スエーデン西海岸はなだらかな内陸の湖水地帯と異なり、入り組んだフィヨルドと氷河で分断された大小の無数の島から成っている。 これが魚釣りの最後のチャンスかもと思い海岸線のキャンプ場を探して4日間海岸線を移動したが、何しろホリデーのピークでどこのキャン・サイトも超満員、午前中に気に入ったところに行き当たらなければ、その日は内陸のサイトを探すしかなくなる。 おまけにこの地帯のキャンプサイトは6月から8月の3ヶ月しか開かないところが多く3ヶ月に一年分を稼ごうとするから料金がめちゃ高い。
行く先々で写真を写しているが皆海岸線で、橋でつながった島か、フェリーが運航している所ばかりで気に入った数箇所を書いてみた
先ず初日はハンブルグサンド(Hamburgsund)キャンプサイトはこの町から数キロはなれたフィヨルドのそばで只一箇所空いていた場所に一日だけと契約して停まった。 堤防が3箇所出ているその先端で鯖つりをして細くてみすぼらしいような夏鯖を7匹釣り上げた。 この町は1軒のスーパーとお土産店が数軒ですぐ町は尽きてしまい対岸の教会や住宅地へはフェリーで渡らなければならない。
キャンプサイトを探して海岸線を南下するうちに、狭い運河?にかかる移動式の橋に着いた。約30分ごとに警報がなり運河にかかる橋が横にスライドしてゆく。すると待機していた大小のボートや帆柱の高いヨットなどが何十艘も運河を渡ってゆく。地図で見るとここもこの橋だけで結ばれた島で、島の西海岸線に広がるフネボストランド(Hunnebostrand)のキャンプサイトも家族連れのキャンパーやキャラヴァンで満杯。海岸線はたくさんの海水浴客で太陽を満喫している。
スマーゲン(Smogen)は岬の最先端に作られた高い橋で結ばれた島でこの地域では一番有名な観光リゾート地、晴天の下フィヨルドを横切ってゆくボートやマストの高いヨット、カラフルな家々、島の後ろに広がる海も白い帆柱がいっぱい立っていて、セーリングを楽しんでいるのが見える。街中へ入ってみると駐車場が満杯でどこにも停められず諦めて来た、見た、と言うだけでここを去るしかなかった。
ヨテボリ(Goteborg)の北、いくつもの橋で結ばれたマールストランド(Marstrands)へたどり着いた。早めに着いたから一泊できたがここも家族ずれのキャラバン、キャンパー、テントなどで大賑わい。町の散策へ行って見ると向こうに大きなお城が見えた。ところがここもフィヨルドで分断された2つの島で対岸へはフェリーでしか渡れない。それに対岸には大きな道路も見えるが車が一切走っていない。この町に駐車場が多いのがそのなぞを解く鍵になりそうだ。
この島は13世紀にノルゥエーの王によって開かれた自然の良港で、その後ヨーロッパが鰊の油を灯火としているときには、ヨーロッパ最大の漁港として栄え、海水浴がファッションになり始めた19世紀には上、中流階級の別荘地として今に至っている。 夏の3ヶ月間スエーデン人たちの熱い視線を浴びているこの地方は、この旅で初めて知ったスエーデンのホリデー事情を物語るものであろう。
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