この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『ゾンビランド』、最高にダサい主人公が最高にカッコいいゾンビ映画。

2010-09-12 23:51:36 | 新作映画
 ルーベン・フレッシャー監督、ジェシー・アイゼンバーグ主演、『ゾンビランド』、9/4、シネ・リーブル博多にて鑑賞。2010年36本目。


 はっきりいってこの『ゾンビランド』の前売り券を買ったのは何となくだったんですよね。『ぼくのエリ』の前売り券を買うとき、ついでにこれも買っておくか、ぐらいの軽い気持ちでした。
 なので、観る前はほとんど期待していなかったんですけど、『ゾンビランド』、いやぁ、面白かったです。

 本作の主人公コロンバス(仮名)は、世界がゾンビによって滅ぼされた間もひたすらゲームばかりやり続けてそのことに気づかなかったという極め付きのゲームオタクで、どうしようもないヘタレ(三週間ゲームをやり続けて誰とも会わなかったという設定だけで感情移入しまくり。まぁ自分が人と会わないのは別にゲームをしているからじゃないけど。)。
 そんな彼が「ゾンビランド」と化したアメリカでどうやって生き抜いているかというと、サバイバルのための三十二のルールを自らに課し、それを厳守しているからです。
 一つ、(ゾンビに見つかったら)とにかく走れ。
 一つ、ゾンビには必ず止めを刺せ。
 一つ、便所では要注意。
 一つ、頼もしい相棒を見つけろ。
 一つ、ストリップ小屋には近づくな!(?)
 一つ、ヒーローになろうとするな。etc。
 そんな細かいことまでルールに決めてどーするよ、と思うものも中にはありますが、ほとんどはこれまでのゾンビ映画から学べる、なるほどと思えるものばかりです。
 これらのルールを厳守することでコロンバスは生き延びてきました。

 しかし彼は、惚れた女の子の危機に、自ら定めたルールのうちの一つを破ることにします。具体的には、ヒーローになろうとするな、ですけどね。
 自らがヘタレであることを充分自覚しているコロンバスが、自らの危険を顧みることなく、それでもなおヒーローにならんとするシーンは、最高にカッコよかったです(その直後バイクに乗ったままブッシュに突っ込むというオチがつくけど)。

 ギャグもかなり笑えました。
 主人公たち一行は誰も(生きている人間が)いなくなったハリウッドで、どーせなら一番の映画スターの屋敷で過ごそうということになるのですが、その映画スターというのがトム・クルーズでもジョニー・デップでもブラット・ピットでもなく、B.Mだというのがめっちゃ笑えました。まぁ単純に、出演料の範囲内でもっとも有名な映画スターが彼だった、というだけだと思いますが。笑。

 『ゾンビランド』、ゾンビ映画好きな方にもそうでない方にもお薦め出来るゾンビ映画です(特に幸太郎さんは観た方がいいと思います)。
 観る機会があるという幸運な方は是非ご覧になって下さい。

 お気に入り度は★★★★、お薦め度は★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント (5)
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