大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『TED』

2013-01-18 13:48:11 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『TED』
    

 これは悪友の映画評論家、滝川浩一が個人的に身内に流している映画評ですが、もったいないので、本人の了解を得て転載したものです。


 この映画が R-15指定 (15歳以下入場禁止)なのに、去年6月 全米公開となるや7週間にわたってボックスオフィス10位以内、興行収入2億$超(年間でも7位……R-15作品としては空前絶後)のメガヒットになった訳は…そらもう、嫌っちゅうほど判らして貰いました。これはアメリカなら当たらんのがおかしい!アメリカ人のど真ん中 ドッキュ~ンです。
 ただし、日本人には ジョークがキツすぎる(ドラッグ/下ネタ/スカトロ)のと、役者の使い方(本人が本人役で出ているが、粗方(あらかた)の日本人にはノラ・ジョーンズ位しか判らない)やネタの中身がコア過ぎてついて行けないでしょうねぇ。これが 面白くって 笑い転げていられる人はむちゃくちゃアメリカ映画とテレビ好きに限られる。
 そんな人は おらんとは思うが……テディベアと人間のCG合成ファンタジーではありません。あくまで、大人が自ら許せるジョークの範囲内で楽しむ作品です(アメリカじゃ 相当ガキ共が見に行ったらしい)くれぐれも あなたの天使のようなガ……お子さんの無垢な魂に傷を付けないように ご用心下さいませ。
 現在のアメリカお馬鹿映画の典型ですが、「最終絶叫計画」だとか、安易なゾンビ/ホラーとは一線を画しています。それだけは本作の名誉の為に申し添えておきます。

 多少 下品な大人の童話だと、笑ってスルーしていただければ幸いでありまする。〓


※TED=テディーベア
 1902年、S・ルーズベルト大統領は趣味である熊狩りに出掛けたが、なかなか獲物の熊が見つからない。そこで同行していたハンターが年老いた雌熊(一説には傷を負った子熊)の熊を追いつめて最後の一発を大統領に頼んだが、S・ルーズベルト大統領は「瀕死の熊を撃つのはスポーツマン精神にもとる」として撃たなかった。このことが同行していた新聞記者によって新聞に掲載され、このエピソードにちなんで翌年バーモント州のおもちゃメーカーが熊のぬいぐるみにルーズベルト大統領の通称である「テディ」と名付けて発売した。

※R-15指定
 アメリカの、映画視聴制限。15歳以下の子どもは観てはいけないという指定。


『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』        

 青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説! 

お申込は、最寄書店・アマゾン・楽天などへ。現在ネット書店は在庫切れ、下記の出版社に直接ご連絡いただくのが、一番早いようです。ネット通販ではプレミア価格の中古しか出回っていません。青雲に直接ご注文頂ければ下記の定価でお求めいただけます。

青雲書房直接お申し込みは、定価本体1200円+税=1260円。送料無料。
送金は着荷後、同封の〒振替え用紙をご利用ください。

大橋むつお戯曲集『わたし 今日から魔女!?』
 高校演劇に適した少人数戯曲集です。神奈川など関東の高校で人気があります。
 60分劇5編入り 定価1365円(本体1300円+税)送料無料。

お申込の際は住所・お名前・電話番号をお忘れなく。

青雲書房。 mail:seiun39@k5.dion.ne.jp ℡:03-6677-4351
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高校ライトノベル・タキさんの押しつけ読書感想『ライアンの代価』

2013-01-18 11:11:14 | 読書感想
タキさんの押しつけ読書感想
『ライアンの代価』
    

 これは、悪友の映画評論家、滝川浩一が個人的に流している読書感想ですが、もったいないので本人の了解を得て転載したものです。


 年末から読み出して、漸く文庫四冊読了、本を読む時間が殆どなかったので、えらく時間を食っちまいました。
 
 トム・クランシー(マーク・グリーニー共著)の“ジャック・ライアン 新シリーズ 第二弾”…ハリソン・フォードの「パトリオットゲーム」「今、そこにある危機」の原作シリーズです。
 原作は映画(「レッド・オクトーバーを追え」 アレックス・ボールドウィン主演 も含む)三本の後も続いており、「今、そこにある危機」でCIA副長官になったジャックは大統領にまで上り詰める。新シリーズ 一作目「デッド オア アライブ」では、引退して回顧録の執筆を始めているが、自分の後の現大統領・キールティ(おそらく民主党、白人だがオバマを思わせる)の政策が全く気にくわない…で、とうとう再選に打って出る。その間、クラーク、ディンゴ、ジャックjr達 ザ・キャンパスはテロリスト(ヴィン・ラディンを思わせる)を追う。

 前作では、少々 もたついた雰囲気があったが(キャラクターがそれぞれ歳を食い、その分jrが成長しているので、どうしても説明調子になる) それも払拭されて、クランシー本来の語り口調が戻った。
 大統領選もたけなわ、ジャック優勢で推移しているが、キールティのパトロンである富豪が、ジャックとクラークの過去のいきさつに気づき、クラークを陥れて それにジャックを絡めて追い落とそうと画策する。クラークは絶体絶命の窮地に……同時進行でクーデターを目論むパキスタンの将軍とタジキスタンの原理主義者がとんでもないテロを画策、クラークのいないザ・キャンパスはこの陰謀を食い止める事ができるのか……と言うお話。
 正直 ラストにとんでもない御都合主義が飛び出すが、往年のストーリーテリングと構成の巧みさでグイグイ引っ張って行く。本作の続編、アメリカでは昨年末既に発売されており“THREAT VECTOR”直訳したら「脅迫のベクトル」とでもなるんですかね。今度の相手は中国! いや、人事(ひとごと)ではありませぬゾ!御同輩。
 しかし、日本語タイトルの陳腐はどないかならんのかい! 本作の原題は“LOCKED ON”……こっちの方がよっぽど内容にマッチしている。いやはや、映画の宣伝部といい、出版社の企画室といい、何でこんなにセンスが無いんでしょうね~。次回作のタイトル…何とつけるやら、想像するに「ライアンのウンタラ」になるんですかねぇ、やめてほしいなぁ。
 クランシーは執筆にあたり、まず現世界情勢のデータを並べ(殆どは新聞、雑誌から得られるデータだが、彼の元には情報機関からの生データも集まると言われる) それらが有機的に繋がった時に執筆を始める。「今、そこにある~」の時、意図的にCIAが情報を提示したが、見事にその裏を読み解かれたという事もあった。この当時の政権が民主党(カーターだったと思う)だったってのが笑わせる。 日本人はケネディの幻に騙されている人が多いので、民主党=リベラル=正義なんぞと素朴に信じている阿呆が大半なのだが……そういう人はアメリカ史を読み返してみると良い。アメリカが戦争を始める時の政権は殆どが民主党であり、共和党はその尻拭いをさせられている図式がクッキリ浮かぶはずだ。アメリカン・リベラルの主張は絶対鵜呑みにしては成らない。
 
 日本人の大多数が未だに信じている「地球温暖化」の大嘘も 元をたどればゴアが「不都合な真実」なんてな本とフィルムで作り上げた大嘘なんだって事、今や常識でっせ! いつまでも寝とったらアカンよ~!!  何も「クランシー絶対」「クランシーは神の視線だぁ」なんぞと言うつもりはないし、民主党より共和党の方が正しいと言う気も無い。(日本人にとっては共和党政権の方がやりやすいのは確かだけどネ) ただ、民主党の一部には「お前、コンミイか?」ってな奴らが多いのも確か……日本のアメリカ占領時代をみても、GHQの中でも「民政局」なんてなアメリカ本国にいられなくなった左翼のたまり場だったのは今や自明、そいつらが日本で何をしたか……まぁ 色々な本を読んで下さい。
 国際政治の現場は国益がぶつかり合う所、何が正しいのか一概には断定出来ない。立場が異なる人々の思惑の絡まりが読み解ければ理解はできる。クランシーの小説は“国際政治の読み解きツール”として使える。この点に関して、あまりアメリカの価値観に偏った見方をしていると警戒する必要は無い。勿論、読み方にもよるが、まぁ そこは常識ってやつです。
 本作で言えば、パキスタンと言う国が「テロ支援国家」呼ばわりされながらも、片足は西側民主主義に置いていて、日本の新聞だけから情報を取っていると訳が解らなくなるのだが、その辺りの事情が良く解る。 とことんアメリカ大嫌いな向きには「何 言ってやがる」ってなもんでしょうが、そういう偏見の無い人には池上彰張りに分かりやすく、しかも最高のエンタメ作品です。一読オススメ〓


『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』        

 青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説! 

お申込は、最寄書店・アマゾン・楽天などへ。現在ネット書店は在庫切れ、下記の出版社に直接ご連絡いただくのが、一番早いようです。ネット通販ではプレミア価格の中古しか出回っていません。青雲に直接ご注文頂ければ下記の定価でお求めいただけます。

青雲書房直接お申し込みは、定価本体1200円+税=1260円。送料無料。
送金は着荷後、同封の〒振替え用紙をご利用ください。

大橋むつお戯曲集『わたし 今日から魔女!?』
 高校演劇に適した少人数戯曲集です。神奈川など関東の高校で人気があります。
 60分劇5編入り 定価1365円(本体1300円+税)送料無料。

お申込の際は住所・お名前・電話番号をお忘れなく。

青雲書房。 mail:seiun39@k5.dion.ne.jp ℡:03-6677-4351
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする