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博物館浴(いわき市立美術館「蜷川実花展 ー虚構と現実の間にー」)

2019-05-22 22:02:58 | 博物館・美術館
 いわき市立美術館では、5月26日まで「蜷川実花展 ー虚構と現実の間にー」が開催されている。






 蜷川実花といえば、世界的演出家・故蜷川幸雄の娘。この頃は、映画監督としても世界的に名を馳せている。今回の展覧会は、全国各地の美術館との連携、巡回展である。ただ、それぞれの美術館の展示スペースや建物の状況で、展示の構成を変えているそうだ。

 いわき市立美術館では、開演の日、4月13日、いわき芸術文化創造館・アリオスで、蜷川実花トークショーを開催した。その時に、蜷川実花の写真に対する思い、父・蜷川幸雄との関係、実生活など、これらの作品につながる何かを知ることができたと思う。

 トークショーで印象に残った言葉。「桜の開花を、あと何年観ることができるだろうか」

 当たり前に生きている今日この頃ではあったが、齢50を過ぎて、改めて、自分自身が桜をあと何回観ることができるのだろうか、これからの人生について、考えさせられた。


 展示構成だが、いつもは美術館の正面階段を上り、右側の受付でもぎり、企画展示室へと入っていく。今回は、左手、第2企画展示室からの入場である。第2展示室は南側にある。南側の展示は、桜、花、芸能人たちのポートレート。原色の世界が広がる。










 そして、第1企画展示室へ。第1企画展示室は、北側にあり、天井も低く、自然光の入る余地はない。ライティングも、明るさを落としている

 演出家・蜷川幸雄が世を去った、その入院生活を、周辺の風景を踏まえながら表現している。これまでの華やかさから、いっきにどんよりとした空間となる。

 小生は、言葉で表された蜷川実花の父に対する思いを目の当たりにする。














 そして、最後の部屋は目黒川。

 この部屋に入ると、一瞬、何を撮影したのか理解に苦しんだ。じっくり眺めると、川の流れが見える。じっくりと観なければならない。主役は桜だ。

 最初の部屋での桜の華やかさ。最後の部屋での桜のはかなさ。

 展示構成も素晴らしい。

 今回の展覧会は、若い女性層が多く観に来ているそうだ。

 企画展示室入り口付近、平日にしては、グッズ購入者が多い。

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