
ひと足先に染まり風のなかに舞った欅の落ち葉、
もみじのような赤く燃えるような情熱こそ持たないけれどスマートな一枚、
心情は優しく温めてくれるオレンジ。
落ち葉を両手ですくい頬につけると朽ち葉のなかに残るオレンジの燃えカスが、
寒さで冷たくなった頬を優しく暖めてくれる、
そんな吹き溜まりに残る朽ち葉に、小春日和の温もりを見つけうれしくなる。
朽ち葉

春から染め上げてきた旬の緑
夏に織られ
秋の舞台でショーが終わる
舞台は冬の海
落ち葉の上を漣が吹きぬける
サラ・・
カラ・・
波間に漂う一葉の落ち葉
色彩の消えた朽ち葉
・・・
死人
手にとる冷たく
乾いた一枚のなかに垣間見る四季の想いで
残像
哀れととるか宿命ととるか
失せた一葉に残る
営みの灯り
陽だまりの朽ち葉
人肌の温もりが残る。

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