火曜日の朝、娘の家族は3人でショッピングに出かけた。買ってきたのがジュードとパトリックのウエットスーツ、まだ9歳のジュードはウエットスーツがきつくて息ができないとグズグズ言っていたのに、長い急坂を降りて海へ入るときは、真っ先に足を突っ込んでいった。
2月の海もまだ冷たいこの時期、多分5分で諦めるだろうと娘と話し合っていた。
うまく波に乗ってできたときの嬉しさは特別なもの、ジュードの喜び方も半端じゃない。何度でも繰り返し繰り返し波に乗っていた。
この日は薄曇りから弱々しい太陽が出たり入ったり。砂浜でタオルを持って立っている私達が寒くなってきているのに、ジュードはなかなか海からあがってこない。
散々波に乗って満足した後、アパートメントへ帰ってシャワーの跡熱い風呂に入って元気いっぱい。ウエットスーツではスーツの中に水も入るが激しい運動をしているから、体は相当熱くなっている。
私もまだ結婚したての頃、ポールとこのコーンウォールの海岸線で波乗りをしたことがあった。ボードを持って波に向かっていくときはすごく体力を使う。それを何度も繰り返すとヘトヘト、だからジュードがあんなに頑張っていたので体も暑かっただろうと思う。
娘はこの日の午後2時半に海辺の素敵なレストランでアフタヌーンティーの予約をしてあった。
英國へ来て53年初めてアフタヌーンティーなるものを食べた。最初に好みのお茶が各自の小さなポットにカバーを掛けて現れ、まるでお雛様が食べるくらいの小さな食べ物が次から次へとあらわれる。それぞれの一口で食べれるようなものはとっても美味しい・・・・のだけどすべてが終わったところでも、満腹には程遠いような気がした。
これで一人づつが何10ポンド?ポルトガルで美味しいステーキが食べられるほどの2倍以上の料金だった。
海は一応晴れてはいるがあまり温かい陽の光ではない。
翌朝パトリックはまだインターネットで仕事だと言うのに、ジュードがしつこく海へ行こうと頼み二人で行った。娘はベランダから見ていて私がタオルだけ持ってついて行った。
この朝は波が高くてジュードは自分の背よりも高い波に恐れをなし、大きな波が来るたびに、パトリックを壁にして隠れていたが、まるで大木にセミのようだと大笑いした。