翌朝は8時過ぎにキャンプサイトを出発。素晴らしい青空だったが風は冷たい。サイトのすぐ近くから高速道路への入り口があり快調に飛ばしたかったのに、エンジンはなんと昨日よりもっと悪い。昨日の3時間と60ユーロが全く無駄だった。昨夜修理工場からキャンプサイトへ行く前にタンクを満杯にしたのが何か影響があったのかもしれない。
カセーレスからサラマンカまでの196kmは坂道が多く平坦な道路が殆ど無い。坂道を上る時の時速20マイルに頭にきた亭主はどこでもいいからまた修理工場へ行ってフィルターを取り換えてもらおうと言う。
道路標識に給油と修理のサインを見つけて行ってみたが、たった一人で何台かの車を修理しているおじいさんは、ポールの頼みにケンもホロロ。 本当にこんな片田舎では替えるフィルターもないかもしれない。
素晴らしい景色とラヴェンダーの花に大喜びで写真を撮っていた私もがっかりして、もっと大きな町までのろのろ運転で行くことに賛成した。
道路わきには白のエニシダ(ブルーム)が咲いているがこれはタヴィラでは3月初めに咲き終わっている。これだけ北上しただけで花の咲く時期が一ヶ月も遅い。黄色のブルームはほとんど同じ時期なのに。
プレサンシアは以前ハゲタカを見に2回も来たことのあるところだが、町へやってきたのは初めて。町の入り口で巨大な教会の建物が見え、こんな街中へ入ってもどこに修理工場があるか判らない。
工場地帯の標識を見つけて、行ってみたところで修理工場がすぐに見つかった。そこでフィルターを取り換えてもらい45ユーロを払ったが工員はフィルターは特に汚れていないと言う。
早朝よりもややスピードが上がって40-50マイルでサラマンカへ向かった。
プレサンシアから北西に向かう国道110は今の時期桜ん坊の花であたりが白っぽい。このサラマンカへ向かう道路わきにも遠く近くに白っぽい桜の花で満開の様子。
サラマンカは平野の町で環状線で町を遠くに見ることができるが大聖堂の尖塔が特に大きく天を突いている。サラマンカを過ぎた平野の右手(国道110の方角)に雪山が見えてきた。
サラマンカからバーゴス(Burgos)までの240kmは平野の中を走る高速道路でやっと快調に飛ばしだした。と言っても60-70マイルで坂道を下りその反動で緩やかな坂道を上るを繰り返して夕方6時ころバーゴスのキャンプサイトに到着。
到着前から降り出した雨はたどり着いた時には激しく降っていて、サイトの受付ではキャンプ場がぬかるんで車が泥に埋まってしまうから、前輪は道路のコンクリートに載せておくよう指示された。そしてこのシーズンオフに多くのキャンパーが停車していて驚いた。もしかしてこのキャンパーはビルバオやサンタンデルからのフェリー待ちなのかもしれない。
私たちもキャンパーがこの調子ではどうなることか分からないと、ビルバオからフェリーで帰国することを話し合って、インターネットで探してみたが五日後しか英国ポーツマスへ向かうフェリーが無くて諦めた。
この夜のサイトのシャワーはぬるくてあまりの寒さに震えあがった。そして今日一日の走行距離は275マイル(440km)だった。