けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

石もて追われ

2010-07-01 19:50:42 | football
スペイン代表のニュースに挟み込む、連日の気分が滅入るニュース。滅入るどころか、だいぶショックが大きい。マドリーは、もうグティを、クラブの施設に出入りすらさせないつもりのようだ、という内容です。本当なら…外道だ。
記事はプブリコ紙から。一応一般紙のはずで、ただ、少々煽りっぽい印象もある新聞ですし、今のところ報じてるのはここだけですから、真偽の程はわかりませんが、友人を通してながらグティ本人のコメントも伺えるものであり……。

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追放されたカピタン
グティは傷ついている。クラブが彼に対し、その持ち物を取りに行くことすらしないよう求めたからだ。

レアル・マドリーは、グティを見る(グティに会う?)ことを望んでいない。文字通りに。クラブは既にグティに対し、新監督モウリーニョが、彼のプロジェクトにグティを望んでいないことを伝え、さらには持ち物を取りに行くためにバルデベバスのシウダ・デポルティーバに行くことすらしないよう求めた。グティはイビサ島で子供たちと共にバカンスを楽しむ一方、1日24時間、携帯電話を手放さないでいた。まだ将来が解決されておらず、グティは、代理人のゾラン・ベキッチと常に連絡を取っていた。
グティにとってグッドニュースといえるのは、経済的な問題。ベルナベウのオフィスからは、2011年6月まで契約がある、その分のサラリーをすべて支払うことに問題はないだろうと、グティに確約している。レアル・マドリーは、年俸の300万ユーロを、グティがレアル・マドリーのトレーニング施設にもはや現れないことを条件に、支払うことになるのだろう。

不信と怒り
「これだけの長い年月をマドリーで過ごした後なら(24年間、トップチームには16シーズン)、違う扱い方があるべきだろう。彼らは、最悪のやり方で行動している。自分の物を取りに行くことすらさせたくないんだ。」 と、グティは最近友人に話した。現在33歳のグティは、昨シーズンが、彼にとってマドリーでの最後のシーズンだったのだと気づいている。しかし、クラブがこのようなやり方で、出て行くよう強いることに、ひどく腹を立てている。
モウリーニョとスポーツマネジメント部門で開かれているミーティングでは、モウリーニョは常に、7月19日にプレシーズンが開始する際には、チームの概略を決めておきたいとはっきりさせている。モウリーニョがバルダーノに対して強調しているのは、自身が戦力としない選手たちの状況を、できるだけ早く解決しておくことである。モウリーニョは、そうした選手たちが、プレシーズンの開始時にチームにいることを望んでいない。そしてこのケースで最も気持ちを乱されているのが、グティだ。

グティには、来シーズンに向けて3つの確実なオファーが手元にある。しかし現在、決断を急いではいない。最近では、グティにはベシクタシュの新監督となったシュスターからの興味があることがわかり、再びトルコでの冒険を検討している。これは、グティにとって悪くないオファーだ。グティをよく知り、彼のフットボールから多くのものを引き出せる監督からの信頼がある。一方で、トルコのクラブからの経済的な面には納得に至らない。1ヶ月前、グティはトルコの別のクラブ、フェネルバフチェとの交渉を行っていたが、給料の点で折り合わず、話は流れた。
他の2つのオファーは、中国スーパーリーグとアメリカMLSだ。L.A.ギャラクシーが、少なくとも1シーズンでグティの獲得を交渉している。もしグティがこのオファーを受け入れると、この夏が終わったら米国へ戻る意思を伝えているベッカムと、ロッカールームを共にすることになるだろう。
もう1つのオプションは、これまでで最も可能性が低いが、グティが極東へ行くというものだ。具体的には、上海のクラブが、既に数週間前に2シーズン、年俸300万ユーロのオファーをグティに送っている。3つの可能性の中で、フットボール的にはもっとも興奮度の低いものだが、中国南部の現代的な街での生活について、グティは数日前に別の友人に相談している。

マドリーは、グティ抜きでいくことを既に決断したが、これはまだ公式には伝えられていない。クラブの広報は昨日、「グティは、現時点では、同じ状況で続いている。彼にはまだ契約があり、バカンスから戻ったら、関係者間で決断することになるだろう。ここまで、この件に関してどんな方策も存在しない。」としている。第2カピタンは、もう2度と、白のユニフォームを身にまとうことはない。そして、彼の成長を見ていたトレーニング施設に、2度と足を踏み入れることもないかもしれないのだ。
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御意見番

2010-07-01 06:56:09 | football
水曜日のスペイン代表
今回は、試合が終わってそのままキャンプ地に戻るのではなく、ケープタウンにもう1泊してから、水曜の昼にポチェフストルームに戻りました。そのまま18時まではフリータイムで、その後トレーニング。
ポルトガル戦に先発したフィールドプレイヤーはジムでの調整で、残りの選手たち(イケル、レイナ、バルデス、アルベロア、マルチェナ、セスク、ハビ・マルティネス、ナバス、マタ、ペドロ)はピッチへ。アルビオルは、腓骨の強打からの回復中で、控え選手の中では唯一の欠席。
大きな変化は、ポルトガル戦で良い仕事をしたジョレンテへのファンからの声援が増えていることと、カメラが、移籍を発表したシルバの一挙手一投足を追いかけていること。


アラゴネス、褒める
まずは、試合後
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前スペイン代表監督ルイス・アラゴネスは、スペインvsポルトガルの試合を放送したアルジャジーラ(カタール)の番組内で、「正直言って、後半のスペイン代表には驚かされた。」とコメントした。HTのアラゴネスは、スペインには「もっと深くスピードを持って」プレイすることが必要だとし、ポルトガル代表の左ラテラルであるファビオ・コエントロの動きを強く気にしていた。試合が終わり、スペインは1-0で勝利。アラゴネスは、スペイン代表の後半は「完成された」と言った。 
「我々はボールをキープした、特に、フェルナンド・ジョレンテが入ってチームにより深さを与えてからだ。」 
「スペイン代表は、後半を開始した時点から、自信を持っていた。一方でポルトガルは、最後の5分間を除いては、屈していた。」 
「後半はスペインのものだった。ポルトガルは最後5分間だけプレスしていたが、アイディアに欠けた。」 
またアラゴネスは、ジョレンテが58分にフェルナンド・トーレスに代わって入った以降のスペイン代表チームが、あらゆる面で好きだ、と主張した。 
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続いて、水曜日、モナコのラジオラジオ・モンテカルロで。
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「スペインは、低いところから高いところへと進んでいる。最初の3試合は、やや遅かった。満足できるほどのボールスピードではなかった。しかしポルトガル戦の後半、スペインはボールを非常に良く動かしていると見えた。試合を支配し、チャンスが生まれ、だからこそゴールも訪れた。」
「(今のチームと自身が率いていたチームとの比較)プレイスタイルは似ている、戦術的に。少しだけ変わっているのは、ビジャを左に置いたところで、私は彼をトーレスの背後に置いていた。また今回は、ジョレンテを置くことで空中戦に勝利した。しかし、プレイスタイルは、以前と何も変わらない。デル・ボスケは、相手チームによって戦い方が変わることのないチームを作る、すごい優秀さがある。」
「フェルナンド・トーレスは、ベストのコンディションではない。短い時間で準備をして、この先の試合で中へ入り込むようなフットボールをできるように、相手ディフェンスを粉砕するスピードを取り戻せるように、願っている。(この部分自信ない)。彼は、素晴らしい、特別なクオリティを与えることのできる選手だ。ゴールを取るのが重要だ。ビジャは結果を出していて、それは非常に印象的なものだ。今起こっていることはW杯でのもので、現在ベストなのはブラジルとアルゼンチン、彼らは高いレベルで輝いている。スペインがチャンピオンになる準備ができるよう願っている。」
「私は、自分の真実を話してきた。グループリーグでは、我々は良い試合をしていないと言った。チームはボールポゼッションをしていながら、チャンスを多く作り出していなかった。」
「(議論になるドブレピボーテについて)それは融通がきくものだ。シャビ・アロンソは、上がった位置でプレイしている。最初の頃の試合では、ドブレピボーテは同じラインにいて、攻撃で良さを披露することはなかった。だからフットボールが輝いていなかった。それから、彼らは勝ちあがるチームとなってきている。」

最後にフランス代表について聞かれ(モナコですから)、
「中にいない人間が何か言うのは難しい。彼らは、本来の力を下回っており、選手たちは、組織の上部に従わなかった。私が知らない、私の入れない背景の海があるのだろう。」
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ポルトガル戦関連で、その他いろいろ。

ASの評価

パーフェクト:ビジャ 
活発に動き、ダイナミック、鋭く、非常に意欲的な、左サイドからの短剣。彼のゴールには金の価値が。 

フェノメノ:チャビ 
エル・マエストロが戻り、スペインはそのコンパスに沿って動いた。彼は、自身のポジションでディレイをさせる必須の存在であった。 

非常に良い:ジョレンテ 
起爆剤を必要としていた代表に、完璧に働いた。素晴らしい発見。 

良い:プジョル 
ポルトガルが形を作り出すと、彼は大声で叫んで注意させた(ちょっと意訳)。ボールカット、ポジショニングともにエクセレント。 

普通:チアゴ 
前半は攻撃に参加、後半は消えた。まあまあの出来。 

平凡:ペペ 
セントラルの方が良いだろう。ピボーテとしての役割では、灰色。チャンスには、技術のあるところを見せた。 

悪い:ケイロス 
その守備的な戦術は、チームがビハインドの時には何も変化をもたらさない。ビジャのゴールにも対応できなかった。 

非常に悪い:クリスチアーノ・ロナウド 
その評判の高さにも、才能のレベルにもなかった。再び、重要な試合で失敗した。 


MVP様:チャビのコメント
チャビ:「我々はポルトガルを上回っていた」
ポルトガル戦でマンオブザマッチとなったチャビ・エルナンデスは、スペイン代表が、今大会でベストのゲームをしたと考えていることを述べた。 
「僕たちは楽しんでいた。特に後半だ。チームは素晴らしい仕事、素晴らしい試合をした。おそらく、今回のワールドカップここまででベストだろう。」 
チャビは、マンオブザマッチの賞を受けて喜んだが、「特に、チームのために嬉しい。チーム全体のレベルで素晴らしい試合をしたのだから。」 と話した。 
「僕たちは、ボールをキープし、ポゼッションをあげ、自分たちらしくあろうとし、ここ数年のゲームパターンを失わないように努めていた。僕たちは気持ちよくやれていたよ。ポルトガルが僕たちにボールを持たしてくれて、それで逃げようとする彼らの意図を、僕たちは解決できていたから。」 
「僕たちは、試合時間の大部分をコントロールしていた。おそらく、試合の後半には、僕たちはもっと攻撃できただろう。シュートエリアにもっと近づいて、ラストパスを出し、そのうちの1つがゴールになっていれば、僕たちはもっと落ち着き、もっと長い時間ポゼッションを楽しめただろうと思う。スペインは、概して、ポゼッションを上回るものなんだ。」 


試合が終わった時は笑顔だったペペのコメント
「スペインには素晴らしい選手たちがいる。彼らは特に後半にボールを奪い、それが我々の仕事をひどく難しくした。前半は、もっとお互いがイーブンだったし、我々にもチャンスがあった。しかしフットボールでは、ゴールできないなら、死だ。だから我々にとって、悲しいワールドカップとなった。 
スペインにはブラジルと対戦してくれたらと思う。スペインはワールドチャンピオンになれるんじゃないだろうか。それだけの、十分なクオリティが彼らにはある。ここから良い状態で進んでいき、すべての選手たちがそれぞれの仕事にうまくはまるなら、チャンピオンとなるだけの可能性は大いにあるだろう。」

試合冒頭はスペイン代表の全選手とハグしようと試み、試合後も笑顔で挨拶していた……試合内容とは別に、本当に、W杯に出られて良かったね、と思いました。