朝まで降っていた雨がやっと上がり、今日は有料の高速道路を通ってフランスへ向かう。朝8時に出発、ほとんどのキャンパーはまだ寝ているらしく静まり返っていた。
高速道路はバーゴスからビルバオへつながっているが私たちはヴィットリア(Vitoria)へ行きそこからまた別の有料の高速道路を通るつもりだった。ヴィットリアにはバーゴスからの高速は通っていない。この地方は山が多くて普通道路ではどれほどスピードが出るかわからなかった。
カーナヴィをヴィットリアにセットして高速道路を下りるとすぐ道路は田舎道に入った。地図で見れば立派な国道が通じているはずなのにどうしたことか。はじめは平地の田舎道を走っていたから良かったものの、坂道の田舎の村へさしかかった。
車の窓から見える異様な風景に我を忘れて写真を撮りまくった。先を急ぐ亭主は停まってくれないし、おまけに狭い道に観光客や観光バスが停まっていて後ろからくる車に追われるようにこの村を通り抜けた。
途中の狭い山道でも巨大な観光バス2台とすれ違ったし、あの村は何かあるらしい。
帰国してから下の道路標識Convent of San Juan de Acre (エーカーのサン・ホアン 尼寺)からここが12世紀から有名な塩水の吹き上がる土地で20世紀半ばまで塩の生産地として非常に潤ったという。
Vallo Salado (塩の谷)は廃墟になったのを現在観光資源として再生しユネスコ世界遺産になっているとのことで、改めて驚いた。こんな山道に連れてこられてとカーナヴィのマダムを恨んだりもした。
あたりは山桜が満開のきれいな山道でジグザグの道路を登ったり下りたり、やっとヴィットリア近くの国道が見えてきた時にはカーナヴィを消してしまい道路標識と地図を頼りにフランスへ向かった。
スペインの国境近くから有料の高速道度を走ってすぐ料金徴収所に着き、たぶん1km以上もトラックが長い列を作っているのをしり目に乗用車やキャンパーはすぐフランスの高速道路へ入っていった。