蝉
目覚めた夏の住人暑い流れる夏はすべてのものから行動を奪うセミ&虫夏空になって数日過ぎただけなのに、町の表情は一変して、空も地表も熱く、数分歩くだけで体から汗が滲み出てくる。風は吹か...
蝉
梅雨が明け、待っていたかのように喚く蝉たち。
梅雨明け前から鳴きはじめた蝉の鳴き声はさほど気になることなく、心地よく聞きながら「蝉が鳴きはじめるのは梅雨明けが近い証」そう言って公園の林のなかを歩きながら蝉の鳴き声を楽しんで来た私。
それが今では鳴き声が本格化し、熱く燦々と降り注ぐ陽射しを避け木陰に一時避難すると樹木のなかで激しく鳴く蝉の声に圧倒され、居ても堪らなくなって立ち去る私、
その逃避に追い打ちをかけるように蝉の罵声が届く昼前、気温はグングン上がりもう30度を超える大暑、暑いはず今日は夏の一番暑い日。
蝉の生きた時間
蝉
きみは今
闇と静寂が支配する狭い空間のなかで
土の匂いを嗅ぎながら
様々な障害に遭遇しながら
長い年月を土のなかで過ごし
いま
この地表に出て羽化し
明日に繋ぐ命を残し短い生涯を終え
街中に転がる蝉の骸
たかが亡くなった蝉の骸
例え蝉の骸でもその終焉は悲しい・・・
いま骸に手を合わせ
楽しい夏をありがとう
そう言って蝉を土に返す私。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます