4月11日に行われたトランプ大統領と文在寅大統領の会談の結果を報じた新聞記事は、「北朝鮮に対する制裁は続行する」、「韓国が制裁の例外として求めている“開城工業団地の再開”などについては、今は適切ではない」、「北朝鮮の金書記長との第3回会談はありうる」などのトランプ大統領のコメントを主体としており、いずれも予想の範囲内の事柄ばかりであった。
その程度のことなら、文大統領がわざわざワシントンまで夫人同伴で出かけていって、発表するほどのことではなかった。しかし、私は産経新聞に「両首脳だけの会談はトランプ氏が29分の大半を報道陣との質疑応答に充て、実質的会談は約2分間」と書いてあることに気づいた。
あらためて両首脳の会談に関する各紙の記事を読み直して、トランプ氏の発言は報道陣との質疑応答におけるものであることが確認できた。ちなみに、両首脳が会談した時間がわずか2分間だったことを報じたのは産経だけだった。
わずか2分間の話し合いでは、こみいった話題が取り上げられるはずがない。この「たったの2分間」の意味するところは、“米国は韓国になにも期待しない”という意向の表明と解釈すべきである。
これでは、文氏は夫人同伴で、わざわざ恥をかくために米国まで出かけたことになる。案の定、韓国内では文氏は轟轟たる非難を浴びている。
https://www.youtube.com/watch?v=T5qNFi2iZtY
https://www.youtube.com/watch?v=F29JmOvYnb8
日本のメディアはトランプ氏のワンマンショウに気を取られて、重要な無言のメッセージを報じなかった。韓国に不利なことはできるだけ報じないという基本姿勢がここにも表れたのである。