2021年春~
実家の畑には、親父手作りの納屋(掘っ立て小屋)があり、農具や管理機が押し込まれています。
あまりにも汚いから、今年の春に整理をしました。
その時、地面に寝て半分埋もれているスクリュージャッキを見つけました。
当然全体が錆びだらけで、可動部はガチガチに固まっていました。
《鉄の塊で重いから、地金なら幾らかになるかも?》
くらいの調子で、掘り上げたまま放っておきました。
ちなみに、スクリュージャッキとはこの図の様な構造で、横っ腹の回転部を回すと内部の傘車がネジ棒を動かし、受け台に乗せた重量物を軽い力で持ち上げるというものです。
建物の持ち上げや、溝に脱輪した自動車の持ち上げに使われていました。
2021年夏 7月~
梅雨時期の雨で雨宿りした納屋で、再び放置状態にしていたスクリュージャッキが目に入りました。
《雨で仕事も出来ないから、これを磨いて綺麗にするか・・・・》
が、レストアの始まりでした。
それからは、暇暇をみての錆び取りです。
フレキシブルシャフトをモーターに繋ぎ、ワイヤー回転ブラシでガンガン汚れを落としました。
錆が落ちてくると、凸文字が見えてきました。
『トヨタ RR16-91100』
《トヨタって、トヨタ自動車? ジャッキも作っていたの?・・・・》
後日、facebook友達からの情報で、トヨペット マスターラインピックアップ・シングルシート 車両型式 RR16 (1453cc)というトラックにこのジャッキが装備されたことを教えてもらいました。
1957年の発売で、僕より2年先輩となりますから感慨深いレストアとなりました。
『 1ton 』
《 1tonも持ち上げられるって凄い! 》
作業しながら『トヨタ RR16-91100』をググってみると、次の英語ばかりのサイトがヒットし、その中に全く同じのスクリュージャッキが表示されていました。
《 wanted って、指名手配?不具合が問題になり、リコールの対象品か?》
それ以上分からなく、作業を続けました。
窪みには、泥と油の塊が貼りつき、鏨(タガネ)を使ってこそぎ落としました。
この頃、ボブキャットの油圧シリンダーの復活もメインでやっていました。その傍らで、ちょこちょこと、錆び取り作業も続けました。
元の塗装は、オレンジ色みたいです。
ピストンを伸ばして、中のサビ、泥も綺麗にしました。
拭きながらピストンが油っぽいのは、油ではなく、水と分かりました。
案の定、ひっくり返すと、水が染み出始めました。
夜なべ作業次いでに、一晩逆さまにしておきました。
サンドペーパー500番⇒1200番で、さらに綺麗にしていきました。
内部の傘歯車を回す、この回転軸は丸い穴にクランク棒を突っ込んで回すのですが、錆びついて固いのです。
注油穴にも泥が詰まり、注油も出来ません。
キリで欠き出し、注油をしました。
実は、もう1個の小さなスクリュージャッキも出てきて、同じ作業をしていました。
ここから登場させます。
凸文字の表記は何もありませんが、300kg揚げ位の力だと思います。
底、底も綺麗にしなきゃと、徳利を突っ込むように、ブロックの穴に立てて、ディスクグラインダーで磨きました。
さて、綺麗に塗装をしたいのですが、さんざん磨き、さんざん油もさしましたので、このままではペンキの乗りが悪いと思い、油分を洗うことにしました。
世の中には脱脂シャンプーがあることは知っていますが、手持ちの『無リン酸塩工業用洗剤』 を使うことにしました。
園芸用の鉢敷をちょっと拝借し、洗い桶に転用。
ゴシゴシ擦って、油脂分を落としました。
8月初めから猛暑日が続いていました。
37度くらいの熱中症アラートの駐車場で、夕方にはスッカリ乾き、夜というのにさっそく塗装にかかりました。
色は、元の色に似せて、黄色にしました。
1回目の塗装をして、朝を待ちました。
朝になり、新聞紙を敷いていたのは間違いと分かりました。
ペンキと貼りついて、ナイフでこそぎ落とすはめになりました。
昼間に2回目の塗装、底は1回目の塗装をして、夜を待ちました。
夜、3回目の塗装、底は2回目をして、朝を待ちました。
2021年8月11日
朝には塗装は乾いており、完成です。
大小のペアで、可愛い仕上がりです。
『伸びろ、如意棒~!』
力強く、凛々しい姿です!
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