来週辺り旅に出ようと考えているren.です、が・・・・・・
▼ 異常天候早期警戒情報 (気象庁)
うへぇ、来週は寒くなりそうだ……。
まあ、様子を見て再来週にしたいところですが、雨が降るようだったら出かけようかな。
暑くてたまらないのも嫌だしなぁ。
● 「まおゆう 魔王勇者 4巻」 橙乃ままれ/エンターブレイン
表紙は奏楽子弟に土木子弟、魔法使い、そして東の砦将かな。
もう少し若いイメージを持っていたけれど。
次巻の表紙も発表されていますが、考えてみれば最終巻なのに表紙に主人公がいないって、不思議だな(w
今巻では大半を、魔界における開門都市攻略戦の緒戦に費やしています。
方や、新兵器のマスケットとカノーネによる物量作戦を展開する聖鍵十字軍。
方や、新機軸の星型稜堡式の要塞となった防戦に適した開門都市。
進化した戦場に、さまざまな思惑と野心が潜みます。
元々の掲示板掲載でいえば、およそ9スレ目から11スレ目序盤まで。
ただ、今回はセンテンスの順番が大きく入れ替わっている箇所もあります。
時系列的にもわかりやすくなり、本の体裁としてもまとまりがよくなっていると思います。
ただ、やっぱり誤字や誤植もちらほら。
登場人物紹介欄ではありませんが、水玉さんの筆による従僕君が初登場(w
そういえば、フワフワ髪のショタっ子は水玉さん好みでもあったっけ。
今回はこのページの隙間のイラストも物語仕立て。
ちゃんとオチもついていて、物語の重苦しさを和らげてくれています。
巻末付録は、いつもの世界観と戦場解説。
そして、なぜか商人子弟と軍人子弟による、チーズ販売マネジメント論。
あぁ、そういえば、「もしドラ」が話題になっているんだから、経済物として尻馬に乗ればいいのに(w
巻末解説はラノベ作家でTRPG"最強厨"リプレイヤーの三田誠さん。
既存の作品なども参考に、「まおゆう」の作品論を語られています。
TRPGリプレイの例が、三田さんが参加した「ダブルクロス」ではなく「ナイトウィザード」なのは、自主規制なのか、出版社への配慮(DXは富士見、NWはeb)なのか(w
その解説で個人的に気になったのは、「おそらく、僕たちはエンターテイメントですら、これら(読者側の社会の現実的な)問題を切り離して考えられなくなっているのです。」という記述。
確かに、近年のファンタジー・SF風のメディア作品は、現実の社会問題をモチーフにしたものが多いですよね。
それは現代に住む私たちに感情移入をしやすくする、"優しい仕掛け"でもあります。
一方、その世界観独特の要素を理解できない・しない・したくないという"わがままなお客さん"を増やす結果にもなっているとも感じます。
確かに「そんな不可思議で非常識なこと、現実にはありえないよw」と斜に構える年頃はあるものです。
それでいて、そんな「厨二病」な年頃が、現在のファンタジー・SF作品の受け手としての最大手なわけです。
作り手もそれを意識してか、ファンタジーの象徴である魔法ですら化学的に説明されるものも多くなりました。
某国産有名ファンタジーTRPGは、展開の末期にはその方向性が強くなりすぎて、Q&Aが「空想科学読本」状態になってましたっけ(w
確かにそれは、私たちには身近でわかりやすく、飲み込みやすい世界観の創造なのかもしれません。
しかし、異世界や異星の独特な常識を感じとる"幻想の異国情緒"は失われてしまったのではないでしょうか。
まあ、それも時代の流れであり、悪いことではないのでしょうけれど。
追記*めんどくさい掻き方になったけど、つまり「センス・オブ・ワンダー」の一言で済むな(w