イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

しゃべらないで!

2007-08-07 15:19:31 | アニメ・コミック・ゲーム

 昨日ラッキーカラー=緑に吸い寄せられて出会ったパワーストーンその2がマラカイト=孔雀石(くじゃくいし)です。

 ダークオリーブに白い羽紋様のセラフィナイトとは違い、こちらはマラカイト・グリーンとして色名にもなっている、目の覚めるような鮮緑色。黒い同心円状の縞目が孔雀の羽を思わせるところから、この日本名が付いたそうです。

 孔雀に、天使。地中に埋もれ発掘された石の視覚的イメージから、高き天空を飛ぶモノを想起する鉱物学者のイマジネーションって、つくづくおもしろいと思います。

 目と手は大地に、心は宇宙に…という境地でしょうか。

 ま、孔雀は飛びませんけど。

 マラカイトは硬度3.5~4.5と低いので、細かく粉末状に砕いて緑色顔料としても用いられ、古代には魔除けの呪術や、災厄から身を守る護符用に珍重されてきた鉱物。

 肉体的な健康・免疫力を回復させるパワーを持つと言われていますが、混じりけのないダイナミックな、プリミティヴな緑色は、眺めているだけで、目から原始の生命力がはじけ飛び込んでくる感じ。

 鉱物でありながら、“生きモノのよう”な躍動感を秘めた石なんですね。

 古代エジプトのクレオパトラ女王はこの石の砕粉末をアイシャドウのように目の周囲に塗っていたと言われています。小虫を除ける効果もあったそうで、当時は人気コスメアイテムだったようです。

 もちろん、産出量が限られているし、特権階級、専制君主の身分のステータスシンボルでもあったのでしょう。

 このド緑を目の周囲にねぇ。砕けば屈折率が増して色はもっと鮮やかになるでしょうから、かなーりインパクトのあるアイメイクですよね。

 日本でもサーファー・ファッション全盛の頃、やたら青緑のアイシャドウが若い女の子に流行ったことがあったなぁ。当時は光りモノとか、肌全体をツヤっぽく仕上げるなどのトータルな思想はなかったから、粉っぽファンデ厚めのツヤなし肌、それも日本人の黄色み肌に、ひたすら目の周り青緑。いちばんミスマッチな、浮きまくりな色使い。

 寒色系なのに清涼感や都会的というイメージからは程遠い、いまの基準では考えられない不自然&暑苦しメイクでした。でも、皆がやってたから、おかしいとか似合わないとか思わないんだよね。

 クレオパトラと言えば、63年にエリザベス・テイラーが扮したジョーゼフ・マンキウィッツ監督『クレオパトラ』(共演リチャード・バートン)の、黒太アイラインをコメカミの辺りまで引っ張ったオリエンタル・メイクの堂々たるイメージがいまだ強く、ヴィジュアル的にはアレ以外のクレオパトラを想像するのが難しいぐらいなのですが、マラカイトのタンブルを手にとって、鏡を見て、「この色をアイシャドウにしてサマになる美女って?」…と想像を逞しくしてみるのも楽しい。

 ちなみに、月河は試したことがありませんが、マラカイトの魔除け力は特にセクハラ・痴漢・ストーカー、及びそれらにまつわるスキャンダル撃退が得意で、「危険が近づくと石が割れて急を知らせる」とも言われているそうです。

 そうか、クレオパトラはそれで好んでお化粧に使ったのね。

 羽と言えば翼。翼と言えばいまや、そうです『金色の翼』第26・27話。

 もう槙にとっては、修子が日ノ原氏を殺しているかどうかはある意味どうでもいいんだと思う。

 日ノ原氏に近づいたのが、修子が話した通り添乗員としてアクシデントからだったのか、それとも迫田の言うように、富豪の氏を狙って取り入って落とす気でエロダンサーとしてだったのかもどうでもいい。

 高年収の外資系や医者の集まる店とか合コンに、勝負服で勝負下着でモテカワメイクでゆる巻きで…ぐらいは当節の堅気の女子大生OLだって普通にやること。

 策略口説き取っ掛かりの時期に「大事なのはいま目の前にいる貴女だ、過去に誰を殺していようがいまいが関係ない」とリキんで見せていたのとは、まったく別の意味でどうでもいい。

 「もしクロだったら、ヴァンピーロだったら手を切ろう」なんて鐚一文考えてない。

 彼女が手を汚しているともしわかったら、どうにかして庇ってやろう、逃げ延びさせてやろうと、ますます深入りする気満々に見える。

 それでも“井戸の底を覗き込もう”とぎりぎり身を乗り出さずにいられないのは、恋した男のつねで“自分の知らない彼女の過去”が我慢ならないから。

 無かったことにして、出会ってからの彼女だけを愛そうと思っても、過去の影が心を苛む。

 本筋とは別に、このドラマの見どころのひとつが高杉瑞穂さん演じる槙の“やられ顔”。

 ガレージで玻留に鉄パイプ襲撃されたとき(12話)、その傷に修子から手製湿布貼られたとき(13話)、癒えないうちに修子に突き飛ばされ床に激突したとき(14話)の顔もなかなかでしたが、今日27話の“ジープに壁挟まれ演技”顔は「修子がクルマ動かせるかどうか?…動かせませんように…動かさないでくれ…頼む…」を秘めているだけに“やられ王子”=槙の白眉とも言えるものでした。

 唐突だけど『仮面ライダー剣(ブレイド)』の“やられヒーロー”ギャレン橘さん(天野浩成さん)を思い出すなぁ。カッコ悪いカッコよさ。Sッ気ある人はあるなり、無い人も無いなりに賞味できたと思います。

 理生がついに“お金目当てでした爆弾”を修子に投げてしまいましたが、修子にとっても、槙のアプローチが金目当てだったのかそうでなかったのかなんてもうどうでもいいんだと思う。

 だって総資産300億$、一日一億円使っても百年の女相続人ですよ。「近づいて来る人間が、金目当てでないわけがない」じゃないですか。「金目当てでなければ、美貌とカラダ目当て」、修子ほどの上ダマなら、親戚を転々としていた女子中学生時代から、そんなことは百も承知なはず。中学生っつったら当節十分オンナとして“値が付き”ますからね。

 互いに手持ちのカードをさらけ出した、これからが本番です。長かった。

コメント
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