何かことが起きるたびに菅政権(仙谷政権とも呼ばれます)の無能ぶりが露わになる日々が続いています。支持率の急落はその正直な反映です。公明党が補正予算に反対することを決めましたが、不人気な菅政権に味方すれば自分も同類と見られることを嫌い、見放したのでしょう。落ち目になると人が離れていき、さらに深く落ちていくのはよく見られる現象です。
さて人気の低下は政権の中心にいる仙谷官房長官のご活躍に負うところが大きいと思います。映像を流出した人物を支持する動きが広がっていることに対するご発言には次のようなものがありました。
「公開して『よくやった』というのか。犯罪行為を称揚することで、そういう気分は日本国中に少々あるかも分からないが同意はしない」
(海上保安本部に海上保安官を支持する意見が多数寄せられていることについて)
「国民の過半数が、そのように思っているとはまったく思わない。国民は信頼できる捜査を求めており、事件が起こればしかるべき処分をしてもらいたいという、健全な国民が圧倒的多数だと信じている」
海上保安本部に寄せられたのは240通のメールと120件の電話で、ほとんどは流出を支持するものであり、苦情は1件だけとされています。どう考えれば仙谷氏のように「圧倒的多数がしかるべき処分をしてもらいたいと思っている」という結論を引き出せるのでしょうか。360分の1を圧倒的多数とする理由を知りたいところです。なんとも不思議な仙谷氏の「算数」能力です。彼らがさかんに言っていた民意とはこんないい加減なものだったのでしょうか。
そして仙谷氏は秘密漏洩に対する罰則が軽すぎるので、抑止力を持たせるために刑罰を強化するすることを検討すると述べました。
流出を支持する意見は多数であり、それは十分な説明もせず非公開とした政府に対する強い不信・不満の反映です。国民を失望させた政府の失策には触れず、流出行為の犯罪性ばかり強調し、さらに情報管理と統制の強化を目指す発言は国民感情を逆撫でするものです。そんなことを今強調する必要があるとは思えず、わざわざ人気を下げているように感じます。
櫻井よしこ氏によると、仙谷氏作成の厳秘資料には映像を一般公開することの「メリット」として「中国による日本非難の主張を退けることができる」などとし、「デメリット」は「流出犯人が検挙・起訴された場合、『政府が一般公開に応じたのだから、非公開の必要性は低かった』と主張し、量刑が下がるおそれがある」と書かれていたそうです。仙谷氏は日本非難を退ける国益より、流出者の量刑が下がることを恐れたようです。つまり中国に対して「犯人を厳しく罰しました」と忠実ぶりを示したかったのでしょう。これが日本政府の中枢にいる人間なのですから驚きます。
政権の隠蔽体質が指摘されている折、厳罰化による情報統制を目指す姿勢はちょっと不気味ですらあります。お隣の国は情報統制は無論のこと、贈収賄などでも簡単に処刑する死刑大国ですが、もしかすると「赤い官房長官」の呼称にふさわしく、かの国をよほど尊敬されているのでしょうか。
仙谷長官は映像非公開の主な理由を、中国人船長の裁判の証拠であるためとしていますが、今後裁判が再開される見込みはありません。仙谷長官にとっては実質的な議論より法的な形式論がずっと重要のようです。実質的な議論を避け、些細な法の形式論を楯にとるような態度は姑息であります。法律家としては知りませんが、政治家の資質として大変疑わしいものです。
政権の中枢に居座る人物が国民の空気を読むことが出来ず、不手際の連続がこの支持率急降下をもたらしたのだと思いますが、どうして民主党はよりによってこんな人物に権力を委ねるのでしょうか。もっとも鳩山元首相についても同じことが言えるわけで、それはこの党の伝統なのかもしれません。民主党では党内権力を握る能力と政治家としての能力がまったくの別物ということでしょうか。
ともあれ私には赤い法律家がせっせと民主政権の墓穴を掘っているように見えます。
さて人気の低下は政権の中心にいる仙谷官房長官のご活躍に負うところが大きいと思います。映像を流出した人物を支持する動きが広がっていることに対するご発言には次のようなものがありました。
「公開して『よくやった』というのか。犯罪行為を称揚することで、そういう気分は日本国中に少々あるかも分からないが同意はしない」
(海上保安本部に海上保安官を支持する意見が多数寄せられていることについて)
「国民の過半数が、そのように思っているとはまったく思わない。国民は信頼できる捜査を求めており、事件が起こればしかるべき処分をしてもらいたいという、健全な国民が圧倒的多数だと信じている」
海上保安本部に寄せられたのは240通のメールと120件の電話で、ほとんどは流出を支持するものであり、苦情は1件だけとされています。どう考えれば仙谷氏のように「圧倒的多数がしかるべき処分をしてもらいたいと思っている」という結論を引き出せるのでしょうか。360分の1を圧倒的多数とする理由を知りたいところです。なんとも不思議な仙谷氏の「算数」能力です。彼らがさかんに言っていた民意とはこんないい加減なものだったのでしょうか。
そして仙谷氏は秘密漏洩に対する罰則が軽すぎるので、抑止力を持たせるために刑罰を強化するすることを検討すると述べました。
流出を支持する意見は多数であり、それは十分な説明もせず非公開とした政府に対する強い不信・不満の反映です。国民を失望させた政府の失策には触れず、流出行為の犯罪性ばかり強調し、さらに情報管理と統制の強化を目指す発言は国民感情を逆撫でするものです。そんなことを今強調する必要があるとは思えず、わざわざ人気を下げているように感じます。
櫻井よしこ氏によると、仙谷氏作成の厳秘資料には映像を一般公開することの「メリット」として「中国による日本非難の主張を退けることができる」などとし、「デメリット」は「流出犯人が検挙・起訴された場合、『政府が一般公開に応じたのだから、非公開の必要性は低かった』と主張し、量刑が下がるおそれがある」と書かれていたそうです。仙谷氏は日本非難を退ける国益より、流出者の量刑が下がることを恐れたようです。つまり中国に対して「犯人を厳しく罰しました」と忠実ぶりを示したかったのでしょう。これが日本政府の中枢にいる人間なのですから驚きます。
政権の隠蔽体質が指摘されている折、厳罰化による情報統制を目指す姿勢はちょっと不気味ですらあります。お隣の国は情報統制は無論のこと、贈収賄などでも簡単に処刑する死刑大国ですが、もしかすると「赤い官房長官」の呼称にふさわしく、かの国をよほど尊敬されているのでしょうか。
仙谷長官は映像非公開の主な理由を、中国人船長の裁判の証拠であるためとしていますが、今後裁判が再開される見込みはありません。仙谷長官にとっては実質的な議論より法的な形式論がずっと重要のようです。実質的な議論を避け、些細な法の形式論を楯にとるような態度は姑息であります。法律家としては知りませんが、政治家の資質として大変疑わしいものです。
政権の中枢に居座る人物が国民の空気を読むことが出来ず、不手際の連続がこの支持率急降下をもたらしたのだと思いますが、どうして民主党はよりによってこんな人物に権力を委ねるのでしょうか。もっとも鳩山元首相についても同じことが言えるわけで、それはこの党の伝統なのかもしれません。民主党では党内権力を握る能力と政治家としての能力がまったくの別物ということでしょうか。
ともあれ私には赤い法律家がせっせと民主政権の墓穴を掘っているように見えます。
法律上の秘密情報に相当しないような代物を、「中国に配慮して」秘密情報扱いにするという超法規的なことを最初にやったのは政府です。
それならそれで、最初から厳重に情報管理していたならともかく、今回は少なくとも途中までは、情報公開されるべくして編集までしていたものに「公開待った」をかけていただけでしょう。
法律上問題なく、一般職員も見れるようなところに置いてあったものを、ある日突然「秘密だ」と言い出せば、それで情報は守られると仙谷は本気で思っているのでしょうか。だとすれば、彼は情報漏えいというものをなめている。危機管理が全くなっていないのは彼の頭です。
いい加減な指示で現場に迷いとフラストレーションを与えるだけ与えておいて、いざ事が起こると現場の人間に責任を押し付け「厳罰を」と言う。そんなトップは許せません。
今回の「犯人」に罪があるというなら、政府上層部の罪はその千倍に相当するでしょう。「厳罰を」というなら、まず管と仙谷が腹を切るべきです。
そもそも中国漁船が海上保安庁の船にぶつけたという事実対して疑惑を抱く国民はほとんどいないでしょう。疑惑を抱く国民に対して映像を公開するというのなら意味はありますが単なる反抗心的な流出ならテレビ局をよろこばしただけでしょう。
外交上、中国との関係を考慮するのはしょうがないかもしれません。ただ外交上の機密事項は一切おもてには出さないと自信をもって発言する政府であって欲しいものです。
この流出事件の影響は様々ですが、少なくとも現政府の拙劣さ、無能さを天下に知らせた点は評価されてしかるべきだと思います。国を支配している政府の中身がどのようなものかを国民が知ることは大きい利点です。
検察の立場は難しいですね。ついこの前、証拠改竄で大ヘマをやったばかりなので、国民感情を気にせざるを得ないところでしょう。仙谷長官の望みどおりとすると、世論の反発を買いそうですから。
マスコミは視聴率のため目先の問題を煽っていますが映像流出や中国人生船長のことよりも尖閣問題を外交問題としてどう解決していくかということでしょう。