頑固爺の言いたい放題

森羅万象なんでもござれ、面白い話題を拾ってレポートします。

本とTVの相乗効果

2021-01-04 14:01:43 | メモ帳
謹賀新年
今年も宜しくお願いします。

数カ月前、コンビニの書籍売り場に文庫本の「教場II」を見つけた。コンビニの書籍売り場にはベストセラーしか置かないから、よく売れているのだろう。裏表紙に筋の概略があり、警察学校を舞台した小説らしい。2013年に単行本でミステリー大賞を受賞したとあるから、息が長いベストセラーということになる。

著者は長岡弘樹。この作家の作品は読んだことはないが、面白そうだ。しかし、IIがあるからにはIがあるはずで、まずIの「教場」から読まなくてはと思い、ネットで取り寄せた。

この「教場」は警察学校の教官、風間公親を主人公にした六話のエピソードで構成された連作である。そして、そのキモは、文中にさりげなく施された伏線があとになって生きてきて、「アッそうだったのか」と合点がいくこと。だから、漫然と読んでいると、面白さがわからない。

警察学校を舞台にした小説はこれまでなかったのではないか。その点で、「教場」には新鮮感がある。帯封に“既視感ゼロ“とあるのはその意味だろう。

ところで、Wikipediaによれば、著者の長岡弘樹氏は山形県の高校を卒業、筑波大学で社会学を学び、山形県の団体職員となった(1992年頃)。その後、2003年頃小説家になったが、警察学校に学んだ形跡はない。では、どのようにして警察学校に関する知識を得たのか。不思議である。

さて、爺は年末に「教場」のTVドラマを見たが、それは2020年1月4~5日放映の再放送だった。恥ずかしながら、1年遅れていたというわけだ(笑)。

本を読んでいる時は、登場人物がどんな服装をしているのか、教場現場は実際にどうなっているのか、想像しながら読んだ。ところが、はからずもすぐその後でTVドラマを見て、映像で想像を具体化することができた。映像での風間教官は小説を読んで想像していた通りだった。白髪の冷徹な教官を演じた木村拓哉には元アイドル歌手の面影はなかった。賞賛の拍手を贈る。

今、「教場II」を読んでいるが、昨晩放映されたTVドラマ「教場II」の前編は録画したし、後編は今晩放映されるから、これも録画する。本とTVが同時進行となったが、録画を見るのが楽しみである。

本とTVの両方でストーリーが展開するのは、一般的には販売促進策として相乗効果がある。すなわち、TVドラマを見た人は見なかった人よりも、本も読みたいという意識が強く、また本を読んだ人の方が読んでない人よりも、TVドラマも見たいと強く思ったはずである。

上の部分で、“一般的には“に下線を施した理由を説明する。爺は録画を見る時、CMを飛ばして見るから、その効果はゼロ。同じような不届きな(?)視聴者も多いことだろう。広告スポンサーは視聴率が高ければ満足だろうが、実際の視聴率はそれほどではないことを知っておくべきである(笑)。