2017年9月23日(土)
台風15号で延期されていた、第15回宇城・上益城地域統一畜産共進会が、美里町 緑川ダム広場(副ダム湖底)で開催されました。
そもそも共進会とは、字の如く”共に進む”という事で、現物を前にして優れたものを競い合い、共に農畜産物の栽培・飼養技術向上につなげようという狙いがあります。
自動車のレースの様に、優勝を狙う日常の改良開発の取り組みが、性能の良い自動車の輩出に貢献して来たのと似たところがあります。
今回は、褐毛和種 11ヶ月~15ヶ月以下の未経産牛 18頭。
16ヶ月~24ヶ月以下の未経産牛 27頭の出品がありました。
黒毛和種 11ヶ月~15ヶ月以下の未経産牛 4頭。16ヶ月~24ヶ月以下の未経産牛 11頭の出品がありました。
待機中のテント内では、一番良い立ち姿へ仕上げようと、入念なブラッシングが続けられていました。
いよいよ審査開始です。各4名の審査員が審査基準に基づき観ていきます。
最初2列に並べられた牛たちは、評価により並び替えられていきます。
褐毛和種の審査区分は、一般外貌(発育・体積・均称・資質・品位・体色)・頭・前躯・肩・前胸・中躯・後躯・乳器・生殖器・肢蹄・歩様等で、細かく配点されます。
黒毛和種の審査区分は、体積・均称・品位・資質・乳徴の視点で、さらに細目配点されます。
だんだんと、絞り込まれてきました。
一方その間、テント内では、肉牛としての最終評価である、肉質の結果が展示されていました。
もちろん、今は亡き別の牛で、8月23日に解体、25日に審査された結果です。
グランドチャンピョン>名誉賞>優秀賞 の順列です。
これらの最終評価のデータから、父・母の父・母の祖父までの血統をさかのぼり、肉質データが細かく分析してあり、畜産農家は優位な血統をスタートラインにしようと、精液や母牛導入等を慎重に検討します。
共進会では、牛だけでなく、飼料作物(乾草・サイレージ)の品質鑑定競技もあります。
審査項目は、水分・刈り取り時期・緑色度・草部量・香気・乾燥ムラ・カビ・触感等で、合計100点です。
更に、排泄物である糞を材料とした堆肥の品質鑑定競技もあります。
耕畜連携という言葉がありますが、良質な堆肥生産は、野菜等の農業を支えるための有機物の提供も大きな役割を持っています。
審査員から、堆肥の腐熟度判定基準が説明されています。
ここは、飼料作物の種苗会社のコーナーで、新商品等のピーアールがされています。
畜産関連資材コーナーです。ちなみに養畜では繁殖期を逃さないのは重要な観察技術です。
紹介された『牛温恵』というこの機器は、膣内に黒いトゲトゲの温度計を入れて、正確に発情期・種付けの判定を行う器具です。
いよいよ、審査結果が発表されました。
褐毛和種 の名誉賞 称号:あきいずみ 12.4ヶ月 (熊本市城南町)
褐毛和種 のグランドチャンピョン 称号:たかみや 21.3ヶ月 (美里町)
黒毛和種 の名誉賞 称号:なつこ 15.5ヶ月 (山都町)
黒毛和種 のグランドチャンピョン 称号:ゆりひめ 16.3ヶ月 (美里町)
飼料作物 乾草 グランドチャンピョン 草種:イタリアンライグラス 美里町
堆肥 グランドチャンピョン 畜種:肉牛 美里中央堆肥センター(中央町堆肥利用組合)
12時になり、アルプステント内では、審査好評が始まりました。
引き続き、褒賞授与式です。
褐毛和種 のグランドチャンピョン 称号:たかみや 美里町 M氏
黒毛和種 のグランドチャンピョン 称号:ゆりひめ 美里町 O氏
BBQ大会
イベント会場では、早くから ふるまいの『赤牛モモ丸焼き』の準備が
一般参加者もチケット購入で、BBQ食材セットや持ち込み材料で、楽しんでいました。
イベントの大声大会 ~豪華賞品プレゼント
農産物オークション 花や農畜産物を競りにかけ、一番高く競り落とした人がゲット出来ます。
他にも、ビンゴゲームやチケット番号での豪華景品のふるまいがあり、賑わったイベント部門でした。
例年、9月上中旬の残暑の中で開催されていましたが、延期のおかげで一日涼しいダム底で盛会に終わりました。
来年は、みなさんの参加をお待ちします
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