葉桜、
いつも歩く公園の道、グランドを囲むように桜が植えてあり、桜の咲く時期には結構楽しめる桜並木となっている私のお気に入りスポットのひとつ。
初夏、その桜の一葉から透明度が消え、濃い緑の深みを増した木の葉がいま、空梅雨の陽射しを遮って、花に代わり素敵な木陰を作っている。
いま、その葉桜の作る木陰に集う人はなく、静寂が辺りを支配して、
温い風が緩やかに流れている。
葉桜
葉桜か・・・
そう言って通り過ぎる人は誰もいない
誰もが無言のまま早々と抜ける
時には見上げて歩いて行く人がいるが
そんな人はわずか
葉桜の私には誰も関心を示さず
素知らぬ顔
今の私
夏の暑い陽射しを遮る
時間を気にしないで過ごせる街中のカフェ
でも・・・
誰も足を止めない
今の私もう忘れられた過去の一人。
街中の桜の樹木。
1本で、あるいは数本で並木などの形を作っている桜、花が終わるとこうも無残かと思う桜の存在、木の葉から透明感が薄れ、濃い不透明で絵付けされた一葉。
夏の陽射しを遮り、いい木陰を作ってくれているのに、座って、私を恋人のように見つめてくれる人はもう誰もいない、そう話しかけてくる桜、今の私みたい。
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