『月の女王』2冊目のノートから、要約と抜粋。
香のマンションの目の前の、大きなマンションの一室。
クリス付きの執事<高村>がクリスと白龍にケーキを用意していた。
自分に敬語を使う白龍に不満なクリス。
この部屋から香の部屋が良く見える。
↓↓↓
「夜中は起きて見張っているわけにはいかないよな、やっぱり。どうすればいいと思う?」
「大丈夫だと思いますよ。寝ているときは開放されているでしょうから」
「・・・って、どういう意味だ?」
「どうやら彼女の目覚めを妨げているのは彼女自身のようですから。寝ている間は意識がなくなるのではないかと」
「ふーん・・・・・・」
二人は同時に窓の外に目をやった。香は母親とキッチンにいるようだ。
白龍がポツリとつぶやいた。
「僕たちはいつまでこんなことを続けなければならないのでしょう・・・」
一瞬の間の後、クリスが答える。
「見つけるまで、だろ?」
白龍はクリスをちらり、とみて、ゆっくりと、つぶやいた。
「そして・・・なくなるんですね」
白龍の意味深な言葉に、クリスは用心深く、
「なにが・・・だ?」
「それは・・・決まっているじゃないですか」
クスッと白龍は笑った。クリスがギクリとするほど冷たい笑顔で。
「決まってる、か」
なんともいえない表情で、クリスは紅茶を飲みほした。
↑↑↑
「寝るときには部屋のカギを閉めろ」と別れ際にクリスに言われたが、そんなことをしたら朝起こしてもらえなくなる、と鍵を閉めずに寝ようとした香。
うつらうつらしだしたころ、部屋に父親がこっそりと入ってきて・・・・・・香に包丁を振り下ろそうとした。
すんでのところで我に帰った様子の父。香は大きく目を見開いたまま、何年かぶりに泣いた。
高村に「自分がしていることが本当に正しいのか迷ってしまう時がある」と話すクリス。
白龍に自分は嫌われているようだ・・・というと、高村は、クリスも出会った当初は自分のことを嫌っていたではないか、こちらが好きでいればいつか分かりあえる時がくる、と励ます。
<風間忍>の書斎に<真田>がやってくる。「ミロク様がお越し願いたいと・・・」美しすぎる忍に見とれる真田。
ミロクの寝室に向かう忍は、ふと足をとめる。
「桔梗」
呼ぶと、窓から風が吹く。「どうだ?動きそうか?」「もうすでに・・・・・・」
「おもしろいことになりそうだ」
忍がつぶやく。
翌日、香は不機嫌そのもの。
アーサーにだけはようやくまともに対応。
「お父さんに殺されそうになった。お父さんは家を出て行った」
半泣きでいった香に対し、
「ヒメのオトウサンはヒメをアイシテいます」とアーサー。
「香のこと愛しているから、殺せなかったんだし、自分から家を出ていったんだよ」とクリス。
「命令に背いたうえ、二度とこんなことをおこさないように自ら家を出て行くなんて、すばらしい方ですよ」と白龍。
登校してみると、広樹のとりまきの前で穴をあけたことは、「雷が落ちた」ということなっていた。
自分のことを気味が悪くないか?と夕子に聞くが、夕子は「手を汚さずに穴をあけられるなんて便利でいいね」とあっけらかんとしている。ほっとする香。
再び転入生がやってきた。大人っぽい女子生徒。今度こそ4人目か?と白龍に尋ねようとする前に、
「香ちゃん!久しぶり!」と抱きつかれる。
やたらと人懐こくて明るい<本庄妙子>は、幼稚園時代に香と遊んだことがあるという。香はまったく覚えていないことを詫び、自分を覚えていてくれたことに礼を言う。
人見知りの香があっという間に打ち解けてしまい、クリスは警戒するが、白龍曰く「あちら側ではあるが、強くはないから心配ないのでは?」というので、このまま様子をみることにする。
「何かあったら連絡しろ」と白龍にいうクリス。
体育の時間。テニスを選択している香にくっついて、妙子と白龍もテニスの授業に参加。
妙子がホームランを打ってしまい、香と妙子は隣の空き地でボールを捜していた。
そこへ、前も現れた見えない手が出現する。白龍が対戦するが、残り一体の時点でやられてしまう。そこへクリスが慌ててかけつけ、始末する。
「何かあったら連絡しろと言ったのに」と怒るクリスの前で、白龍が倒れてしまう。
クリスの家のベッドで白龍は目覚める。倒れた原因は空腹と疲労であった。書類の住所もでたらめで、昨晩まで香の部屋の見える公園で野宿していたらしい。
「一緒に住もう」とのクリスの誘いを一度は断るが、香の見張りを全面的に引き受ける、ということで折れる。
「すみません」という白龍に、クリスは不機嫌に部屋を出て行く。
不機嫌になられた理由がわからず戸惑う白龍に、高村が「仲間と認めているのなら、『すみません』ではなく『ありがとう』というべきだったじゃありませんか?クリス様はそれを待ってらしたようですよ」と。
戻ってきたクリスに「ありがとう・・・・・・クリス」とはじめて名前を呼ぶ。
弟アリスから電話があったと高村から言われ、電話番号まだ教えていないのに、と驚くクリス。高村曰く「カトリシア様から聞いたそうです」。
カトリシアにもうばれたのか・・・・・・とため息をつきながらも、電話をし、弟アリスと楽しそうに話すクリス。それを心配そうに見つめる高村。
以上、2冊目終わり(3冊目にも少しかかってしまったけど)
まだ携帯がない時代だから家電なんですね~~。
香のマンションの目の前の、大きなマンションの一室。
クリス付きの執事<高村>がクリスと白龍にケーキを用意していた。
自分に敬語を使う白龍に不満なクリス。
この部屋から香の部屋が良く見える。
↓↓↓
「夜中は起きて見張っているわけにはいかないよな、やっぱり。どうすればいいと思う?」
「大丈夫だと思いますよ。寝ているときは開放されているでしょうから」
「・・・って、どういう意味だ?」
「どうやら彼女の目覚めを妨げているのは彼女自身のようですから。寝ている間は意識がなくなるのではないかと」
「ふーん・・・・・・」
二人は同時に窓の外に目をやった。香は母親とキッチンにいるようだ。
白龍がポツリとつぶやいた。
「僕たちはいつまでこんなことを続けなければならないのでしょう・・・」
一瞬の間の後、クリスが答える。
「見つけるまで、だろ?」
白龍はクリスをちらり、とみて、ゆっくりと、つぶやいた。
「そして・・・なくなるんですね」
白龍の意味深な言葉に、クリスは用心深く、
「なにが・・・だ?」
「それは・・・決まっているじゃないですか」
クスッと白龍は笑った。クリスがギクリとするほど冷たい笑顔で。
「決まってる、か」
なんともいえない表情で、クリスは紅茶を飲みほした。
↑↑↑
「寝るときには部屋のカギを閉めろ」と別れ際にクリスに言われたが、そんなことをしたら朝起こしてもらえなくなる、と鍵を閉めずに寝ようとした香。
うつらうつらしだしたころ、部屋に父親がこっそりと入ってきて・・・・・・香に包丁を振り下ろそうとした。
すんでのところで我に帰った様子の父。香は大きく目を見開いたまま、何年かぶりに泣いた。
高村に「自分がしていることが本当に正しいのか迷ってしまう時がある」と話すクリス。
白龍に自分は嫌われているようだ・・・というと、高村は、クリスも出会った当初は自分のことを嫌っていたではないか、こちらが好きでいればいつか分かりあえる時がくる、と励ます。
<風間忍>の書斎に<真田>がやってくる。「ミロク様がお越し願いたいと・・・」美しすぎる忍に見とれる真田。
ミロクの寝室に向かう忍は、ふと足をとめる。
「桔梗」
呼ぶと、窓から風が吹く。「どうだ?動きそうか?」「もうすでに・・・・・・」
「おもしろいことになりそうだ」
忍がつぶやく。
翌日、香は不機嫌そのもの。
アーサーにだけはようやくまともに対応。
「お父さんに殺されそうになった。お父さんは家を出て行った」
半泣きでいった香に対し、
「ヒメのオトウサンはヒメをアイシテいます」とアーサー。
「香のこと愛しているから、殺せなかったんだし、自分から家を出ていったんだよ」とクリス。
「命令に背いたうえ、二度とこんなことをおこさないように自ら家を出て行くなんて、すばらしい方ですよ」と白龍。
登校してみると、広樹のとりまきの前で穴をあけたことは、「雷が落ちた」ということなっていた。
自分のことを気味が悪くないか?と夕子に聞くが、夕子は「手を汚さずに穴をあけられるなんて便利でいいね」とあっけらかんとしている。ほっとする香。
再び転入生がやってきた。大人っぽい女子生徒。今度こそ4人目か?と白龍に尋ねようとする前に、
「香ちゃん!久しぶり!」と抱きつかれる。
やたらと人懐こくて明るい<本庄妙子>は、幼稚園時代に香と遊んだことがあるという。香はまったく覚えていないことを詫び、自分を覚えていてくれたことに礼を言う。
人見知りの香があっという間に打ち解けてしまい、クリスは警戒するが、白龍曰く「あちら側ではあるが、強くはないから心配ないのでは?」というので、このまま様子をみることにする。
「何かあったら連絡しろ」と白龍にいうクリス。
体育の時間。テニスを選択している香にくっついて、妙子と白龍もテニスの授業に参加。
妙子がホームランを打ってしまい、香と妙子は隣の空き地でボールを捜していた。
そこへ、前も現れた見えない手が出現する。白龍が対戦するが、残り一体の時点でやられてしまう。そこへクリスが慌ててかけつけ、始末する。
「何かあったら連絡しろと言ったのに」と怒るクリスの前で、白龍が倒れてしまう。
クリスの家のベッドで白龍は目覚める。倒れた原因は空腹と疲労であった。書類の住所もでたらめで、昨晩まで香の部屋の見える公園で野宿していたらしい。
「一緒に住もう」とのクリスの誘いを一度は断るが、香の見張りを全面的に引き受ける、ということで折れる。
「すみません」という白龍に、クリスは不機嫌に部屋を出て行く。
不機嫌になられた理由がわからず戸惑う白龍に、高村が「仲間と認めているのなら、『すみません』ではなく『ありがとう』というべきだったじゃありませんか?クリス様はそれを待ってらしたようですよ」と。
戻ってきたクリスに「ありがとう・・・・・・クリス」とはじめて名前を呼ぶ。
弟アリスから電話があったと高村から言われ、電話番号まだ教えていないのに、と驚くクリス。高村曰く「カトリシア様から聞いたそうです」。
カトリシアにもうばれたのか・・・・・・とため息をつきながらも、電話をし、弟アリスと楽しそうに話すクリス。それを心配そうに見つめる高村。
以上、2冊目終わり(3冊目にも少しかかってしまったけど)
まだ携帯がない時代だから家電なんですね~~。