この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

コレクターズアイテムとしてはちょうどいいかもしれない『クリスマスを探偵と』。

2017-11-27 21:11:37 | 読書
 伊坂幸太郎著、『クリスマスを探偵と』、読了。


 伊坂幸太郎は、『AX』と『ホワイト・ラビット』が続けて出版され、どちらも面白かったので、絵本には興味がなかったのだけれど、ご祝儀代わりにと思って購入しました。

 元々は著者が大学一年の時に書いたものをリライトし、7年前に出版された特集ムックに収録したものを電子書籍にて出版したものにイラストを加え、絵本にしたもの。
 まぁ何て言うか、リサイクル上手というべきですかね。笑。

 ドイツのとある小さな町を舞台にした、探偵が経験する不思議な一夜のお話しです。

 まったく面白くないかというとそういうわけでもないけれど、ぶっちゃけ伊坂幸太郎ファンだけが買う、コレクターズアイテムと言っていいでしょうね。

 
 話は変わりますが、昔は自分も物書きのはしくれで(今は完全に足を洗いました)、クリスマスに関する作品も何編か書きました。
 生まれてこの方サンタクロースにクリスマスプレゼントをもらったことはないのですが、サンタクロースのことを考察するのは好きだったのです。

 ある程度の年齢の人に「サンタクロースはいると思うか?」と尋ねると、決まって「サンタなんているわけがない。サンタの存在を信じるのは子どもだけ。」みたいな答え方をします。
 そうなのかと思って、次に「宇宙人がいると思うか?」と尋ねると、今度は大概の人が「宇宙人はいると思う。なぜなら宇宙は広いから。」と答えるのです。

 自分にはこれがとても不思議です。

 サンタ否定派の人が、サンタがいないとする根拠は、サンタがクリスマスの夜に世界中の子どもたちにプレゼントを配ることなんて不可能だから、だと思います。
 しかし、もし仮に宇宙人が存在していて、その宇宙人が地球にやってきているのであれば、その宇宙人は光の速さを越える手段を有していることになります。そしてサンタがその手段を有していれば、一晩で世界中の子どもたちにプレゼントを配ることも可能です。
 つまりサンタクロースが存在する確率と宇宙人が存在する確率はそれほど変わらないのです。

 にもかかわらず、サンタを信じる人はごく少数で、宇宙人を信じる人は多いというのは何だか筋が通らない気がするのです。

 ちなみに自分はサンタの存在も宇宙人の存在も(ついでに言えば幽霊の存在も)まったく信じていません。
 それが一番筋が通る考え方だからですが、同時に一番夢のない考え方でもありますね。

 せめてクリスマスの夜ぐらいは夢を信じたいものです。
コメント
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