1976年のセルフ・タイトルのデビュー・アルバムがヒット(全米26位)しそこそこの成功を収めたFirefall。
ポップ・アーティストにとって俗に言われる2年目のジンクス(2枚目で人気が下降することが多い)だけは避けようと気合の入ったアルバム、Luna Seaが翌年に出た。
Firefallの売りは二人の違った個性のソング・ライター、ソフトでメロディアスなリック・ロバーツと少々ブルースぽくアーシーな曲を書くラリー・バーンネット、らが在籍している事によって一つのイメージへの偏りが無く、アルバム全体が飽きを感じなく満遍なく楽しめる。
このアルバムもバンドの特徴をフルに活かしたアルバムとなり全米11位のヒット作となる。
とは言え、当初はTropical Nightsというタイトルでレコーディングをしていたが、レコード会社の幹部からダメ出しを喰らいツアーの後スタジオに戻って録音をやり直す非情の指令が...
(Tropical Nightsの使われる予定だったジャケット)
結局Tropical Nightsの構想はジャケ共々却下され、さらに収録予定だった目玉になると思われた曲、Tropical Nightでさえも新アルバムには採用されない厳しい裁定が下された。
そして四苦八苦して完成したのがこのアルバム、Luna Sea。
2年目のジンクスを打ち破るのは無い大抵では無い。
一旦売れるといつもそのスタンダードを最低限保たなければならないからね。
売れっ子はツラいよ。