種田山頭火 句夕・近木圭之介氏撮影
(NHK刊「私のこだわり人物伝」より)
種田山頭火。1882~1940。山口県防府市出身。自由律俳句の代表的な俳人。
自由律俳句とは、季語が無く、五七五に言葉を閉じ込めない自由な極短詩のこと。
不肖・森男が選んだ山頭火の代表的な「俳句」は以下のとおりです。
・わけいってもわけいっても青い山
・秋風行きたい方へ行けるところまで
・うしろすがたのしぐれてゆくか
・霜しろくころりと死んでゐる
・誰か来さうな雪ちらほら
森男の「林住記」にだってこのくらいの台詞は転がっている。
しかし、ちっとも読まれやしない。
山頭火や、あいだみつおばかりが何故もてる、と僻んでいた。
だが冷静に考えれば.......。
山頭火は財産家の生まれ。母親が自邸の井戸で自殺。生家の没落。
古本屋に失敗。離婚と家庭崩壊。父と弟の自殺。出家遁走。アルコール依存症。
各地を放浪等々、過酷な人生だった。
人生のコストは森男よりかけているのだ。もてないのは仕方が無いな。
山頭火を「広告のコピーに通じる」と名コピーライターの仲畑貴志さんが解説。
「知るを楽しむ」というNHKの教養番組である。
12月5日(火)の第一回目の放送で、仲畑さんは、山頭火が残した発句のポイントを紹介。
1.情に溺れるなかれ
2.足すより捨てよ
3.ウケを狙わず道を極めよ
う~ん。なるほど、そうか!
中畑さんは、自分は職業柄ウケを狙っている、と言った。
森男も、実は閲覧者数増加を願っている。だから3には目を瞑ろう。
感情的になってはいけない、だらだら書かず省略せよ、か。
「山頭火」はいい番組だが、ナレーターが気に入らない。
不気味な声で、おどろおどろしく、山頭火の句を読まないでもらいたい。
情に溺れているのではないか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます