スペインのセヴィリアとポルトガルの国境は高速道路で200㎞、セヴィリアから50㎞で海岸に向かって50㎞にエル・ロシオというユニークな村がある。
私は2004年から2020年間のキャンパー旅行でここへは3回くらいは来たことがあった。
最後に来たのはもう10年位前だったろうと思う。この村はずれにとってもきれいなキャンプサイトがあり、この地域全体がドニャニャ・ナショナルパークになっていて、村散策だけでなく、林の中を歩き回ってバードウオッチングなど楽しめたためだ。
今回は友達Tさんと2人フランスの素敵な車を持っている日本人男性のSさんに頼んで、連れてきてもらった。
10年前と違ったのはここが観光地になっていて、観光バスが止まっている、団体客がうろうろしている、教会(Church of Nuestra senora Del Rosio)の前にはレストランやカフェーが派手なテントや日傘をひろげている。
10年前はほとんど人がいなかった。ここは13世紀、ある木こりが木の幹にマリア像を見たことから、巡礼地となり、毎年5月、百万人の人たちが訪れるという。そのためこの巡礼を泊める宿泊所がこの村を作っていて、普通には人影もなかった。
教会の前には大きな湖がありフラミンゴがあちこち群れを作っている。放し飼いの馬はここでは巡礼たちが訪れる頃は馬車を引くために飼われている。
純白の教会は1960年に建立されたものだそうで、以前は小さな教会だったらしい。
スペイン、ポルトガルはカトリックの国で、マリア像が信仰の中心。
教会周辺の建物、中はなん百本のキャンドルのすすで真っ黒になった礼拝堂もある。
教会の裏側、道路は全くの砂地で車が走ると砂ぼこりがひどい。
砂地のせいで映画の西部劇を見ているような場所が多い。
フラメンコの衣装を売っているお店が4軒もあったと、Tさんが言っていたが、これは5月の巡礼が馬車で来るとき、女性はフラメンコの衣装、男性はグレイのズボンにつば広の帽子をかぶって来るのだそうな。
宿泊所の壁にはあちこち飾り立てたマリア像の絵タイルが張ってある。
各町の巡礼によって宿泊所も決まっている。この建物はセヴィリアの宿。
世界でもあまり例を見ないユニークな村。
5月のお祭りのときは、ホテルが取れないとインターネットに書いてあった。私たちがここに来たときは10月から3月までの間で人っ子一人もいないのが分かる。
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