円で取得―事務機で世界最大・富士フイルム
政府もマスコミも「有効求人倍率が上がった」ので「景気が回復した」などといっている。
だが現実は,このような人員削減が行われる。ゼロックスなりフジフィルムの人は「仕事がなくなる!」と大騒ぎになっているはずだ。
そこでハローワークに登録すれば求職と募集職種との「ミスマッチ」が生じるので,ますます有効求人倍率は上がる。
有効求人倍率は,ハローワークで募集される「職種」まで限定したものではないし,ネットの情報も無視されている。
スマホで普通にアルバイトを探す現代において,時代と乖離した「経済指標」ではないか。
たとえば,専門職大学院も,言葉から連想されるものと実情の乖離が激しい。
いま足りない職種は,明らかに「外食産業・介護事業」である。これは,折込広告を見ていると非常によくわかる。
なにしろ年齢不問はかなりある(実際は,求人広告の「絵」で「女性」「男性」募集なのかを見抜くことが簡単にできるが)。
ところが,間違ってもゼロックスで働いていた人が,簡単に「明日から介護やります」なんてできるだろうか。
答はNOである。
自分の身になって考えればわかる問題。
自分の仕事が明日からなくなるとして,すぐに異なる業界に馴染めるか。
しかもそれが,いわゆる「3K」と言われる職種ならばなおさらである。
女子の事務職へのあこがれは意外なほどに根強い。
しかし,現実的にOA化がここまで進むと,かつての事務職は大幅に減員される。
実際,僕の会社でも事務系は25年前の半分以下になった。
激変の時代を生き残るには「身を捨てて骨を取る」選択が必要かもしれない。
ただひとつ言えるのは,雇用改善とは名ばかりであるという事実である。