林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

巨大かまくら

2012-02-09 | 床屋放談

岐阜県高山市平湯温泉で、建設中の巨大かまくらの天井が崩落し、作業員3名が生き埋めになった。
意識不明になっている作業員の快復を祈る。

この頃、このかまくらだけでなく、なんでも巨大にする風潮がある。
煎餅、蛸ライス、梨.....。そんなの大味に決まってるし、食い物を弄ぶのはキライだ。
ぶらんこ、オセロ、フラフープ........。いやはや、ご苦労さん。
京都では畳20畳にもなる「ジャンボきもの」、だとさ。

大体、どれもがギネスブックに登録し、世界一狙いだ。ニッポン人は、ギネスにいいように振り回されているね。
巨大なものは米中に任せ、お家芸の最小化を競ったらどうだろう。
人口も減ることだ。キリン・ビールさんもガンバッテ。

そもそもかまくらは主に秋田は横手の小正月の風物詩だったはず。
こんもりとした雪山に穿った小さな穴倉に数人の子供が篭って水神さまを祀り、甘酒や蜜柑などで通りかかった人々をもてなしたりする、雪国の美しい習俗だった。

平湯温泉では、重機を使い投棄した雪山に巨大な穴を掘り、観光客をわんさか集めるヤボの極み。
恐らく宵の温泉町は、演歌ちゃんちゃかちゃんで喧しいことだろう。
この温泉には町独自のものはないのだろうか。

巨大かまくらは「平湯大滝結氷まつり」のイベントの一つだそうだが、どこの観光協会も知恵がない。
他所の町の人気のものを猿真似し、巨大化することが多い。

かまくらなら、横手のホンモノのかまくらを訪ねたい。

挿絵は金山平三の「二月の大石田」と「働く人」です。

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