CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

ジッパーって必要?、ストーンズのスティッキー・フィンガー

2015年07月09日 | ROLLING STONES関連
助手:博士! やっと届きましたよ。2015年発売のストーンズのスティッキー・フィンガーです。

博士:おおー、発売から一ヶ月経ってようやく到着したか。しかし、梱包しているダンボールの箱、いやに小さく感じるのじゃが。

助手:そりゃ、そうですよ。予算の関係で2枚組の通常盤で、さらに輸入盤ですから。

4つ折りの観音開きの、デジパックスタイルの簡素な外装。

2枚のCDが仲良く鎮座。少し取り出しにくく、CDが割れるかと思った。

博士:デラックス盤が欲しかったのじゃが、研究所の予算がなければ仕方ないのう。早速聴いてみようではないか。

助手:CD1は、2009年のリマスターを使っているとの事です。

博士:これは仕方のない事じゃ。何しろ、2009年にストーンズ・レーベルで発売されたCDを一気にリマスターしてしまったから、これ一枚だけを新しくリマスターすると、2009年にリマスターされた他のアルバムとバランスが取れなくなるからのう。

助手:2009年にリマスターされたCDと90年代にバージン・レーベルでリマスターされた物を聴き比べると、2009年の方の音圧(音量)が高く迫力のある音になっていますね。

博士:音圧(音量)を高く設定してリマスターを行うと、迫力のある音になるが、人によっては聴き疲れするかもしれん。しかし、レコード会社と起用されたエンジニアの考えもあってそのようになったのじゃろう。

所謂、今時の音ってやつじゃないかのう。最近売り出されているCDの音の傾向がほとんどそうじゃから、もし音圧(音量)の低い過去にリマスターされた感じの音源を持ってきても、今の音に聴き慣れている人にとっては反対に違和感を感じるかもしれん。

本当に原音に忠実に再生するCDを作るのであれば、レコーディングした当時のエンジニアをリマスターの為に起用するのが筋じゃが、今では高齢になってしまいその当時の実力を発揮する事は多分無理だから、現実的ではないのう。

まあ、リマスターの音質については、成功とか失敗とか一概に言い切れない。つまり聴く人それぞれじゃ。

助手:そうこう言ってるうちにCD1終わりました。CD2かけてみます。

博士:おおー、CD2は掘り出し物じゃのう。特にワイルド・ホースのアコースティック・バージョンが気に入った。

だけど、通常盤はジッパーがないから、リアリティーに欠けるのう。

助手:しかし、おっさんがジッパー開けてニンマリしているところを誰かに見られたら、何かと勘違いされかねませんよ。

今回、CDのジャケ写真にジッパーが写っているだけでも進化をとげてますよ。90年のバージン盤はジッパー写っていませんから。ありがたい事です。

バージン盤は、ジッパーが写っていない。

何がありがたいのか解らないですが、この手のどうでもいいようなウンチクは無視して、ブラウン・シュガーでも聴いてニンマリして下さい。
しかし、ブラウン・シュガーとはドラッグを意味する事から、ニンマリしているところを麻取捜査官にでも見られたら、何か問題が起こるかもしれせん。

The Rolling Stones - Brown Sugar

改訂版 こんなの知ってますか? その4、アメリカのイエス

2015年07月08日 | PROG ROCK

司会:一週間のご無沙汰です。ゾー印スターものまね歌合戦の時間がやってまいりました。わたくし、司会の玉起きヒロシと申します。今回は、1000回記念といたしまして、英国より特別のゲストをお招きしております。

それでは、登場していただきましょう! 英国からわざわざこの日の収録の為に来日されました、プログレ・ロックの雄、イエスの面々です。

イエスの面々:ハロー!ジャパン~。オゲンキデスカ?

司会:ようこそいらっしゃいました。ジョンさん、今日は、一体誰のモノマネをやっていただけるのでしょうか?

通訳:ペラペラ、ぺラぺーラ。

ジョン:ペラ、ぺラぺーラ、ペラ。

通訳:アメリカのロックバンドのモノマネをするとのことです。曲名はLADY OF LAKEです。

司会:わかりました。それでは、歌っていただきましょう。はりきってどうぞー LET’S PLAY MUSIC~

ジャーン、ジャカジャカ、ジャーン~

司会:ありがとうございました。しかしジョンさん、これって、イエスそのもので、モノマネになっていないじゃないですか? それに、この番組は、スターが他のスターのモノマネをする番組なんですが。

通訳:ペラペラ、ぺラぺーラ。

ジョン:ペラ、ぺラぺーラ、ペラ。YOU GOT IT?

通訳:アーハァ、オー、アイシー。玉起きさん、わかりましたよ。スターって聞いていたので、アメリカのロックバンド、スター・キャッスルのモノマネをやったって言ってます。

司会:誰それ?

そう、スター・キャッスルとは、イエスの音楽に憧れて、プログレ・バンドを結成した連中で。ボーカルは、REOスピードワゴンの初代ボーカルのテリー・ルトゥレル。彼は、デビューアルバムを発売後REOを脱退し、このバンドに加わった。また、REOの2枚目のアルバムはケビン・クローニンがボーカルを担当した。

このアルバムは、1976年発売で、スター・キャッスルというバンド名がアルバムのタイトルにもなっている。一言で言えば、ジョンのいない今のイエスのような感じ。まあ、イエスのパクリと言われれば、そうなのかもしれないのだが、 個人的には複雑な曲を一生懸命演奏しているところに好感がもてる。イエス・ファンの皆様、イエスの初代ギタリストがいたフラッシュだけでなく、こちらの方もコレクションに加えてみてはいかがですか?

司会:それでは各賞の発表を致します。イエスは?

音楽:ジャジャジャ、ジャーン~

司会:イエスの皆様は? スターが頭についた無名のバンドのモノマネをすると言う非常に高度なボケをかましていただいたので、”ユーモア賞”と致します。副賞としまして美味しいご飯が炊ける、電子ジャーお持ち帰りいただきます。

今週のゾー印賞は、大胆な選曲で、キング・クリムゾンのエピタフを歌っていただいた、ザ・ピーナツのお二人でした。

それでは皆様、また来週!

ジョン:俺、ご飯まったく食べないんだけど。

と言うようなことが、70年代に実際にあったかどうかは定かではない。

STARCASTLE - Lady Of The Lake


ザ・ピーナッツ 「エピタフ」 (キング・クリムゾンカバー)


スペクターもびっくり!これがトリオのウォールサウンド、ライブ クリーム

2015年07月07日 | Jeff Beck, Eric Clapton and etc.

スティーブ・ジョーダン:バンド名が一応トリオ名義になっているけど、ジョン、君がバンドのリーダーだ。おもいっきり、ギターを弾きそして歌いまくってくれ、俺たちがフォローするよ。

ピノ・パラディーノ:そうさ。バックは俺たちに任しな!

と、20代の若きギタリスト、ジョン・メイヤーを盛り立てて、彼の快演を引き出そうとするベテランの二人だった。

と言うような会話があったかは定かでは無い。

一方こちらのトリオは、昨日登場した上述のトリオとは全く趣が違った。

じゃカウントするぜ、ONE TWO THREE FOUR!

ジャカ・ジャカ・ジャカ・ジャカ、ブブブブ・ブゥーン、ドンドコドンドコ・ドスドスと三方から音が一斉に飛び出す。しかもエリック・クラプトンの早弾きのギター・ソロの負けじと、ジャック・ブルースのベースがこれまたハイ・スピードで唸り、それにジンジャー・ベイカーの手数の多いドラムが被さる。3人組の演奏にもかかわらず、アップテンポの曲では音と音の隙間がほとんど無いフィル・スペクターばりのウォール・サウンドをやってのける。

あたかも、3人それそれが正三角形の頂点に立ち三角形の内側に向けて音を出しまくり、三角形の中心あたりでぶつかり爆発したような音、その洪水のような音を観客は聴くことになるのである。当時の観客もその迫力にはぶっ飛んだことであろう。

当時トリオといえば、ジャズの演奏でよく見受けられ、ドラムとベースにリードの楽器、ピアノ、ギターや管楽器が加わるのである。曲中にドラムやベースのソロの演奏が挟まることもあるが、普通はリードの楽器を引き立てる為に控えめに演奏されることが多い。

と言うことで、クリームのライブは3人の個性がぶつかり合いバトルが繰り広げられる、当時のトリオの演奏の概念を打ち破った革新的だった演奏と言えるのでは。

LIVE CREAMはクリーム解散後の1970年に発売され、全英4位、全米15位とヒットした。1968年のライブ・レコーディング4曲と、1967年のスタジオ録音のブルース・ナンバーLAWDY MANA1曲が収録されている。LAWDY MANAもロック仕立てのヘビーなブルース・ナンバーであるが、ライブ音源の後にこれを聴くとなんとも爽やかに聴こえる のが不思議。

自己主張が強い演奏でのバトルを常時繰り広げていると、メンバー内にもその緊張感からか対立を生み出し、2年と少しの活動期間を経て解散と相成った。

ジョン・メイヤー:クロスロードのライブの時、エリックから聞いたんだけど、クリーム時代はうるさいからって、耳栓をしてリードを弾いていたんだって!

博士:おお! それが、たとえ耳栓をしても弾くことができる、彼のゴッド・ハンドなるものなのか?

と言うような会話があったかも定かでは無い。

さらに、タイトルにあるスペクターは、よくワイドショーに出てくる日本語を話すアメリカ人のことでは無い。

Cream - N.S.U. (live)


21世紀枠、ジョン・メイヤー

2015年07月06日 | AMERICAN ROCK/POPS
以前、このブログにて “誰か最近のオススメ・ミュージシャン教えてください~ コメントお待ちしています~” とお願いしたわけですが、全く反応なし。まあ、”知りたいんだったら、お前が自分で探せ“ という無言の返事と捉え、早速購入しました 。

ロックの21世紀枠代表として、堂々とバックスタンドからホームプレートに向かって行進してきたのは、ジョン・メイヤーです。皆さんこの大きな歓声がお茶の間にも聞こえるでしょうか? エリック・クラプトンから認められたとか、アメリカ屈指のブルース・ギタリスト、スティーブ・レイ・ボーンの2代目だとか、巷では新人としてはすごい評価となっています。

購入したのは、本の形となった初期アルバム5枚組のやつで、海外の業者から送料込みで2727円でした。これを安いと捉えるかどうかは、 もちろん内容次第で、よければ価格以上の価値があると思うし、そうでなければ、最悪押し入れ行きとなります。


しかしながら、CDが発売し始めた80年代頃から考えると、当時は1枚3000円程度だったのが、今では5枚組で3000円以下となんとも良い時代になったものです。

この本の形をしたパッケージはスタイリッシュなのですが、CDを取り出すのが一苦労で、今回CD取り出す際に、スプリング役をしているプラスティック製の爪を折ってしまいました。もしこれを購入されるならば、各ディスクは一旦ケースから取り出し、別にファイルケースを用意したほうが便利でしょう。

さて内容ですが、2001年デビュー作ROOM FOR SQUAREは、ピークは全米8位ながら、売上では4Xプラチナと彼の出したアルバムで一番売れたアルバムです。一度聴き終えた印象としては、スッキリ・サラリと曲が進行し、正直なところあまり印象に残らなかったのですが、次に2作目のHEAVIER THINGSを飛ばして、JOHN MAYER TRIOのライブ盤TRY!を聴いてみました。


ジョンのギター、ピノ・パラディーノのベースとスティーブ・ジョーダンのドラムの3人編成ですが、かえって、シンプルな編成のほうが各楽器が出す音がよく聴き取れて悪くありません。

ベテラン二人のリズム・セクションに囲まれて、ジョンの制約の無い自由自在のギター・プレーと渋いボーカルは聴きどころで、“お主、なかなかやるな” という感じです。難を言えば、観客に若い女性が相当いるみたいで、時折彼女たちの黄色い声援が少し耳障りな気もします。

このアルバムをヘッド・フォンで少しボリュームを上げて聴くと、楽器の音もさらに鮮明で迫力が有りお奨めです。ただ私のような年配の人は、長く聴くと疲れちゃうので30分が限度ですね。

私の場合は一回聴いてドカーンと来る場合と、何度も聴いてやっとその良さがわかるケースがあります。まあ、ライブが良いとわかったのが今回の収穫で、スタジオアルバムも回を重ねて聴いていこうと思います。

60年―70年代の昔のロックのほうがいいなと常日頃から思っていたのですが、21世紀枠なかなかいけるよと改めて思いました。

John Mayer Trio - Who Did You Think I Was

こんなの見つかりました! その3、RYUICHI SAKAMOTO & THE KAKUTOUGI SESSION

2015年07月03日 | JAPANESE
テクノでサマーとくれば、アニメ好きの人なら、細田守監督の2009年作アニメ映画、サマー・ウォーズを思い起こされるのですが、音楽やプロレス・マニアの方ならば、やっぱり1979年発売の安心のサマー・ナーバスでしょう。ほんまかいな?

坂本龍一が1978年発売したデビュー・アルバム、千のナイフに続いて、今回は気の置けない仲間たちとバンド編成でアルバムを製作しました。

前回のアルバムは、実験的な楽曲が含まれていましたが、今回はテクノ風味溢れるフュージョン、レゲエ, ソウル、ディスコや国籍不明サウンドが織り交ざった親しみやすいアルバムとなっています。

プロレス・マニアの人がこのバンドを思い起こすのでは?と前段で触れたのは、カクトウギのテーマが全日本のプロレス中継のエンディングに使用されたことや、 渡辺香津美が、レコード会社の契約の関係でそうなったのだと推測しますが、アブドゥー・ザ・ブッシャーという実在したプロレスラーの名をパロった変名で登場し、ギターを数曲弾きまくっているからです。

このアルバムに収録された全8曲中6曲が歌物で、その中の1曲を除けば歌物は英語にて歌われています 。坂本龍一の本職は、キーボード演者なので、正直なところ、何か自信なさげなボーカルに聴こえます。そのためかどうかは判らないのですが、数曲のボーカルにはボコーダーをかぶせて、楽器の音としてサウンドに溶けこましているような感じがします。

当時離婚したばかりの矢野顕子(坂本龍一と再婚するのであるが)がこのアルバムにゲストで参加しており、あの独特な声で堂々と臆することなく英詞で歌っています。やはり、餅屋は餅屋か。

助手:アブドゥー・ザ・ブッチャーといえば、地獄突きですね。それと対戦の最中いつも額上部が破れて流血していましたが、あれって本当ですかね?

博士:毎週のことなので、血袋でも隠し持っているのでは?と疑う人もいたが、ワシはあれをガチと思いたいのじゃ。皮膚が薄く切れやすい体質じゃないのかのう?

しかし、まあワシとしては欧米のロックの研究が専門なので、プロレスも同様に洋物じゃのう。特に、ビンス・マクマホン率いるワールド・レスリング・フェデレーション(WWF)をよく見たのう。現在は、WWFの本家でもある野生動物保護団体からのクレームのため、 ワールド・レスリング・エンターテイメント(WWE)と名乗っておるようじゃが。

ワシは、ヒールに転向したスコット・ホールやケビン・ナッシュらを、彼らがレイザー・ラモーンやディーゼルと名乗って正義の軍団として戦っていた頃から知っとるよ。関西の芸人がレイザー・ラモーンと芸名をつけていたのは、スコット・ホールの昔のリング・ネームのパクリじゃ。

それ以外に、レックス・ルーガー(いつもリングに大きな鏡を持ち込み自身の鍛え抜かれた肉体を誇示する芸風)、アンダー・テイカー(棺桶を持って登場し、KOした相手を棺桶に放り込む 芸風)、ストーン・コールド・スティーブ・オースティン(スキンヘッドの強面のおっさん、正義の味方とヒール役を行き来する)、カートアングル(もとオリンピックのレスリングのチャンピオン、技のキレがすごい)などがおったのう。

日本人では巡礼するお坊さんの出で立ちでリングに登場しアクロバティックな空手殺法を得意とした新崎人生こと白使(はくし)じゃ。

懐かしいのう。

今なら、映画スターのドゥエイン・ジョンソンがザ・ロックとしてリング狭しと暴れまわったことを知っている人も少ないのでは。まあ最近ゲストみたいな感じでカム・バックしたとかも聞いておるのじゃが。

助手:アメリカのプロレスってショーの要素が大きいと思うのですが。

博士:もちろん作られたストーリーに従ってレスラーたちがアドリブも交えて戦っていると思うし、お客さんもそのことを重々承知しており、各レスラーが編み出した芸風をリングで観れることを楽しみにしておるのじゃ。100%ガチでないにしても、あれだけの大男達が技を出し合えば危険で、もしタイミングが狂うと間違いなしに病院送りじゃ。彼らは見えないところで大きな怪我をしないよう常に体を鍛えておるのじゃ。

そうでなければただの大男じゃからのう。

とプロレスの話になると、ロックミュージックの評論よりも熱の入る博士でした。


ジャケ裏、コルセットが首に巻かれている。ネック・ブリーカーもしくはフライング・ラリアットでも喉に食らったのだろうか? お大事に。

カクトウギのテーマどうぞ

この期に及んでトリビュート・アルバムって必要?、ホワイト・スネークの“パープル・アルバム”

2015年07月02日 | DEEP PURPLE-RAINBOW関連
当時、ハード・ロックの最先端を走っていた、ディープ・パープルのイアン・ギランの後釜として無名の新人を大抜擢したわけだから、歌唱力は間違いなしに優れていただろう。

しかし、ハード・ロックのボーカリストとしては誰もが通る道、すなわち歳を重ねることによって、声量が落ちたり高音が出せなくなったりする。

数十年前の絶頂期のライブの記憶を持って、いざライブ会場に赴き、キーを落とした歌唱を聴くと誰しもガッカリするのでは?

このアルバムは、ホワイト・スネークがつい最近発売した、ディープ・パープルのトリビュート・アルバム“パープル・アルバム”というもので、パープルの過去の名曲をホワイト・スネーク流に焼き直している。

悪くはないのだが、個人的に1曲目のバーンがいただけない。デヴィッド・カヴァーディルが3期パープルに参加した記念すべき1枚目のアルバムからの大ヒット曲なので、これを外す訳にはいかないということは理解できるのだが。

もともと、バーンは当時相方であったベースのグレン・ヒューズとダブル・ボーカルで歌う楽曲で、グレンが高域を受け持っていた。また、デヴィッド・カヴァーディルはもともと中域の音をブルージーにかつパワフルに歌うタイプであるため、この曲を現在の歌唱力のレベルをもって一人で歌いこなすには無理があったのではと思う。

もし、1974年のパープルのアルバムを知らないのであれば、それなりには楽しめるのかもしれないが。

個人的には、1980年のライブ IN THE HEART OF THE CITY あたりが、デヴィッド・カヴァーディルが自分好みの楽曲を余裕を持って歌っていたので好感が持てました。また当時元パープルのジョン・ロードやイアン・ペイスもホワイト・スネークのバンド・メンバーで、パープルの時と比べて控えめながらも、ベテランらしくそれぞれ引き締まった演奏をバンドに提供していたと思います。ギターのミッキー・ムーディーもソロでいい味出しています。

1980年のライブだけでなく、1978年のハマー・スミス・オデオンでのライブも含めた2枚組のレコード・アルバム

あなたは、この“パープル・アルバム”を聴いてどう思われるでしょうか?

Whitesnake - Burn (Official Audio) (The Purple Album / New Studio Album / 2015)

こんなの見つかりました! その2、千のナイフ 坂本龍一

2015年07月01日 | JAPANESE
再び、レコード棚をガサゴソ。

ありました、坂本龍一が1978年発売したデビュー・アルバム、千のナイフです。

坂本龍一といえば、世界で活躍するミュージシャンでよく“教授”と呼ばれることがあります。

このデビュー・アルバムの写真からは、 松武秀樹がこのアルバムのコンピューターやシンセサイザーのプログラムを担当していたことから、まるで架空の大学にある冨田勲研究室の松武秀樹と同期の院生のような存在を妄想してしまいます。

このアルバムは、テクノ、クラッシック、効果音そしてその他諸々の音が混じりあった、YMO誕生前夜のようなサウンドとなっています。そして、数曲で渡辺香津美が超高速でギターを弾きまくっていて、それらはこのアルバムの聴きどころの一つとなっています。

今、同じような音を作るとなると、もちろん坂本龍一や渡辺香津美のようなピアノやギターの演奏に熟練した人たちが必要ですが、シンセサイザーの音や効果音そしてそれらのミキシングなどは、現在の技術力をもってすれば比較的簡単に出来るものと思います。

冨田勲が、それよりさらに前の時期にシンセでクラッシック・アルバムを作成したのと同様に、このアルバムでも制作に膨大な時間が費やされ、また多くの機材の投入があってやっと完成されたました。

現在、PCを使っていとも簡単に制作されている電子音楽は、70年代におけるこれらの実験的なサウンド制作の取り組みがあって進化してきたのであって、彼らの当時の地道な作業は高く評価されるべきものと思います。

いつもであれば、是非一度聴いてみてくださいとなるのですが、やはり実験性が高い作品で万人受けはしないと思いますので、今回は興味のある方だけYOU-TUBEで千のナイフの音源検索してみてください。

かく言う私も、37年前にレコードを買って数回聴いたのみです。そのため、今回そのレコードを改めて聴いてみたのですが、なんとスクラッチ音がほとんどない新品のレコードのように聴こえました。

助手:千のナイフの千ってどう言う意味ですかね?

博士:よく判らんのう。千という数字で思い起こすのは、千昌夫とかジブリの千と千尋の神隠しなんかが浮かぶのじゃが、ワシとしては、かなり昔のMIND YOUR LANGUAGEという英国のテレビ番組で、日本でオンエアーされたかは判らんのじゃが、英語学校が舞台でいろいろな国から来たステレオ・タイプの生徒と英語の教師が繰り広げるおばかコメディーだった。

そこで、インド人の生徒が何か失敗をやらかした時の、キメ台詞にA THOUSAND APOLOGIES(大変申し訳ない)とインド人特有のアクセントであやまるのじゃ。これが面白くてのう~

助手:謝る数が、百や万ではなく、千なのですか?

博士:そうじゃ。どうゆう訳か英語では千なのじゃ。千の風に~、千の風になぁーって~♪♪

助手:風じゃなくって、ナイフですよ!

博士:オ~ これはしまった。 A THOUSAND APOLOGIES!