ときめいた一瞬

つかの間と言う小さな歓び
夏が私にわずかな時間媚びた今日の朝、
もう夏色

空を蔽う灰色、
今日は曇天、いつも違う重たい感じの雲が広がって、風が少し挨拶するように頬に触れて私を抜き去っていく。
おや、今日は、そう思った瞬間、思わず空をみて、あれ！いつもの青が消えて暑さが幾分和らいでいる。
朝からいい感じ、この表情なら、このまま初秋に向うかな？そんな思わせぶりに期待しながら、半面、そうはうまく事が運ばない・・・そう思う朝、
夏はひと時の微笑を振りまいて、まだ当分、居座る気配を匂わせている。
８月

わずか１２枚の一冊
四季物語
その７枚がめくられ読んで捨てられ
いま８枚目を読み始める

いつもなら夢中になって読みふけるのに
なぜか情熱が込み上げない
思いはダウンして
読み漁る情熱が失せる８月

焦るな・・・
なぜかこの８月
残っているのは後４枚
いま読み終えた７枚の隅を穿り返しながら
何も残っていないか
破り捨てた７枚の切れ端をめくる

もう失せて消えた一枚一枚を
なぜか求めるように漁る。