林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

ガンバレのこころだぁ

2012-09-26 | 拍手

       

40年前の1月から、TBSラジオで毎週5回放送し、この21日で10,355回にもなる「小沢昭一的こころ」が、読み手の小沢昭一さんの体調不良により一休みすることになった。

小沢さんはかって、野坂昭如さん、永六輔さんと共に中年御三家を自称し、中年を謳歌したものた。
その後、野坂さんは脳梗塞で倒れてリハビリ中であり、永さんには昔日の滑舌は惜しくも失われて久しい。
ひとり小沢さんだけが矍鑠としていたのに、まことに気がかりなことである。

いま小沢さんの最新刊である「ラジオのこころ」(文春新書)を読んでいる。
森生は日本の放浪芸をまとめた難しくて高価な本を除き、手頃な値段の小沢さんの本は大抵読んでるつもりだ。

この「ラジオのこころ」は、過去放送したものの中から10週分を選び出して本に纏めている。例えば.....。

   ・おじさんの秋葉原について考える

   ・大和撫子について考える

   ・人生のはじまり、おっぱいについて考える

   ・ぼちぼちお墓について考える

と、どれもが「考えている」のだが、深刻なものはなく、毎日あっちこっちに飛ぶ話題は、ちょっと色っぽく助平だったり、情けなく可笑しかったり、奥方に叱られて泣きだしたり、と面白可笑しいものばかりだ。

ただし、本にすると面白可笑しさがどうもイマイチなのね。
何冊かの文庫本になった「小沢昭一的こころ」も同じだ。本を読むより小沢さんの話芸を聞くほうがずっと面白い。
高貴高嶺者のこころを明るくしてくれる。

だから小沢さんにはしばらくの間ゆっくり休んで頂き、必ずマイクの前に戻ってきて下さいのこころだぁ。

今週は、過去放送分からケッサクを選んで再放送をしてます。
ケッサクは優に2~3年分はある。再放送で構わないから放送を続けて下さいね。

挿絵は山藤章二。「軟派にっぽんの100人」(スポーツニッポン刊)と「新イラスト紳士録」(文芸春秋刊)から。
2冊とも、お三方がアブラが乗り乗りの頃に出版された本です。

120926



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