すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

コロナ下、日本とドイツの間の「希望のかがり火」

2022-01-18 | ノルウェーから
ぶ正月のもう一つの授かりは、
12月に届いた日本のお話をゆっくりと読めたこと。

ドイツから取り寄せたんです。

一方の表紙には、
ドイツ語で「Leuchtfeuer der Hoffnung」。
もう一方の表紙には、
「希望のかがり火―日本の歴史と伝説46選―」。

中身は、ドイツ語と日本語。
だから、私にも、読めるんですねえ。

絵・文:中村麻美 トリア独日協会発行。

この本ができた経緯に、
素晴らしいお話があるのです。



「コロナ期ではありますが、
  あきらめていません」。

絵・文の中村麻美さんは、2007年より現在も、
日本武道館の月刊誌「武道」に
表紙絵とその話を連載しています。

タイトルは、「伝えたい日本のこころ」。

2016年、日本武道館が45話を厳選し本にしました。

私はここで疲れると、
この本を声を出して読む。
慰められ勇気をもらえる
大切な一冊になっています。


すると、なんと、この本が、
日独間理解のためにとドイツ語に翻訳され、
日本語冊子付で発行されたのです。
「アマテラスからオリンピアまで」

2020年、コロナ真っただ中でした。



それがドイツで好評で、
日独交流160周年記念にも、
と発行されたのが、昨年2021年11月。

それが、この度の
「希望のかがり火―日本の歴史と伝説46選―」。

その早さたるや。
日独交流に関わる方々の情熱尽力の賜物ですねえ。

トリア独日協会会長の言葉に、こうあります。

「コロナ期ではありますが、
私たちはあきらめていません。
この希望のかがり火を
日本とドイツにいるすべての人に届けるつもりです」。


160周年記念にふさわしく、
麻美さんが追加したお話
「熊谷五右衛門義比とシーボルトのピアノ」

「こんな知恵、選択肢、生き方があるのね」。

日本人の心に響く「日本のこころ」が、
国を超えても響くんですねえ。

だけど、
日本のことなのに、日本人が知らない。

私自身が身に染みて思うことが、
ここに来て度々あります。

私自身、こういう日本のよいお話を
自分の子どもに語ってきませんでした。(ごめんな)

こんな大人を救うべく、
中村さんは、本を読まなくてもわかるほどに
短くまとめ、優しい言葉と絵で、伝えてくれます。

「こんな知恵もある、
 こんな選択肢もある、
 こんな生き方もあるんだね」と、
 感動とともに心に留まるお話を
 孫にはしてあげたいな。
 先が見えにくいこの時代だからこそ。

と、読んでいるばあばです。

 しっかし、なんで、
 こんなによく知ってるの?
 中村さんは、私の幼馴染なのです~。

※どれもアマゾンで買えます。
 私はノルウェーのネットショップ(Adlibris)で購入しました。

※中村さんは、三重県津市出身。
 2014年、わが故郷で、
 彼女の小中高校の同窓生で、
 新聞紙連載小説「天地人」(保坂雅志作)の
 彼女の挿画展を企画しました。
 大勢の方がご来場くださいました。

 その動機となったのも、
 彼女の「伝えたい日本のこころ」でした。
コメント (2)
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