Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ネジを絞められない話

2017-11-22 | 雑感
オーストリアのインスブルックの谷から手紙が入っていた。町からブルンナー峠へと向かう旧街道筋にある靴屋さんからである。スキー靴の金具が取れたので部品を送ってもらうように手配していたのだが、とても長く掛かった。初めは取り付けに靴を送らなければいけないと持っていたが、レンチでネジ留めするだけで直ることが分かったので、ネジとボルトを送って貰った。

何処にでもあるようなネジだったがマイスターの方でもメーカーに注文したらしい。郵便桶を開けて何かおかしいなと思っていたが、開けたらボルトが入っていた。しかしネジが無ければネジが絞められない。そこでメールを送ると、一緒に入れたからもう一度探してくれという。

パジャマに着替えていたが厚いコートを羽織って郵便桶をヘッドラムプで確認したが何も落ちていなかった。よく観察すると宛先の窓のところが破れていた。そんなにうまく外にはみ出すかと思って、中の便箋を見ると二つ穴が開いていて、そこに横にネジを差し込んでいたのが窺がわれた。封筒と合わせると、二つの穴の延長線上が窓の穴の開いているところだった。

なるほどまさかと思うが、そこからネジが外に落ちて紛失したのだった。その写真を早速マイスターの方に送った。現在のマイスターは、前任者の伯父さんの店を継いだのだが、正直職人としては、こうした些細なことでも、いい加減な仕事は恥ずかしいと思う。本人はどのように思ったかは知らないが、仕事の雑さに通じるような性格を反映していると思う。

紙に挟むのもいかにもプロっぽい感じがするが、せめてテープで固定するかしておけば紛失は避けられた。工房ならばそこにあるだろうビニール小袋に入れるか、少なくともテープぐらいは巻き付けて置くべきだったろう。少なくとも素人の私でも同じものを送るならばもう少し工夫した筈だ。本人はどのように感じたか知らないが、次にはどのようにネジ一つを送ってくるのか?見ものである。



参照:
源流へと戻っていく 2014-12-29 | アウトドーア・環境
少し早めの衣替えの季節 2017-09-16 | 暦
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