浅い眠りの原因はこいつ。

一夜の夢

この世界は・・・
なぜ、子供の時に過した田舎の想い出が目の前に広がるのか、
誘うこの想いと風景は何を私に語りかけ、何を語りかけているのか、
想いを廻らしていると大型犬を連れた人が通りかかり、
「思わずこの犬は・・・」
そう見上げてしまうくらいの大型犬である。

何犬か判らないその犬が私に近寄って嘗め回してくるではないか、
「おい・・止めろよな」
そう言って犬を離そうとするが執拗に嘗め回してくる。
「もう堪らん」
そう言って犬を離そうとするがしつこくて、
堪らず「おい止めろ」そう言って薄明かりのなかでみたのは、
愛犬が私の横で嫁さんに代わり（もう互いに一緒に寝ることはないが・・・）仰向けになって後ろ足で私の顔を蹴っている姿でした。
「思わず私は、またこいつか」
そう思いながら身体を起こしていくと、
私の事など眼中にない、そんな表情を愛犬は見せながらまだグー・・寝ているではないか、
思わず私は「おい、起きろ」そう言って足をどかすと、
「仕方ないな・・・この親父」そんな目で私をみつめながら、
のろのろと起き上がり布団から離れブル・・させて座り、
振り向いて「おい散歩」
催促の目で私に話しかけるのでした。

私にとって今日は浅い眠りで睡眠不足、悪夢を見せられた一夜なのに、
愛犬と来たら、私には関係ないそんな表情をみせて散歩に行こうとその気になっている、
もう完全に甘く見られているなそう思う私でした。

最近時々夢を見るけれど、そのひとつにこいつが関わってきたのかと思うと、
秋も深まり暑さが和らぎ始め夜には温もりが欲しいと思う季節になったのか、
そう思うと寒さの嫌いな我が家の愛犬がとり始めた行動に、
秋の深まりを知らされるのでした。