団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

とうとう心臓手術

2014-10-03 08:55:44 | Weblog
 前回は心臓の治療のために入院したことを書いた。内科的治療であったが、わずか10日でまた慢性心不全の増悪がぶり返した。その退院した病院に紹介された心臓外科の専門病院に相談しにいき、入院の日取りを決めて戻った。
 その翌日、耐えられなくなり緊急入院した。仕事の予定はむちゃくちゃになった。命あっての物種ではないが、急性増悪がいつまた起こるか、と思うと、こうするしかなかった。
 2日後にカテーテル検査。結果、人工弁か弁膜の修復、冠動脈のバイパス手術、不整脈の解消などを目的に手術をすることになった。
 麻酔の力はすごく、点滴で入れられたと思ったら、次に意識が戻ったのはICUの中だった。5時間程度の手術だったらしい。
 このICUに2日間いた。歯磨きと髭剃りしか持ち込みできず、身体は点滴のハリネズミ状態、小便はドレインの垂れ流しで、まあ、ほとんど身動きはできない。
 恐ろしいほど退屈である。看護婦さんやヘルパーさんの動きを見守っているしかなく、たまに咳が出ると激痛が走る。
 たぶん手術後の経過がよく、次にナースセンターの横の準ICUに移った。そこに1日半。6人の大部屋で、下の世話が自分でできない寝たきりの高齢の患者がほとんど。
 こちらがそこに入ったのは、一般のベッドが空かなかったから。最後に3人部屋の病室に戻ったが、まだ点滴はあり、ドレイン付きである。
 しかし、ほぼ終わりに近づいており、気持ちはホッとするものである。ここにほぼ4日程度いた。最後まで点滴は残ったが、これも退院の前日には取れた。まさに解放の瞬間である。
 あれこれと周りを観察していると、現在のカテーテル検査は日帰り、8時に来て9時頃に検査、戻って手首の動脈の血が止まるまで安静。約4時間後に退院である。
 そのカテーテル検査で心臓の血管の状態が分かり、次の入院にステントを挿入するなどの手術ということになるのである。私はこれで冠動脈の狭窄が分かり、バイパス手術になったわけだ。
 弁膜は自分の弁で修復できたそうだ。もともと軽い弁膜症で、それが加齢とももに悪化して逆流量が増えて、慢性心不全になっていた。不整脈は心房の状態から、その解消は見送ったとか。
 これで以前の心臓とはまったく違う元気な心臓になった。内科的治療には限界があり、手術によって甦った気分だ。
 心臓は外科的治療によって治るものなのである。それも心臓が元気な若いうちがいいとか。
 入院して退院までぴったり2週間。食事はお世辞にもうまくはないし、大便が固くなって排便では苦労した。
 さて、入院・手術費であるが、ポイントから換算すると328万円であったが、保険や高額医療補助などがあって、なんと約13万円まで低額になった。請求書を見てびっくりした。
 ここまで社会保障が進んでいるわけだが、その恩恵を受けた私は、これから国民の皆さまに感謝しながら生きていくことになる。この気持は忘れたくない。
 退院して、その午後にすぐに仕事。ようやく落ち着いたのは3日後である。これからちょっと退院後の安らぎを味わいたいものである。

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