日本全国、お暑うございます。
ラジオのニュースによれば、群馬県館林では40.2℃を記録したとか。すごいなあ。扁桃腺腫らしても月河、39.8℃までだもんなあ。比較がおかしいか。温泉でも40℃超っていうと、ぬるめが好きな人なら敬遠する温度なんじゃありませんか。
館林、行ったことないけど確か織物工業のさかんなところですよね。紬(つむぎ)とか。違ったかな。とにかく猛暑お見舞い申し上げます。
当地も一応、毎年平均7日か8日ぐらいは日中の最高気温が30℃を超えるいわゆる“真夏日”があるのですが、5日続いて、しかも後半3日は34℃超となると、観測記録上どうこうより、カラダに普通にこたえます。
会う人会う人、「暑いですねえ」「暑いねえ」しか言わない、て言うか言いようがないので、日本語の脳内ボキャブラリーも溶けて流れてどっかでジュワー蒸発しそう。
おまけに今年は、明け方の最低気温が23℃台、24℃台も同じくらいの日数続いているんですよね。東京に住んでいた頃は、25~26℃超でも「これがウワサの熱帯夜だぜ、東京砂漠だぜベイベー」ってなノリで普通に飲み歩いたり酔って帰って爆睡して、翌朝ガリゴリ顔洗って化粧して満員電車に乗ったりしていたもんですが、あの頃キミは若かった。
寄る年波と、北国の涼しさにすっかりカラダが慣れてしまい、23℃台の夜でも「寝苦しー」と感じるようになってしまいました。
予報によれば当地では今夜から厚い雲が出てきており、明け方の蒸し蒸しはもう一晩続く見込みも、日中の暑さは今日がピークらしいです。いやー助かった。もう限界だったかも。
そんなにきれいサッパリ予報どおりにいくのか一抹の不安はありますが、だいたい、毎年、お盆までなんですよね、当地の夏は。
関東以西の皆さんは9月のお彼岸ぐらいまでは残暑注意報でしょうね。でも9月に入れば陽射しのじりじりが和らぎます。もうひと息。小さなお友達は夏休みの宿題、お父さんお母さんは自由研究、ラストスパート、しまっていきましょう。
……誰に言ってるんだ。
とり急ぎ『金色の翼』第33話。
アバンタイトルから槙&修子の百合敷き畳上“ローラー作戦”→ホテルで槙釈放の電話を受けセツに告げて躍り上がる理生→雨戸全開(推定)のまま月明かりで眠りほうけるイカロスとヴァンピーロ、という、シニカルなカットバック。
CM明けも、槙兄出現に望みをつないでホテルにとどまった杉浦夫妻に、理生が槙釈放を知らせ、「明日にはきっと戻ってきます、明日には」とみずからに言い聞かせるように強調する場面のあとに、事後の槙と修子の、落し物の真珠をめぐるすれ違いと「この夏だけは2人で」の結論に至るまでを描くなど、どちらかと言えば、嘘から始まった熱愛の甘美さより、2人それぞれに関わる人、大切なはずの人を傷つけ孤独にし、恨みを買い敵意を煽り、いずれ世界じゅうを敵に回しかねない背徳の関係の淫靡さ、はかなさに重心をおいた描かれ方になっているように思います。
人を恋し、人を愛し、身も心も求め合うことを決して美しく輝かしく甘やかにだけ描かない、どこか「いずれ報いが与えられるよ」と突き放した“神の目”の視点を内包させてドラマが進む。
謎引っ張りや解明の語り口がときどき流麗さ、明快さを欠き、訥々としたり晦渋になることもありますが、月河がそれでも現行のTV番組中この作品だけを放送開始から完フォローしている、せずにはいられない、これが理由のひとつです。
主題歌の始まる直前、夏休みの子供在宅のお母さん・お盆休みのお父さんが赤くなったり青くなったりしたに違いない月明かりカットで、槙と修子のあられもない寝姿に掛けられた白い夏掛けが象徴的でした。
あれだけ丸裸(推定)に脱いでヘロヘロになるまで抱き合って、もう眠るしかできない心身疲弊の状態から、どちらかが起き上がって家の押入れとかからよっこいしょ蒲団出してきて、「ホラ、お腹冷やすよ」なんて、とても想像できないでしょ?
あれは神様(あるいは悪魔)が下りてきて、罪深い2人を世界から目隠ししたのです。
亡骸のごとく見る影もなく散っていた花が、花言葉“純潔”の百合であることからも明らかでしょう。