想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

別世界のよう

2011-01-17 23:36:30 | Weblog

      

地続きなのに、別世界。
数キロ下へ走ると俗世間が待ち受けているとはとても思えないわけで、
実際、この景色を見ているとすべてが遠くに思えてきて、内観的になれて
落ち着く。頭を通り越して、海馬も横切って、脳幹を貫いていくわけで。

カメが講義のとき、「古伝書で得られるものって、要は秘訣なんです、
物事をどう捉えるか、どう対処していくか、その秘訣がここにある、そういう
読み方、聞き方をしてもらえればと思ってるんですが」と言われた。

秘訣は行わないものには無縁であって、知識を入れるだけならいらない、
無用の長物になるのが秘訣。
机にかじりついているだけ、話しているだけ、聞いているだけなら
秘訣は死んでしまうのである。

話を聞いたり読んだりだけではわからないことに本当の意味があると
いうことではないだろうか。
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墨絵のよう

2011-01-17 22:57:01 | Weblog

大雪注意報が出てたなんて知らなかったぜ。
30センチ、除雪車が来てその後にさらに30センチ、よく降った。
いやまだ降ってる。
音を消してしまう雪を見ながら、「愛は高くつくからいいよ」という台詞を
考えたりしていた午後。

ただより高いモノはない、じゃなくて愛ほど高くつくものはない。
そりゃあ、そうに決まってる。青天井さ。
返す言葉はどうするか?

だったらもらいっぱなしにしといてよ、と言えばどうする?
借りは作りたくないぜ、と男。
貸し借りなんて水臭いこと言わないでさ、と相手。
水? 水じゃないよ、どっちかってえと石ころさ。

堅いこと言わないでさ、いいよ、じゃあつけとくよ。
ああ。倍にして返してやるさ。
うん、サンジュウバイくらいがいいなー。
ああ、高くつく、けどもらっといてやるから忘れんなよ。

うん、愛してるからね、ずっと、返しに戻っといで。

右と左に別れる影。
狸と狐の尾が二つ、夕暮れの雪の道。




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