三池崇史監督、役所広司主演、『十三人の刺客』、9/25、ワーナー・マイカル・シネマズ・筑紫野にて鑑賞。2010年39本目。
誰にでも相性が悪い映画監督がいると思いますが(いないって人、いる?って変な日本語だな。)、自分にとってそれが三池崇史だったりします。
彼の作品を見たのは『DEAD OR ALIVE 犯罪者』が一番最初だったんですけど、これがもうまったく受け入れがたく、また続けて見た『極道戦国志 不動』がやはり受け入れがたかったので、以後見ていません。興味を惹かれる作品はあるんですけどね、『オーディション』とか。でも極度のビビリなので一人では見切ないんです。『オーディション』を一緒に見てもいいよ、という方、募集中です。
というわけで、今回も最初はスルーするつもりでした。
三池崇史は過去に『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』という(変則的な)時代劇も監督しているので、似たようなものなのかなって思ったんです。
それが鑑賞する気になったのは、テレビブロスの映画レビューで尋常じゃなく評価が高かったから。三人のレビュアーが全員★四つ、という高評価だった作品は過去に見たことない。
自分はテレビブロスと映画秘宝のレビューにはそれなりに信を置いています。
さて、本作の感想なのですが、、、面白かった!!鑑賞後にかなりのカタルシスを得られました。
自分は三池監督のことを何となく、目的のためには手段を選ばない人ではなく、手段のために目的を選ばない人なのだと評していました。つまり、ストーリーを語るために描写があるのではなく、特定のシーンを表現するために(おざなりの)ストーリーがある、そんな創作スタンスなのかと思ってました(『極道戦国志 不動』の生首サッカーのシーンとか見たらそういう印象を受ける)。
しかし本作では序盤の目を背けたくなるような残虐なシーンが、ただ単に残虐なだけでなく、きちんとストーリーに生かされてるんですよね。この脚本は上手いな、と感心しました(まぁ重箱の隅を突付けないわけではないけど。刺客たちは途中から武器を弓から刀に持ち替えるんだけど、最初から最後まで弓でひたすら射殺せばいいじゃん。そう思ったのは自分だけ?)。
上手いのは脚本だけでなく、俳優陣の演技も素晴らしかったです。
刺客を率いる島田新左衛門役の役所広司を始め、新左衛門と旧知の仲である明石藩側用人鬼頭半兵衛役の市村正親、中でも狂気の藩主松平斉韶を演じた稲垣吾郎の演技には目を瞠るものがありました。
稲垣吾郎といえばかつてスマステーションの映画紹介コーナーの中で『ホステル』というスプラッター映画を指して、「こんな映画を観に行く人の気が知れない」「存在自体認めたくない」などと発言して、多くのホラー映画ファンから顰蹙、反感を買ったものですが(発言は正確な引用ではないです。『ホステル』に対する彼の発言を検索してもヒットしなかったので。ジャニーズによる圧力ですかね?)、ぶっちゃけ、『十三人の刺客』のスプラッター度ってそんなに『ホステル』と変わらないような気がするんですけど、そこら辺のことは彼はどう思ってるのか気になるところです。
まぁプライヴェートではやっぱりスプラッター映画を毛嫌いしていて、仕事でこれだけの演技が出来るというのであれば、それはそれで大したものだと思いますが。
そうそう先日の記事で書いていたように、この映画はお袋と一緒に観に行きました。
もし先に自分がこの映画を観ていたら「絶対に観ちゃダメ!」と止めたと思いますし、観る前は「観ない方がいいんじゃないの?」とやんわり止めたりしたんですけど、実際鑑賞したところ全然平気だったみたいです。
それどころか「(生首が飛ぶシーンは)もっと血飛沫が派手に飛ぶはずだよねぇ」などと冷静に分析してましたよ。
残虐なシーンでは気分が悪くなるんじゃないだろうか、なんて心配してたんですけど、まったくの杞憂でした。
この映画が平気ならホラー映画も平気なんじゃないの?と聞いたところ、お袋曰く、それとこれとは別、だそうです。
むぅ、よーわからん。
お袋と『オーディション』を一緒に観る日はまだ来そうにありません。笑。
お気に入り度は★★★★、お薦め度は★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
誰にでも相性が悪い映画監督がいると思いますが(いないって人、いる?って変な日本語だな。)、自分にとってそれが三池崇史だったりします。
彼の作品を見たのは『DEAD OR ALIVE 犯罪者』が一番最初だったんですけど、これがもうまったく受け入れがたく、また続けて見た『極道戦国志 不動』がやはり受け入れがたかったので、以後見ていません。興味を惹かれる作品はあるんですけどね、『オーディション』とか。でも極度のビビリなので一人では見切ないんです。『オーディション』を一緒に見てもいいよ、という方、募集中です。
というわけで、今回も最初はスルーするつもりでした。
三池崇史は過去に『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』という(変則的な)時代劇も監督しているので、似たようなものなのかなって思ったんです。
それが鑑賞する気になったのは、テレビブロスの映画レビューで尋常じゃなく評価が高かったから。三人のレビュアーが全員★四つ、という高評価だった作品は過去に見たことない。
自分はテレビブロスと映画秘宝のレビューにはそれなりに信を置いています。
さて、本作の感想なのですが、、、面白かった!!鑑賞後にかなりのカタルシスを得られました。
自分は三池監督のことを何となく、目的のためには手段を選ばない人ではなく、手段のために目的を選ばない人なのだと評していました。つまり、ストーリーを語るために描写があるのではなく、特定のシーンを表現するために(おざなりの)ストーリーがある、そんな創作スタンスなのかと思ってました(『極道戦国志 不動』の生首サッカーのシーンとか見たらそういう印象を受ける)。
しかし本作では序盤の目を背けたくなるような残虐なシーンが、ただ単に残虐なだけでなく、きちんとストーリーに生かされてるんですよね。この脚本は上手いな、と感心しました(まぁ重箱の隅を突付けないわけではないけど。刺客たちは途中から武器を弓から刀に持ち替えるんだけど、最初から最後まで弓でひたすら射殺せばいいじゃん。そう思ったのは自分だけ?)。
上手いのは脚本だけでなく、俳優陣の演技も素晴らしかったです。
刺客を率いる島田新左衛門役の役所広司を始め、新左衛門と旧知の仲である明石藩側用人鬼頭半兵衛役の市村正親、中でも狂気の藩主松平斉韶を演じた稲垣吾郎の演技には目を瞠るものがありました。
稲垣吾郎といえばかつてスマステーションの映画紹介コーナーの中で『ホステル』というスプラッター映画を指して、「こんな映画を観に行く人の気が知れない」「存在自体認めたくない」などと発言して、多くのホラー映画ファンから顰蹙、反感を買ったものですが(発言は正確な引用ではないです。『ホステル』に対する彼の発言を検索してもヒットしなかったので。ジャニーズによる圧力ですかね?)、ぶっちゃけ、『十三人の刺客』のスプラッター度ってそんなに『ホステル』と変わらないような気がするんですけど、そこら辺のことは彼はどう思ってるのか気になるところです。
まぁプライヴェートではやっぱりスプラッター映画を毛嫌いしていて、仕事でこれだけの演技が出来るというのであれば、それはそれで大したものだと思いますが。
そうそう先日の記事で書いていたように、この映画はお袋と一緒に観に行きました。
もし先に自分がこの映画を観ていたら「絶対に観ちゃダメ!」と止めたと思いますし、観る前は「観ない方がいいんじゃないの?」とやんわり止めたりしたんですけど、実際鑑賞したところ全然平気だったみたいです。
それどころか「(生首が飛ぶシーンは)もっと血飛沫が派手に飛ぶはずだよねぇ」などと冷静に分析してましたよ。
残虐なシーンでは気分が悪くなるんじゃないだろうか、なんて心配してたんですけど、まったくの杞憂でした。
この映画が平気ならホラー映画も平気なんじゃないの?と聞いたところ、お袋曰く、それとこれとは別、だそうです。
むぅ、よーわからん。
お袋と『オーディション』を一緒に観る日はまだ来そうにありません。笑。
お気に入り度は★★★★、お薦め度は★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。