博士:何処のどなたかはわからないが、昨日ストーンズのサティスファクションのシングル盤について、ブログにアップしてくれたのじゃ。そこにはなんとレーベルの写真まで掲載されており、おかげでシュリンクを破り開封しなくて済んだのじゃ。
本当に有難いことじゃ。これで当分の間、未開封のままご飯を3杯ほど食べながらジャケが鑑賞できるということじゃ。
助手:そんなセコイこと言わないで。ところで、今回のタイトルの”ジョージ2位となる”ってどういうことですか?
博士:ああこれか、アメリカ盤のREVOLVERのことじゃよ。
信頼のレーベル、キャピトル・レコード。それって本当?
60年代、イギリスのビートルズやストーンズなど人気バンドのアメリカでの発売はレコード会社が英オリジナル盤を無視して編集をして販売をしておったのじゃ。
アメリカにおける著作権使用料は、英国のそれに比べて高額になるため、各アルバムから数曲をカットし、それらと英国ではシングル盤でしか発売されなかった曲を加えて新たなアルバムを作ると言う手口じゃ。そのため、アルバムの収録時間はトータルでも30分を切るようなものが出てきて、英オリジナル盤と比べると少し物足りない感じもしたのじゃが、その反面英盤に含まれていないシングルのヒット曲が加えられているので、アメリカ盤は派手さがあった。
助手:ああー、このことですね。11曲収録のうち、8曲はレノン-マッカートニー共作となっていますが、そのうちポール主導と考えられる曲が6曲、ジョンのはSHE SAID SHE SAIDとTOMORROW NEVER KNOWSの2曲で、そしてジョージのが3曲入っているからですね。つまり、ジョン主導のI’M ONLY SLEEPING、AND YOUR BIRD CAN SINGやDOCTOR ROBERTをアメリカ編集アルバム、YESTERDAY & TODAYの方に持って行ったからですね。しかし、REVOLVERの場合は、単に曲が削られただけで、英盤と比べるとジャケットのロゴなどが違うだけでありがたみはあまりないですね。
博士:もちろんジョンは、そんなこと気にも留めていなかったじゃろう。ワシとしてはAND YOUR BIRD CAN SINGなどはなかなか良い曲じゃと思っていたのじゃが、なんとジョンは後に、“そんなのあったけ、ANOTHER OF MY THROWAWAYS(駄作の一つ)”と言い切っておる。
助手:なるほど。作った本人が駄作と言い切ると、他の人はなんとも言えませんから。
博士:ところで、ジョージの作った3曲に触れてみると、ジョージはREVOLVERに収められたこれらの曲の出来からして、彼の音楽制作を含めたアートの才能が飛躍的に伸びたと言えるだろう。
TAXMANは税務署を揶揄すると言う大胆な歌詞が使われている。特に2番の歌詞のバック・コーラスの部分で、当時の労働党出身のウィルソン首相とその後の保守党出身のヒース首相の両方の名前が出てくると言う事から、両名を通じて英国政府に対して”くそったれ”と言っているのじゃろう。当時のメジャーで人気バンドであればなかなか言い出せない事。これこそがロックの真髄じゃ。
言論の自由がかなり浸透した今でも、某国でこのような歌を歌えば即逮捕されるからのう。ちなみに後の1992年に出されたLIVE IN JAPANのバージョンでは、その箇所の名前がジョン・メージャー英首相とアメリカのブッシュ大統領に差し替えられているとのことじゃが、実際聴いてみるとワシはMR.BUSHは聞き取れたが、JOHN MAJORの方はよく聞き取れなかった。
またこの曲でポールが弾くリードギターもかなり革新的なじゃな。彼は、ベース、ギター、キーボードさらにドラムも叩けるロックのマルチ・ミュージシャンのはしりとも言えるのう~
LOVE YOU TOは、当時シタールなどのインド楽器をノルウェーの森みたいにロック・サウンドに取り入れる試みは、他のバンドも行っていたようじゃが、この曲はインド音楽に英詩を乗せて歌うという全く異なったコンセプトで、最先端を行く試みじゃったと思う。当時は、この手の曲を聴くのは苦手でじゃったが、世界の文化が混ざり合った現代においては、ありゃ不思議!なんの違和感もなくサクサクと聴けるのじゃよ。
最後に、I WANT TO TELL YOUは、RUBBER SOULに収録されたジョージ流のポップ路線を継承したもので、少しサイケデリックなアレンジもあり中々よろし~
助手:アメリカ編集だったのが原因で2位となりましたが、ジョンやポールのいるバンドでは、かなりの才能があったとしても、やっぱり万年3位の扱いになるのは仕方がないですね。
博士:確かにその通りじゃが、ソロ・デビュー作のALL THINGS MUST PASSはジョンやポール達の同時期のソロには完勝じゃったと思う。そのとき得た自信から、やれば出来るという気持ちが芽生え、後日本命(ジョンやポール)を追い越すことをイメージし、穴馬すなわちダークホース・レーベルを立ち上げたのではなかろうか?
JOHN MAJORと聞き取れた方、ご一報ください。
Taxman -- George Harrison and Eric Clapton (live)
本当に有難いことじゃ。これで当分の間、未開封のままご飯を3杯ほど食べながらジャケが鑑賞できるということじゃ。
助手:そんなセコイこと言わないで。ところで、今回のタイトルの”ジョージ2位となる”ってどういうことですか?
博士:ああこれか、アメリカ盤のREVOLVERのことじゃよ。
信頼のレーベル、キャピトル・レコード。それって本当?
60年代、イギリスのビートルズやストーンズなど人気バンドのアメリカでの発売はレコード会社が英オリジナル盤を無視して編集をして販売をしておったのじゃ。
アメリカにおける著作権使用料は、英国のそれに比べて高額になるため、各アルバムから数曲をカットし、それらと英国ではシングル盤でしか発売されなかった曲を加えて新たなアルバムを作ると言う手口じゃ。そのため、アルバムの収録時間はトータルでも30分を切るようなものが出てきて、英オリジナル盤と比べると少し物足りない感じもしたのじゃが、その反面英盤に含まれていないシングルのヒット曲が加えられているので、アメリカ盤は派手さがあった。
助手:ああー、このことですね。11曲収録のうち、8曲はレノン-マッカートニー共作となっていますが、そのうちポール主導と考えられる曲が6曲、ジョンのはSHE SAID SHE SAIDとTOMORROW NEVER KNOWSの2曲で、そしてジョージのが3曲入っているからですね。つまり、ジョン主導のI’M ONLY SLEEPING、AND YOUR BIRD CAN SINGやDOCTOR ROBERTをアメリカ編集アルバム、YESTERDAY & TODAYの方に持って行ったからですね。しかし、REVOLVERの場合は、単に曲が削られただけで、英盤と比べるとジャケットのロゴなどが違うだけでありがたみはあまりないですね。
博士:もちろんジョンは、そんなこと気にも留めていなかったじゃろう。ワシとしてはAND YOUR BIRD CAN SINGなどはなかなか良い曲じゃと思っていたのじゃが、なんとジョンは後に、“そんなのあったけ、ANOTHER OF MY THROWAWAYS(駄作の一つ)”と言い切っておる。
助手:なるほど。作った本人が駄作と言い切ると、他の人はなんとも言えませんから。
博士:ところで、ジョージの作った3曲に触れてみると、ジョージはREVOLVERに収められたこれらの曲の出来からして、彼の音楽制作を含めたアートの才能が飛躍的に伸びたと言えるだろう。
TAXMANは税務署を揶揄すると言う大胆な歌詞が使われている。特に2番の歌詞のバック・コーラスの部分で、当時の労働党出身のウィルソン首相とその後の保守党出身のヒース首相の両方の名前が出てくると言う事から、両名を通じて英国政府に対して”くそったれ”と言っているのじゃろう。当時のメジャーで人気バンドであればなかなか言い出せない事。これこそがロックの真髄じゃ。
言論の自由がかなり浸透した今でも、某国でこのような歌を歌えば即逮捕されるからのう。ちなみに後の1992年に出されたLIVE IN JAPANのバージョンでは、その箇所の名前がジョン・メージャー英首相とアメリカのブッシュ大統領に差し替えられているとのことじゃが、実際聴いてみるとワシはMR.BUSHは聞き取れたが、JOHN MAJORの方はよく聞き取れなかった。
またこの曲でポールが弾くリードギターもかなり革新的なじゃな。彼は、ベース、ギター、キーボードさらにドラムも叩けるロックのマルチ・ミュージシャンのはしりとも言えるのう~
LOVE YOU TOは、当時シタールなどのインド楽器をノルウェーの森みたいにロック・サウンドに取り入れる試みは、他のバンドも行っていたようじゃが、この曲はインド音楽に英詩を乗せて歌うという全く異なったコンセプトで、最先端を行く試みじゃったと思う。当時は、この手の曲を聴くのは苦手でじゃったが、世界の文化が混ざり合った現代においては、ありゃ不思議!なんの違和感もなくサクサクと聴けるのじゃよ。
最後に、I WANT TO TELL YOUは、RUBBER SOULに収録されたジョージ流のポップ路線を継承したもので、少しサイケデリックなアレンジもあり中々よろし~
助手:アメリカ編集だったのが原因で2位となりましたが、ジョンやポールのいるバンドでは、かなりの才能があったとしても、やっぱり万年3位の扱いになるのは仕方がないですね。
博士:確かにその通りじゃが、ソロ・デビュー作のALL THINGS MUST PASSはジョンやポール達の同時期のソロには完勝じゃったと思う。そのとき得た自信から、やれば出来るという気持ちが芽生え、後日本命(ジョンやポール)を追い越すことをイメージし、穴馬すなわちダークホース・レーベルを立ち上げたのではなかろうか?
JOHN MAJORと聞き取れた方、ご一報ください。
Taxman -- George Harrison and Eric Clapton (live)