缶詰だけど、それが何か?

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DoaU438日目_Part1_ひじきパスタ

2010-05-13 18:21:37 | レシピ
5/12(水)

愚者の毒

ヨーロッパでヒ素はこう呼ばれる。
ヒ素は体内にとどまるため、微量のヒ素を飲ませつづけて、
最終的にヒ素中毒で死に至らしめる。
ただ、体内にある大量のヒ素が証拠として残る。
だから、ヒ素を使って毒殺するという行為は愚者しかしない、そんな意味。

いきなり大量に摂取すると急性中毒で死ぬ場合がある。
和歌山カレー事件の林眞須美はこの急性中毒を起こさせたとされる。

そもそも微量のヒ素を人間は摂取している。
牡蠣や海老、そしてひじきである。
ただ、ひじきを多少喰った所で死ぬ訳ではない。
てか、それで死んでいたら、命がいくつあっても足りない。

昨夜、嫁さんがひじきを煮た。
それを喰ったからではけっしてないけれど、
なにやら体がしんどい、だらだらである。
それでも昼はやってくる、作る気はまったくない。
しかし、冷蔵庫を覗くと、ひじきにじっと見られているような気がする。

ドMか?オレは。
冷凍させておいたフランクフルトもどきをうすぎりにする。
フライパンにオリーブオイルをひいて、
乾燥ニンニクとフランクフルトもどきを放り込む。



強火で加熱して、フランクフルトもどきに焼き色がついたら、
ひじきを放り込んで、弱火で加熱する。

ディチェコのスパゲッティーニを8分半。
茹で上がったパスタをフライパンに放り込んで撹拌。
三島の菜めしをふりかければ出来上がり。



松輪で買ってきたひじきだから、工業製品ではない。
なので、ホントにご立派なひじきである。
スパゲッティーニよりも太いのである。
たっぷりとヒ素を含んでそうな・・・いや、太さとの因果関係は薄い、
この体たらくな昼ごはんとモチベーションの低さとの因果関係よりも。

DoaU437日目_Part5_みなみや「さば水煮」

2010-05-13 14:32:45 | 缶詰
現象学なんてな、タマネギの皮むきみたいなもんだ

オレの卒論担当教授はそう言い放った、
現象学を研究している他の教授の前でも。
エトムント・フッサールは、哲学的な諸問題、
つまり形而上学的な問題に関して、判断停止することを提唱した。
こうすれば純粋な理性機能を取り出せる、そう考えた訳である。
ただ、判断停止ばかりして、何も進まない。
タマネギの皮を剥いて、コレは食べられるのか?
判断できないから横に置いておこう(判断停止)。
また皮を剥いて、コレは食べられるのか?自問する。
また判断停止、コレを続けたいけば、タマネギはなくなってしまう。
純粋な理性機能など取り出せる訳がないのである。

神保町から半蔵門線に乗って渋谷に出る。
自由が丘で嫁さんに頼まれたモノを買うため、渋谷から東横線に乗るからである。

家に帰ると、てっきり寝てると思ったけれど、嫁さんは起きている。
寝るかどうするか、検討してるんだよね
検討とはなんだ?しかし、ヤツはすぐに気付く。
そうだ朝7時に起きたんだ、寝なきゃ
なぜmustなのかはわからんけれど、そこは判断停止する。
とにかくヤツはベッドへ。
画像の整理をしたりしていると、もう夜になる。

眠いぞ
寝た後なのに訳のわからんことを言いながら起きてくる、いつも通り。
ただ、その後はいつも通りではない。
なぜかキッチンに立つ。
ひじきを戻し、ニンジンと油揚げを刻みはじめる。
そして、野菜室に残っていた小松菜を茹でる。
鍋にサラダ油をひいて、ニンジンとひじきを炒めはじめる。
あっという間に小松菜のおひたしとひじきを完成させる。

この想定外の行動に判断停止する。
冷蔵庫にメカブもあるし、なんかそれで十分な気になる。
しかし、だ。
メインはまかせた
いやはやなんとも
判断停止は、もう走り出せない、
古いCPUは再起動にやたらと時間がかかるのだ。
こんな時には、もう食材庫に逃避する以外に手段は無い。



みなみや「さば水煮」
2/20、御茶ノ水の2つの聖堂を見た帰り道、
飯田橋の青森県会館で買ってきたものである。

秋鯖限定商品

新鮮な秋鯖を水煮缶詰にしました。
秋鯖の旬の味覚をお楽しみください。

缶胴にでかでかと謳っている。
サバの旬は晩夏から初冬にかけてである。
この時期のサバは脂のノリもいいから、とろけるような食感となる。
松輪にサバを食べに行くのも、だいたいこの時期。



イージートップをパッカンと開けるとこんな感じ。
恐ろしく澄んだ液体がかなりそそる。



皿に開けてみるとこうなる。
小ぶりなサバを1尾分詰め込んだような感じ。
腹身がぼってりと厚く、ここは脂のりのりの気配。



嫁さんの茹でた小松菜とともに食す。
いや、コレ、ホントにすごい。
サバの水煮缶には、ちょっと醤油が必要だけれど、
これはまったく調味料が必要ない、サバの旨味がぎゅっと濃縮された感じ。

品名   さば水煮
原材料名 さば、食塩
内容量  200g
賞味期限 缶底下段に記載
販売者  有限会社みなみや
     青森県むつ市金谷1-17-8
     TEL 0175-22-1244

原材料がサバと塩だけなのである。
普通は調味料(アミノ酸)や甘味料、PH調整剤などを加える。
これほど潔い缶詰なんて見たこと無い。

晩ごはんの缶詰は加工すると決めていたけれど、
コレは加工するのがもったいない、そんな缶詰。
判断停止も時に役立つ、そんなこと。