午後4:00過ぎ、役員のかたの夏休み代理で、町内会の連絡ごとを引き受け、マンションの中を回りましたが、こう暑いと、ご家族のひとりでも在宅のお宅はもれなく玄関ドア全開。
北国でのエアコン装備率はまだまだです。まぁ、毎年、お盆までですからね。真夏日は。
TV観てればTV、来客あれば来客、お料理してればお料理、音も声も匂いもモロ放出。
夕方は、再放送の『101回目のプロポーズ』の視聴率がマンション内では高いと思われます。
玄関も内窓もぴったり閉まってカーテンも全閉のまま西日を煌々と受けてるお宅はお盆帰省かお子さん連れて海か、とにかく最短でも夜までは無人に間違いないと逆にすぐわかってしまい、ピッキングに狙われないか心配になります。
ここ数年のウチは長期にわたって無人になったことはなく、誰かが出張したり入院したりしても、ひとりは必ず帰宅して寝泊りしているのですが、もし、好むと好まざるとにかかわらず、無人になったらどうする?という相談はときどきします。
外から見て「無人だ」ということがバレない工作ですな。
「外から遠隔操作で外から見える窓の部屋だけ点灯し、朝になったら消灯する」…そんなリモコンはないし。
「3~4人で喋ったり歌ったり笑ったり言い合ったりしてる1時間ぐらいのテープを作って、エンドレスで外から聞こえる程度の音量で流し続ける」…映画『スピード』みたいだな。でも夜中も明け方も同じテンションで続いてたらかえって不自然だ。
「等身大の人型パネルを窓際のソファーに置いてカーテン越しに上半身見せとく」…漫画かっ。動かない輪郭だけの人影なんて、当節、カラスだって騙されないよ。
やはり、夜の照明点灯がいちばんの関門みたい。玄関と、あと外窓ぐらいは点灯しておくほうがいいでしょうね。空き巣ピッキングは“音”と“光”を怖れると言いますから。
それとね、何かラジオの情報番組で防犯の専門家が言っていたんですが、統計によると(どうやって統計取ったんだ、って話ですが)プロのピッキングは開錠に30秒以上費やしたら、リスクと戦果のバランス的にそこの家はあきらめて、「次、行こ」となるそうです。
だから、「絶対に壊されない必要はない、ピッキングがあきらめるラインである30秒もつ錠前をつけるべし」とのこと。
30秒もてばいいのか。…しかし、ピッキングのすべてが、費用対効果を心得たプロとは限りませんわね。
今朝、思い立って泥棒になったドシロウトが、1時間かかって熱くなって錠前壊す間、奇跡的に誰からも見咎められず洗いざらい持ってかれる…なんて可能性も無いとは言えないでしょうに。
『金色の翼』第31話。
修子はブラジルでの日ノ原氏の事故死に自分が関与していることを、このタイミングで槙に打ち明けたら、間違いなく「俺がキミを助ける、2人で逃げよう、自由になろう」といっそう前がかりになって来ることを読んでいましたね。
槙が一瞬の隙をみて連れ出した鳥のアトリエで「あなた、知らないの?イカロスの話には、続きがあってね…」(←本当に知らなかったらしい槙コングラチュレーション)と尊大に睨みつけたとき、それに先立って理生の胸に指ピストルして「私は誰も愛したことはない、いつでも自由でいたいから」と大見得を切ったとき、かすかに修子の眸は潤んでいたように見えました。
修子の複数枚舌は、言わば物語を前に進めるためのツールですから、どれが本心だ?真相だ?なんて詮議は無用ノ介でしょうが、利用価値つかい切った上で、これだけ血みどろの荒技で切り捨てた槙という男が、切られ方がむごければむごいほど、ますます前がかりになって今後も来るであろうことまでは、修子、読んでいるかな。
30・31話で注目すべきは、ある程度予見できた修子の豹変冷血化より、迫田転落の時間の、玖未の逡巡を取り込んでの目配せひとつない、ツーと言えばカー鉄壁のアリバイ証言→救急隊到着時の隙を狙っての迫田の部屋キー利用侵入→クロゼットのドレス群以外済ませてあったホテル引き払いの準備→「時間よ」「鳥篭をお願い」だけで即追従→滑走路添いに槙が追走して来るのを見てもまったく不審がらず質問も指摘もない…という、修子&玻留の水も漏らさぬ連携プレーのほうでしょう。
修子が白スーツで槙の部屋を訪問する前か、ロケット持参で帰館した直後か、この2人はこれから起こること、起きた時の対外的対応、密かにやるべき事などを綿密に打ち合せしてあった模様。
やっぱり何かあるね、修子と玻留、この姉弟は。