小規模な事業・商売を会社化するアパートの大家さんや商店主などが増えているそうだ。
この場合の会社は「株式会社」ではなく、少ない資本で簡単に設立でき、決算公告義務がない「合同会社」である。
背景にはアベノミクスによる法人税率の切り下げと、個人の所得税率の切り上げがあるらしい。
例えば5棟のアパートを持つ大家さん65歳男性。
昨年は家賃収入と年金収入で合計6200万円の収入。........ ほ~っ、いいなぁ。
清掃費ほか諸経費を差し引いた所得に、個人所得最高税率の40%が適用され、住民税などを含む納税額は約750万円だった。
それを会社(=法人)にしたら。
中小法人に分類されるこの会社の法人税率は21%。
大家さんである社長と社員にした妻の給与や、会社名義生命保険料等も会社の経費として計上できるので、法人納税額は90万円足らず。
これに社長と、社員になった妻の、2人の所得税を加えても、合計納税額は約330万円に激減した。
いいですか、個人としては所得税が750万円だったのに、法人にしただけで法人税と個人の所得税住民税合計納税額は330万円ですぞ。
ま、ここんところは読み違いがあるかも。8月23日付朝日新聞朝刊1面トップ記事をご覧下さい。
話が変わります。
森生は大会社をリストラされた後、村一番の工場に就職。資金繰りと仕訳、従業員の給与計算などを任された。
決算と税務申告は会計事務所が行い、詳しい内容は社長の秘密だったので最終納税額は知らない。
ただ、法人税を納付した記憶がないので、多分、均等割りだけだったのだろう。
あの頃つくずく感じたのは、中小零細会社経営者の「うまみ」だった。
会社の仕事を全くしないカラオケ奥さんにも高額の給料を支給し、家族のガソリン代も、自邸の修繕代も会社が負担していた。
社長の個人的な交際費は、会社の福利厚生費や会議費に、各役所との度々の接待ゴルフは会社の交際費に計上した。
あの頃「サラリーマンは損だ、家族で人材派遣会社を設立し、この工場に社長の森生が派遣されたとしたらどうなるか」を考えた。
わが猫額亭は人材派遣会社の事務所とし、通勤や買物に使う車やガソリン代等車両費は会社の経費で落とす..........。
アパートの大家さんより2桁は足りないけど、儲かりそうだった。
この記事のネタ元は、安倍晋三の天敵・朝日新聞の記事なので、大会社や資産家を優遇するアベノミクスを遠まわしに批判している。
なんとなく安倍晋三をアテにして、支持している貴方様も、目を覚ますために是非ご覧下さいね。
中国では「上に政策あれば下に対策あり」という。日本人民も中華人民のしたたかさを学ぶ必要がある。
いまこそ、零細会社創りのハウツー本や、簡便な会計ソフトを売り出したら、儲かると思うよ。
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