大橋むつおのブログ

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高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『アカデミー賞発表!!』

2015-02-23 16:44:34 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『アカデミー賞発表!!』



 これは悪友の映画評論家滝川浩一が個人的に身内に流している映画評ですが、もったいないので転載したものです。


 カデミー賞特集!

 今、発表が終わりました。これほど映画を見ずに論じるのは初めてですが、ボチボチ語りますか。
 この所 一人締めの作品があまりなく、賞がバラつく傾向にありますが、今年は特にバラバラでした。

 政治メッセージを盛り込んではいけない……一応そういうルールにはなっとりますが、いやあ~仰山、それとなく 皆さん言いたい放題でした。それを さらっと流して、豪華エンタメショーに仕上げたのは、アクシデントを見込んだ演出構成の見事さもさりながら、やっぱり司会のニール・パトリック・ハリス(子役スタート/“ゴーン・ガール”/“ザ・フォロイング)の巧さが第一ですね。
 アカデミーの司会は歌って踊れて ちょっとアブナイ人がベストチョイス、去年のオバチャンじゃ今年の修羅場はしのげません。政治メッセージとは言え、過日マーロン・ブランドが自身の主演賞を蹴ってまでアメリカ先住民政策を非難したほどショッキングじゃありませんが、共和党の移民政策にジョーク混じりながら物申したり……全て、ジョークをまぶしてはありますが、結構はっきり異議申し立てがありました。 夜の“字幕”放送では、どう表現するんですかね? きっとオブラートに包むんでしょうが、今更ですよね。アカデミーが政治含みのショーであるのは周知ですもんね。

 背景としては、リベラル大統領とはいえ、オバマには見切りを付けている民主党勢力(元々ハリウッドの製作スタッフはリベラルで、メジャースタジオは保守的。ここ40年はリベラルが優勢だったが、このところ保守勢力の浸潤が見られる)が、巻き返しを図る保守的勢力に警戒感を募らせているって事でしょう。
 資金的にオイルマネーやら中共資金、インド資本なんかが入り込んでますが、舵取りしているのは伝統的なユダヤ資本(メジャースタジオ)、ユダヤはリベラル/保守両方に軸足を置いていますが、このところ少々保守側に傾いています。
 ハリウッドはユダヤ寄りだとの批判をかわす為、ここしばらく極端なユダヤ贔屓は成りを潜めていますが、これもじわじわ復活の兆し……つな所が見え隠れしています。

 さて、今年の目玉はM・キートンの“バードマン”とリンクレーターが12年かけて作った“6歳のボクが、おとなになるまで”の一騎打ち、そこにB・カンバーバッチ“イミテーション・ゲーム”E・レッドメーン“博士と彼女のセオリー”が絡む。
 結果、作品・監督こそ“バードマン”が穫りましたが、後は見事にバラバラ。 主演男優賞、マイケル・キートンの功労(名演技なのは間違いなさそう)かホーキング博士を演じた新星レッドメーン(レ・ミッズ)のどちらか、これは思った通りレッドメーンに軍配!いかなる名演技も身体を酷使した演技には勝てないのもここ10年の傾向。
 身体の酷使と言えるのか、助演女優賞は“6歳の~”のP・アークエットに栄冠。演技的には“ワイルド”のR・ダーン(ジュラシックパーク)と“イミテーション~”のK・ナイトレイも高評価ながら、敵は12年の変化を演じている。ハリウッド女優がみんなシェイプアップしているのに12年かけてオバチャンになっていった……これって立派に身体の酷使?
 主演女優賞J・ムーアと助演男優賞J・K・シモンズはどちらも鉄板、どこからも文句は出ない(…と、皆さん そう仰います) ムーアは5回目ノミネートで無冠、“アリスのままで”は50歳でアルツハイマーに成ってしまった言語学者の話。シモンズの“セッション”は音楽学校の鬼コーチ、フルメタル・ジャケット鬼軍曹の音楽版? “
 イミテーション~”あわや無冠かと思いきや、脚色賞ゲット!

 主要6賞にばかり目がいきますが、脚色/脚本/編集/撮影の行方も重要です。ユダヤ贔屓はまずこの辺りからジワジワ復活のようです。
 賞の行方はアカデミー会員の投票によります……とショーの最後にテロップが出ますが、それだと「全米俳優協会賞」の結果と殆ど同一になるはずが、これがビミョ~~に違う。
 あんまりハッキリ書いてしまうと夢を壊してしまいそうですが、ある種の思惑が絡んでいるのは明白です。ただ、それに抗う勢力もあり、また それを一大エンタメショーとして全世界に配信できるのがハリウッドの底力です。

 以上、今年はノミネート作品中“グランド・ブタペスト・ホテル”以外 全て未見、あんまり「押し付け」じゃないんですが“政治背景”はあまり言及されませんので、その辺「押し付け」です。

 私的事情で このところ映画を見れていないのですが、なんとかしたいと思っています。なんとブツクサ文句たれようとも“映画大好き!”ですから〓
コメント
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