私のように最近「守り人」シリーズ知り、発行順に読み進めてきたヒトが手にするシリーズの最新本(H29年1月発行)でしょうか。
物語の後半に登場し、主人公の在り方を大きく揺さぶる「ヒュウゴ」の少年時代を描いた物語です。
「蒼路の旅人」での不思議な立ち位置が、このお話で納得できますね。
連休中の「シリーズ10冊、一気爆読疲れ」から少し落ち着いた連休明けの通勤電車の中で読みました。
「子供には、温かい目を持った大人の存在が必要なのだ」
と改めて感じ、吊り革を握りしめながら不覚にも涙目になっちゃいましたよ。
焼け出され、社会の最底辺で、むき出しの自尊心だけを頼りに生きている少年に、自尊心だけでは生きていけない現実に向き合わせ、それでも捨てられない自尊心をどのような形なら失わずに生きていけるかを教える大人たち。
そんな境遇の中で、自分と折り合いをつける強さを泣きながら身に付け、成長してゆくヒュウゴ。
読み終えてから「蒼路の旅人」をもう一回読み直したのは言うまでもありません。
「忠誠を誓う帝などいない」と思いながらも、チャグムに「賭けたい」という手放せない「希望」が、あちこちにちりばめられていることに、改めて気づきます。
見方を変えろ、力を溜めろ、時期を待て。そして、踏み出す勇気を持て。
まだやれることは、ある。
時々仕事や日々諸々の事柄に行き詰ったり、もうだめなのかも、と心の中で弱音を吐くことはあります。
「弱音吐くんじゃねぇよ。やりかた変えようや」。ヒュウゴならそう言うでしょうか?
ちなみにビジュアルは、(本に比べてやや上品な)鈴木亮平さんでお願いいたします(^^)
さー、明日から、またがんばんべー