イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

三代目にはそっと出し

2007-08-22 20:27:07 | アニメ・コミック・ゲーム

 今朝9:00過ぎ、出かける支度中に『スパモニ』(テレビ朝日系)で「奇跡の50キロ減量!」というタイトルが聞こえたので、USAのスーパーサイズおっちゃんの仰天ニュースか、日本人なら元力士とかか?と思ったら、本棚びっしりの書斎をバックにしたメガネの青白い中年男性が映っていて、字幕を見るとサブカル評論家・オタキング岡田斗司夫さんでした。いやぁビックリした。

 98年頃から『BSマンガ夜話』レギュラーでお見かけしていた岡田さん、00年と01年には当地での同番組公開放送でナマ巨体拝ませてもらったこともあるのですが、この3月だったか、同局の『あしたのジョー』特集ぶっ通し放送スタジオゲストで拝見したときすでに「あ、番組で宣言聞いただけでも3度めのダイエット、今回はかなり本気でうまくいってそうだぞ」という感じ。

 今朝のVTR見たら、完全に別人28号。服のサイズは何号になったんだろう。

 スパモニレギュラーの伊集院光さんが「一緒にTVに出ると“どっちかわからない”って皆に言われたのに」と苦笑いしてましたね。

 最盛期117キロ時に穿いていたという、どでかズボンがVTRでもスタジオでも披露されましたが、胴回りもさることながら、顔の輪郭が7割減ぐらいになって、目鼻パーツの“建蔽率”がアップしたせいか、岡田さん、普通の知的な学者顔になっちゃいました。

 んで、どうやってそこまで減量できたのか?という、コーナーの眼目の部分は、出支度しながらですから小耳に挟んだ程度なのですが、とにかく「運動なし、食べたいモノいっさいガマンなし、ただ、何時に何を食べたかをすべて記録しておく」、岡田さん曰く“レコーディング(記録)ダイエット”

 「ボクは食べること大好き、美味しいもの大好きなので、食べずにガマンするダイエットは、いままでの経験から言って絶対に続かない。でも、食べれば(記録に)つけなければならない”という枷を自分に課しておけば、何を何時頃食べたら(ダイエット上)ダメなのかが自分でわかるし、“コレ食べたらまたつけなきゃ”という面倒くささが、“じゃ、食べなくてもいっか”につながる」……

 ……要するに、食べることに“正確・正直な記録”という“面倒な手続き”を伴わせることで、自然と“安易な食”から遠ざからせるという、ある意味なんともアナログなダイエット法。

 月河の、女性の知人ですが、スナック・ファストフード・スウィーツ大好きが自分の肥満元凶と看破「とにかく、自分で庖丁で刻んで、自分で煮炊き調理したもの以外、出来合いで買って即食べるだけの状態でお店に売ってるモノは、いっさいクチに入れない」を実践、12キロ減量した人もいます。

 「クリームこってりのケーキが食べたいな、焼きたてのガーリックたっぷりハンバーガーが食べたいなと思っても、卵割って泡立ててオーヴンで焼いたり、挽き肉叩いて捏ねたりする手間を思うと、リンゴでいいか、おにぎりでいいか、イヤそのほうが絶対ラクだ!って思っちゃう」…で、特段のガマンも運動もなく、“ラクして”2ヶ月ちょっとでするするっと減ったそうです。

 月河自身の経験から言っても、ベスト体重を大幅にオーバーしているということは、自分で「人が思うほど大食じゃない」とどんなに言い張っても、消費カロリーより食べ過ぎ、結局これに尽きると思う。

 “食べることに伴う手続きを、極力面倒くさくする”というやり方は、安直に美味しいものが溢れている当節の日本では、賢明かつ普遍性のあるダイエット法だと思います。

 いまの日本人“食欲”“本能”でモノ食べてませんからね。「ドコで売ってる何が美味しい、オシャレだと、有名人の誰某・雑誌やTV番組の何々で言っていた」ってたぐいの“情報”で食べてますから。

 それにしても、ご本人の中年以降の健康とフィットネスには減量が好ましくても、岡田斗司夫さんにはやっぱり“オタク然”としたメタボ体型で、昭和コミックの変遷や、アニメ・ゲームの現在を語っていてほしかったなぁ。

 『金色の翼』第38話。

 ヴァンピーロ修子、玻留が隠した迫田ファイルが槙の手に落ちたと知るや、「(裏切って奥寺についたのは)あなたを私の(夫殺しの)罪に巻き込みたくなかったから」と泣き落としにかかりますが、さすがに槙はもうその手に乗らない。

 乗らないけど、部屋で1人に戻ると、できれば裏切る前の修子のほうを信じたい動揺ありあり。デ・グリューの本領発揮。いいぞ槙、そうこなくちゃ。

 自分が隠したはずのホテルの部屋にファイルが無いことを姉からの電話で知った玻留は、当時部屋の主だった玖未に疑念を持ったようですが、彼、玖未には“ちょっとカラダはいいけどわがままで面倒くさい”と思ってるだけみたいなので、これは怨恨とか後引きそうもない。

 さらに修子は何を思ったか、奥寺を使って(←奥寺、いまや入り乱れる知略劇のヨタロー担当)、槙と自分の男女関係がまだ続いているかのように理生に見せつけるべく、槙とのかつての秘密の連絡手段を伝えさせた上でひそかに槙を訪問、東京でのプロポーズの話をわざと持ち出して理生に立ち聞きさせショックを与える挙に出ました。

 この期に及んで、と言うより物語の序盤から、修子は視聴者にとって“幸せになってほしいかわいそうなヒロイン”設定では全くない(“一日一億円使っても百年”、かつ演じる国分佐智子さんのウルトラスレンダーな、主婦層の反感進んで買って出る体型で歴然)ので、今日の、真意のわかり辛い腹黒手管に関しても驚いたり怒ったりにはあたりません。

 慌てず騒がず、むしろ「よっ、待ってましたヴァンピーロ!」と合いの手入れるぐらいの気分で、“修子のこの罠によって槙と理生が何を失い、どう関係が変わるか”をこそ鑑賞すべきなのですが、それより何より今話のハイライトは、前半で槙に「アンタにはどうしても自首できない理由がある、1人では生きていけないあの小判ザメのような弟だ」と指摘されたときの「それ以上言ったら、あなたを殺す」でしょう。

 しんなりウルウル槙をたぶらかす気満々だった修子の演技のベールが、ここだけ裂けて“素”の動揺と憤怒になりました。もっと言えば、ここだけ“人間”だった。

 ここで何度書いたかも忘れましたが、修子と玻留、この姉弟には絶対何かあるね。

 槙‐修子‐理生の恋愛感情のさや当てより、こっちのほうがはるかに情念として熱く、濃密そう。

 ただの“シスコン弟”と“母代わり背負い込み体質の姉”との共依存…なんて通り一遍な絵解きでは済まされませんぞ。ホント。

 誰に言ってるんだ。

コメント
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