頑固爺の言いたい放題

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続「NHKによる軍艦島の大誤報」

2021-05-03 12:58:46 | メモ帳
前回の「NHKによる軍艦島の大誤報」において、NHKは誤報を謝罪すべきであると主張した。今回は、このNHKの番組をヒントにして制作されたと思われる韓国映画の「軍艦島」はどんな内容で、韓国人はこの映画にどう反応したかなどを考察する。

2017年に公開された韓国映画「軍艦島」のあらすじは次のようである。

戦争末期の1945年、主人公たちが日本でいい仕事にありつけると騙されて連れてこられた場所が軍艦島である。逃げることができない海底1000メートルの坑道で、毎日ガス爆発の危険に晒されながら苛酷な労働を強いられ、脱走を試みる。

センセーショナルな宣伝と予告編のお蔭で、この映画の前評判は上々だったが、観客の評判はよくなかった。その理由は、観客は朝鮮人労働者を虐待する日本憲兵の姿を期待したが、画面には朝鮮人を虐待する親日朝鮮人が登場したためである。さらにこの映画は史実ではないという情報が流れたこともある。その結果、大ヒットにはならなかった。

では、現代の韓国人たちは、当時日本で働いた朝鮮人労働者たちに、どのようなイメージを抱いているのか。その答えは小学生向け絵本「恥ずかしい世界文化遺産・軍艦島」にある。

この絵本のあらすじは、家族と一緒に日本に旅行した韓国人の少年が、タイムスリップして過去の端島(軍艦島)で、強制労働に苦しんでいる少年と出会い、日帝と軍艦島の恐ろしさを知るというもの。狭い牢屋に閉じ込められている様子。拷問室で逆さまに吊り下げられている様子、そして最後には長崎の原爆の後処理に使われ放射能で死んでいく様子、などがイラストで示されている。

2016年に刊行されたこの絵本は韓国では非常に高く評価され、各自治体が推薦している。大手書店「インターパーク」のホームページに掲載された歴史学者が書いた推薦文から、一部を引用する(「恥韓の根源」シンシアリー著からの孫引き)(赤字)。

私たち民族は、苦難の歴史を経験してきました。日本の植民地支配を受けたとき、日本は韓国の金など資源を奪っていき、大人と青少年。女性も強制的に連れていって、こき使いました。軍艦島に連行された少年たちは、地下炭坑でつらい労働をしながら飢え死んでいきました。(以下省略)

韓国人は子どもの頃からこうした大嘘を刷り込まれるから、真実を教える情報(例えば、著作「反日種族主義」)があっても信じない。では、なぜ韓国政府はこうした歪曲・捏造された歴史を教えるのか。

それは、<韓国は1919年(大正8年)3月1日に発せられた独立宣言で始まり、その後、日本の悪政に耐え忍んで、漸く戦後に独立を勝ち取った>とする歴史を組み立てたためである。したがって、「日本=悪」でなければならず、そうでないと民族の誇りが保てないのである。

しかも、この虚妄の歴史構築に手を貸したのが、慰安婦問題における朝日新聞であり、徴用工問題におけるMHKであるから、皮肉である。

歴史問題の根本的解決には、韓国人に真実を知らせることが必要だが、いろいろ複雑な事情が絡んでそうはいかないのは残念である。